| 草むらの2枚の枯れ葉のように見えるのは、タテハモドキ。
じつはこの2匹のタテハモドキ、昨日の夕方もこのままの姿だった。つまり昨夜から今朝まで過ごしたねぐらに、今日は飛び立つことなくずっと留まっていたことになる。
たしかに今日は朝から北西の風がやけに強く、そしてたいへん寒い一日だった。こんな日に飛び立っても、タテハモドキにとって良いことは一つもないだろう。いや、それ以前に動きたくても体がいうこときかないのだろう。
そのタテハモドキのねぐらのすぐ下には、ササコナフキツノアブラムシのコロニーがびっしりとササの葉裏についていた。
このツノアブラムシには兵隊アブラムシというカーストがあることでよく知られている。兵隊アブラムシは前脚が大きく発達し、頭に大きくてするどい角をもっており、あらゆる外敵をサーチし、そして撃退攻撃をかける。 しかし、今のこの時期、兵隊アブラムシは数も少なく、いても攻撃性は低くい。それはやはり天敵の数が少なくなるからであろうか。兵隊アブラムシのまさに献身的な活躍ぶりを観察するには、10月のまだ暖かいうちでないと難しい。
(写真/E-3 ズイコーデジタル50ミリマクロ) | |