| 大分市郊外の住宅地に隣接する林で、イボタガ幼虫を見つけた(5/23)。
幼虫の体には長い突起が数本生えており、いかにも奇怪な姿(写真上、矢印先は抜け殻)。
鞭のような突起は終令幼虫では無くなってしまい平凡な芋虫となる(写真下)が、体長は10センチもある。
幼虫がいた木はネミズモチ。 食樹は名前が示すようにイボタも好まれる。
イボタガは全国的に数が減っているようだ。 中里近辺でもイボタやネズミモチは多く生えているが、一度も幼虫を見たことが無い。
イボタガの成虫は桜の咲く頃、早春に一回だけ姿を現わす。 20数年も昔、私の実家(松山市)では門灯にイボタガが飛来し、そのときの標本は今でも手元に残っている。 しかし、近年は松山でもそうそうお目にかかれないようだ。
(成虫の写真は拙著『里山昆虫ガイドブック』の冒頭ページに掲載してある)
すでに一週間前の写真ではあるが、 大分版、昆虫ある記の最後をイボタガ幼虫に登場してもらった。
今頃、幼虫は早いものでは地中に潜り込んだかもしれない。 彼らは地中で蛹となり(繭は作らない)そのまま来年の春まで休眠するのである。
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