| トノサマバッタ、産卵事情 2004/10/06(その4) | | 狭山丘陵で、トノサマバッタが路上で産卵しているのに出会した。それもアスファルトのひび割れた隙間で(写真上、中)。
実は狭山丘陵のこの一角は、トノサマバッタの大産地だったのだが、W大学という有名私立大学の造成地開発で、それまであった裸地と草地が、壊滅的打撃を被ったのである。それは凄まじい破壊行為であったが、教育という大儀名分の前では、一部市民の抗議の声など、瞬く間にかき消されてしまった。
それから数年経って、 このアスファルトの割れ目のわずかな土の露出は、トノサマバッタのメスにはかなり魅力的な場所になった。今日、私が観察している間にも、次々と産卵にやってくるのだ。これには驚いた。 しかし、さすがに車の行き来もある中で、犠牲になったメスも見受けられた(写真下)。見事にぺしゃんこになったこの遺体が語るものは、トノサマバッタのメスがここで産卵に没頭していて、車の接近にさせ身じろぎもしなかったという事実である。
| |