| 朝の霧島山には重たく雲がのしかかっていた(写真上)。
午後になっても気温はほとんど上がらず、肌寒い一日だった。もう初冬かな、と感じるほど。これで南国、宮崎かな?と一瞬疑いたくなるが、庭をヒョンヒョンと舞うキオビエダシャクを見ていると、やはりここは東京の清瀬ではないな、と思える。 昨年の冬に刈って積み上げておいたササの束を今日も少し処分した。轟々と燃え上がる炎を見つめながら、燃えるという現象の不思議さを強く感じた。猛り狂ったように空を舞う炎の姿から、鬼火という言葉の意味がよくわかるような気がした。ほんとうに怖い。まるで炎が生き物のようであり、そして征服者としての貪欲さも感じてしまう。燃え尽きたものは、そっくり魂を天空へと抜き取られたかのようだ。燃える、とは魂を天上に返す、ということか。 ま、つらつらと考えているようで、しかし哲学にはほど遠い幼稚な発想に終止するだけだ。庭での作業を終えて、来年の年賀ハガキの写真面データを作ってみた。今回はほとんど迷うことなく写真もレイアウトもすぐに決まって、見本プリントもできてしまった。今月末はしばらく東京なので、年賀も早めに立ち上げておいた。 あとは文面の作文データを作っておけば、印刷作業はギリギリで間に合う。
午後4を過ぎるころから霧島山の山容が現れ始め、薄日も射してきた。
どうやら、明日は晴れるようだ。野外で撮影の仕事ができる。
(写真/E-520 ズイコーデジタル50−200ミリズーム)
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