| 先日(12/17)、近所の空堀川の防護柵でツマキチョウの越冬蛹を偶然にも見つけたことをアップした。
今日も川沿いの遊歩道(写真上)を歩きながら、はて、もしかして見落としが、と気になった瞬間、私の目にツマキチョウの新たな越冬蛹が飛び込んできた。 おお!やはりこんなところにも(写真下)、とさっそく撮影したのだが、なんとその場所から2メートルも離れてない場所で、もう一匹の蛹が見つかった。
ツマキチョウの越冬蛹は、本来そう易々と見つかるものではない。しかし、こうして人工物上で蛹化すれば、偶然の出会いもあるというもの。 空堀川の河川敷は春になると、セイヨウカラシナの群落で一面が黄色い花畑に埋まる。その花畑でツマキチョウの幼虫は育ち、やがて蛹になる場所を求めてひたすら歩くのである。
写真の蛹は今年の4月から5月にかけて蛹化し、それから長い休眠を経て羽化するのは、来年の4月ころ。およそ一年間、蛹は休眠状態でいるのだが、その脇を毎日のごとく散歩したり、ランニングしたりする大勢の人がいる。 しかし、おそらくそのほとんどの方は、このような可憐な生きものが、足下でじっと春を待って眠り過ごしていることには気付きようもない。
自著の「里山蝶ガイドブック」を開いてみれば、なんとツマキチョウの写真は、成虫ばかりで、蛹や幼虫の写真はまったく載せていないことに改めて気付いた。 私のツマキチョウに対する思い入れがけっこう強いにも関わらず、どうしてこんなことになったのだろう。
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