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アゲハの越冬蛹 2007/12/06
 近くの牛舎でアゲハの越冬蛹を見つけた。

 牛舎の道路に面した側は青いビニールシートがかけてある。風よけのためだろうか,あるいは日除けの役目もあるのだろうか?
 それはともかくそのビニールシートのよく目立つ場所に,アゲハの蛹が張り付いていた。アゲハの蛹の体色には緑色や褐色や黒色などのさまざまなタイプがあるが冬越しする蛹は地味な褐色や黒色になることが多い。

 昔の実験で,アゲハの蛹の体色を決める要因の一つには,食樹の臭いが関係していることが確かめられた。例えばユズの木の枝や葉っぱで蛹になれば緑色となり,食樹から離れて臭いが届かない場所では褐色や黒色になる。
 しかし,いろいろと調べてみると蛹になる場所の条件によっては食樹の臭いが関与しなくても緑色になる場合もあることがわかってきた。体色を決める要因はたいへん複雑なようだ。 

 さて写真の蛹が緑色になったのは,ビニールシートの色やあるいはその表面の材質の滑らかさ,そして接地面積などが複雑に関係しているのではないだろうか?
 あたりを見回してみれば,牛舎のすぐ脇にユズの大きな木が一本植わっていた。アゲハの幼虫はそこで産まれ育ち,蛹になるときにビニールシートまで移動してきたのだろう。そこからユズまで数メートルは離れておりユズのニオイの影響はほとんどないと思われる。

(写真/E-330  14-54ミリズーム) 新開 孝

犬の散歩コース 2007/12/05
 犬の散歩は朝晩2回。

 平日の朝は子供の登校時に嫁さんがゴミだしも兼ねて。祝祭休日の朝は私。
 夕方はほぼ私。

 犬の散歩も私にとってはフィールド散策の時間だ。だからカメラは手放せない。とはいってもカメラ一台にズームレンズ一本だけ。コンパクトデジカメも一台くらいは欲しいなあと思いつつ何故だか購入していない。コンパクトは一台も持っていない。コンパクトと一眼デジカメの間には撮る姿勢の違いが大きい。その辺のこだわりだろう。そういう撮る姿勢の切り替えがいちいち煩わしいのかもしれない。

 さて犬を伴っていての撮影に必須のアイテムがこれ(写真上)。
 カラビナとペグだ。散歩の途中に撮影する場合,両手を使いたい。その間に繋留するアイテムは事前に用意しておいたほうがいい。そこらへんに落ちている枝をぐさりと突き立てて繋留できることもあるが,いつもそうとばかりはいかない。

 一旦つながれていると認識した犬はおとなしく坐って撮影が終わるまで待っていてくれる。うちの飼い犬は首輪から解放するところまではまだ調教ができていない。解放された途端,あちこちに冒険してしまうので,うかつに放つわけにはいかない。それと人を見れば誰にでもピョンピョンと飛び掛かる習癖があって,これも困る。
 雌犬だが名前を「ピョン吉」にしようかと思ったくらいだ。

 先日,「田植えの神」と紹介したお地蔵さんは「田の神様」であった(写真下)。
可愛らしいお地蔵さんだ。


新開 孝

草刈り作業 2007/12/04
 私の仕事場となる雑木林は主に敷地の南側にある斜面林である。

 これまでもたびたびお伝えしてきたように,その斜面林の上部から少しづつ下刈り作業を続行中である。効率は悪いがそれでもじわじわと明るいクヌギ林の姿が現れてきた。下刈りのあとに様々な草本植物が生えてくることを頭に描いてみるだけで,日々のしんどい作業も報われる気がする。

 さて,今朝は前々から気になっていた斜面林の下部,つまり荒れ放題となっていた林の裾野の草刈りをやってみた。斜面林の下部は町道に沿っており一部はその町道から引っ込んだ平坦部も少しばかりある。その平坦部が完全に草ぼうぼうとなって埋まっていたので,まずは作業場を確保するためにも草刈り作業をしてみた。

 気温は低いけれど10分も草刈り機を使っていると汗だくになる。草刈りをしてみれば,その平坦部だけでも車数台は置けるスペースができた。しかも打ち込まれた敷地の境界ポールが正確なら,どうにかして小さな物置小屋が一軒は立つくらいだ。

 今回の草刈りでは太いメダケやホテイダケのような竹も刈る必要があった。そこで草刈り機の刃を径の大きくて歯数の多いものに取り替えて使ってみた。
 やはり道具というものは適材適所,細かく選ぶべきだということを痛切に感じた。その新型替え刃の威力たるや凄まじいのである。ザッパザッパとササやぶをなぎ払い,ちょっとした小枝なんかもスパッと小気味良く切り払うことができる。

 まあもっともこうして刈り払った膨大な量のササなどをどうやって処分するかが悩みの種となる。ただ考えてみれば刈りザサなどは,そのままゴミとして処分してしまうには,じつに勿体ないエネルギー資源なのだ。きちんと薪材用として裁断し束ねていけば冬場の温熱エネルギーとして充分に活用できるはずだ。

 
 
(写真/E-330 14-54ミリズームレンズ)
新開 孝

鰐塚山地 2007/12/03
 昼食後,車で30分ほどの広渡ダムに行ってみた(写真上)。

 広渡ダムは北郷町に流れる広渡川にあり,標高は300メートルほど。
三股町からは長田峡を奥に進み,矢立峠(標高570)を超えてしばらく下った先にある。ダムの背後の山は鰐塚山地となり宮崎南部でもっとも大きな山地を成し,鰐塚山山頂は1118メートル。
 広渡川はまた淡水魚ヤマメの南限にもなっているそうだ。

 ダムから少し歩いて下った所には山の斜面に紅葉がポツポツ混じっていた(写真下)。このあたりの山は照葉樹林が主であり,そこに落葉樹が点在している。
 ダムには秋に多数のカメムシ類が集まるかと期待してみたが,10下旬のころに訪れたときには虫一匹足らずと見つけることができなかった。
 もっとも夏場のダム夜間ライトには様々な昆虫が飛来しているようだ。しかしこのところのクワガタブームで採集者が押し寄せるためか,平日以外の夜間照明はダム事務所の方で消してしまうようだ。

 さて鰐塚山山頂まで山腹北側の田野方面から車道があるが,このところは台風災害(?)の復旧工事が続いており,すくなくとも先月初めの段階までは通行止めとなっていた。

 鰐塚山は昔から昆虫採集地としても著名なフィールドの一つで,カラスシジミ・ルーミスシジミ・シータテハ・ミヤマカラスアゲハ・スギタニルリシジミ・コムラサキ黒化型・タイワンツバメシジミ・ヤクシマルリシジミ・キリシマミドリシジミなどを産すると,40年前の採集地案内には記されている。またヒサマツミドリシジミ・エゾミドリシジミの採集記録も紹介されている。
 
 40年前という事情を抜きにここに掲げられたチョウたちの種名を眺めれば,多くの方が鰐塚山の自然にたいへん魅力を感じることだろう。
 だが,採集地案内の記載内容は40年前の話だ。今はどうなっているのだろう?
「持田附近の河原にスギタニルリシジミが多産し,レンゲ畑にはミヤマチャバネセセリ,サカハチチョウが多い」「5月中下旬には道端のニレにカラスシジミが多産し」などというその情景が今でもはたして残っているのだろうか?

 鰐塚山の自然にはたいへん興味を抱きながらも9月と11月の2回だけ山頂を目指したが,山裾の入り口近くで通行止めとなっており,いまだに現地を訪れることもできていない。
 鰐塚山の頂上近くは紅葉の見所でもあるそうだ。

(写真/E-3  14-54ミリズーム)新開 孝

モズのはやにえ 2007/12/02
 夕方,犬の散歩に出掛けてみた(写真上)。

 散歩コースは日替わりで微妙に変化をつける。普段はあまり通らない細道や田んぼの脇道などに入ると,犬は俄然と張り切って前を歩く。体は小さいのにずいぶんと力強い引きだ。これならソリを作って庭仕事を手伝わせてみようか,などと何度も思ったことがある。
 でも肝心なときには尻を叩いても優しく励ましても,こちらの意図したようにはたぶん動いてくれないだろう。

 さて散歩の途中「田植え地蔵」が祭ってある祠のすぐ脇で,有刺鉄線にぐさりと刺されたフクラスズメがあった。これはモズのはやにえである(写真下)。
 うちの近辺にモズはたいへん多いのだけれど,はやにえは意外と見つからない。はやにえを立てるポイントがあまりにもあちこちに拡散しているせいだろうか。

 いや,そうではない。たぶんそうではないだろうと思う。
 しかしそこのあたりの説明は長くなるので今日は触れないでおこう。

 散歩途中で顔馴染みになった方に出会い,今夜の鴨鍋に誘われた。昨日,鴨を撃ったそうだ。いましがた羽をむしって調理の準備をしたばかりという。
 ぐぐっと惹かれたが,うちも家族の夕餉が待っている。お父さん一人が抜け駆けというわけにもいかまい。
 
 (写真/E-3  14-54ミリズーム)新開 孝

収穫アリの写真撮影 2007/12/01
 クロナガアリの餌集めは,気温が低くても毎日続く。雨でも降らない限り休むことはないようだ。

 この働き者の写真については,仕事で使えるようにきっちり仕上げておきたい。今日もそのための観察を兼ねたテスト撮影をしてみた。

 クロナガアリが運んでくる食糧はほとんどが草の種子であるが,稀に昆虫の死骸なども見かける。(写真上)で運んでいるのは芋虫の死骸のようだが,これでは説明書きを添えないとわかりにくい。じつはアブラムシの死骸を運んで来た写真もあったのだが,そのカットはわずかにフォーカスが甘くて使えない。アブラムシなら誰が見ても虫の一種だとわかるはずだ。
 クロナガアリが種子以外の獲物も運んでくる,というただそのことを説明するだけの写真を撮影するにも結構時間が掛かりそうだ。なにせその頻度はきわめて低いからだ。

 またアキノノゲシのような綿毛付きの種子を運ぶ,いかにも様になるシーンも,これまた頻度は低くて(個体差があって綿毛を外してしまう者,無視する者も多い
)撮影のチャンスは数少ない(写真下)。

 だが,時間をかけて観察しているうちに,それなりに工夫できることがわかってきた。

 (写真/E-3  35ミリマクロ+2倍テレコンEC-20 )

 今回はカメラの電池節約とストロボのチャージ時間短縮も考慮して,E-3の内蔵ストロボは止めて,外部ストロボを使ってみた。

新開 孝

アサギマダラとツワブキ 2007/11/30
 鹿児島県,志布志町から宮崎県,串間町にかけての山間部をロケハンしてみた。あまりにもよく晴れたので,室内にこもっての作業を後回しにしたわけだ。

 尾根筋から志布志湾を見下ろしてみると,長距離フェリーのサンフラワーが停泊していた(写真上)。本船は大阪と志布志を結ぶダイヤモンドフェリーで「さつま」「きりしま」の2隻が就航している。写真の奥に見える山並みは大隅半島で画面左方向が佐多岬。

 以前は東京FTから那智勝浦を経て高知までを結ぶサンフラワーが就航していて,私もよく利用したものだ。愛媛の松山の実家に戻ってそこでモズの撮影などをした時期があったが,そのころは毎回フェリーを使っていた。しかし東京-高知の航路は数年前に廃止になってしまった。
宮崎港と東京を結ぶ航路も昔はあったがこれも廃止となり,今は大阪-宮崎の航路のみとなった。
 長距離フェリーの船旅は日常生活から離脱したふしぎな空間に漂う想いがして,それはそれで楽しかった。どの本を読もうか,風呂にはいつ入ろうか,昼飯は持ち込みにしようか,などなどささやかな計画を立てることができた。ただし船中のレストランのめしはまずかった。まずかったけれど船旅のいいところは酒飲んで寝転がっていられることだ。大浴場のお湯も豊富でタプタプと揺れていて妙な気分を味わえる。

 それでも一度だけ,たいへん辛い目をした経験がある。
 東京フェリーターミナルに行く途中,ある出版社に立ち寄り,しばらく話し込んでいるうちに,そこへフェリーのチケットの入ったポシェットを置き忘れてしまったのだ。
 ターミナルに着いてからそのことに気付いたが,財布にはギリギリのフェリー代しかなかった。近場に銀行のATMもなく,チケットを急遽買って乗船はできたが財布は空っぽ。晩飯,朝飯,昼飯の三食抜き,そして酒も当然無しという地獄の船旅だった。高知に上陸後すぐさま銀行に駆け込み,そしてラーメンのチェーン店「豚太郎」で食べたしょうゆラーメンはじつに旨かった。
 
 さて,尾根筋の山道脇にはツワブキが咲いていて,アサギマダラが吸蜜に来ていた(写真中,下)。
 最初は警戒心が強くなかなか寄らせてもらえないが,しだいに馴れてくるとレンズの先端が触れそうなまでに近寄って撮影ができた。

 今日の昼飯は,串間町内の「マルチョン」でラーメンと決めていた。

 「マルチョン」にはこの夏に家族で一度来たことがあるが,おいしかった。今日はしょうゆラーメンを食べた。これがほんとうにサッパリ味でじつに旨い!!ワカメ,もやしたっぷりなのも嬉しい。
 マルチョンの基本出汁は豚骨のようだが,メニューには豚骨味という文字は一切無い。チャーシューラーメンやラーメンなどを注文すればそれは豚骨味のようだ。

 しょうゆラーメンは600円。ところが大盛りラーメンというのがあって,これも600円。ラーメンが500円で他のラーメン類はどれも600円だ。いったい「大盛りラーメン」とはどういうものだろうか?出汁は豚骨のようだが。
 そして極めつけは「特製ラーメン」。これは1000円もするが,内容についての説明書きは無い。

 「マルチョン」店にはどうしてもあと数回は通いたい。

 新開 孝

ナカキシャチホコの幼虫 2007/11/29(その2)
 クリの葉っぱ上でナカキシャチホコ幼虫を見つけたのは3週間程前のことだ。そのときは若令だったが,今は終令幼虫にまで成長した(写真上)。

 ナカキシャチホコ幼虫の胸は張り出しており,そこが赤くなって中心に黒紋がある(写真中)。赤い模様は一旦途切れながらも頭部まで続いている(写真下)。
 刺激を与えるとわずかに頭を反り返す。

 赤い模様のなかにある黒点はまさに眼状模様とも考えられる。それは天敵に対しての威嚇効果があるのかもしれない。

 (写真/OLYMPUS E-3  35ミリマクロ+2倍テレコンEC-20)

新開 孝

クロナガアリふたたび 2007/11/29(その1)
 天気情報によれば南九州地方は曇りのち晴れとなっていたが,朝からどんよりと雲があって正午過ぎからは小雨がパラつき始めた。気温も低い。

 そろそろ落ち葉を集めて堆肥作りをしようということで,その堆肥囲いの予定場所に積んであった刈りササを撤去してみた。かなりの量だったので最初は私ひとりでやっていたが,作業の様子を見かねた嫁さんも途中から手伝ってくれた。全部の撤去作業には2時間程度かかった。
 移動させたメダケやホテイチクの刈り山は,これからまたコツコツと解体しては葉と枝のみ焼却という地道な作業が控えている。

 さて堆肥囲いの場所を確保できたので,今日はそこまでで作業を終了しクロナガアリの撮影を雨が降り出すまでしばらく行なってみた。

(写真/E-3  35ミリマクロ+EC-20)新開 孝

クロナガアリ 2007/11/28
 イソップ寓話に出てくるアリが,本種クロナガアリだと言われている。
クロナガアリは収穫アリとも呼ばれ,秋に草の実を集め地下深い貯蔵庫に食糧として貯蔵する。そして長い冬のあいだは地面の巣口を閉ざしてしまう。

 例年このクロナガアリを撮影しているが,今年はうちの庭で巣を見つけた。しかも巣口が斜面近くにあるため,少し斜面側を掘ればカメラを地表面より低いところで構えることができる。これはありがたい。

 かなりたいへんな作業になるが,巣の断面を掘り出すこともできないわけではない。一本の巣トンネルが4メートルもの深さまでまっすぐに降りて,その巣トンネルから何箇所にも部屋が分岐している。

(写真/OLYMPUS E-3  35ミリマクロ+テレコンバーターEC-20)

『会話』

 昨夜は来客があった。東京から坂本陽平さん,北九州市からは武田晋一さんのお二人だ。

 坂本さんは以前フォトライブラリーの「ネイチャープロダクション」で仕事をなさっていた方で自然写真全般についてとても詳しく,私もたいへんお世話になっている。今はフリーの立場で活躍なさっている。
 武田さんは私と同業のプロの自然写真家で,主に水辺をテーマに幅広い撮影活動をなさっている。私よりか10歳下だから若手のカメラマンとまだギリギリ言えるのかもしれない。武田さんの詳しい撮影活動を知りたい方はリンク先のHP『水辺の贈り物』を見ていただきたい。

 お二人は宮崎市内の県立博物館で来月から開催されるSSP写真展(日本自然科学写真協会)の準備に来られ,ついでにわが家にも遊びに来てくれた。嫁さんの手料理で乾杯となり,深夜まで会話が弾んだ。

 自然写真の業界ではカメラマンをはじめ,写真の貸出し業務を行なうフォトライブラリーの方や出版社の編集者,フリーのライター,デザイナーあるいは場合によっては科学者の方などさまざまな人達が関わる。
 この業界での著名な方達の活動ぶりやあるいは思想のようなものについての話題も尽きなかったし,もちろん自然界の生き物についての様々な不思議を語り合える時間を過ごすことができた。私が初めて知るような貴重な情報もたくさんお聞きすることもできた。今朝も三人でずっと会話が弾み,気付いたら昼を過ぎていたほど。

 私はよほど嬉しかったのだろう,いつもよりか焼酎の量が多くなり,かなり酔っぱらってしまった。
新開 孝

カラスアゲハとミヤマカラスアゲハ 2007/11/27
 先日,鹿児島県財部町の森から持ち帰っていたミヤマカラスアゲハの幼虫が数日前に蛹化した。

 そこでうちの林で見つけたカラスアゲハの蛹と比較するために同じライティング条件で撮影してみた。少し立体感を出すための工夫をしてみたが,両種の蛹の違いは一目瞭然(写真上がミヤマカラスアゲハ)。
 とはいってもこうして並べて見る機会を経験していればの話で,実際に野外で初めて蛹を見つけた場合にはちょっととまどうかもしれない。

 一番わかりやすい判別点は蛹の頭部のツノの生え方だろう。犬の耳にたとえれば,ミヤマカラスのほうが怯えているとき,カラスのほうは気分が落ち着いているとき。ミヤマカラスのツノのほうが左右への開きが大きい。

 ここ南九州地方でのミヤマカラスアゲハの発生回数は年3回らしい。越冬蛹から羽化した春型の成虫が現れるのは来年4月のころでミヤマカラスのほうがカラスよりか1週間ほど早く登場するということだ。

 うちの林にキハダを植えておけばミヤマカラスアゲハが飛来して卵を産んでくれるかもしれない。

(写真/E-3 35ミリマクロ+EC-20)新開 孝

ヒメカマキリの狩り 2007/11/26
 庭のツワブキの花にツマグロヒョウモンのメスが来ていた。
 そこでカメラを取りに行って戻ってみれば,宙釣りになったツマグロヒョウモンがバタバタともがいていたのである。

 最初はクモにでも捕まったのかと思ったが,よく見ればツマグロヒョウモンの体を押さえ込んでいたのはヒメカマキリだった。ヒメカマキリの体長は3センチ前後と小柄なカマキリだ。本種はよく飛翔し,夜の灯りにもやって来る。

 写真のカマキリがヒメカマキリか,あるいはサツマヒメカマキリなのかは成虫の形態から判別する手掛かりを私は知らない。
 しかし,この時期に成虫であるということは,このあとの冬越しは卵のうによるのだろうと推測したくなる。とすればやはりヒメカマキリということになるのだろう。サツマヒメカマキリは幼虫態で越冬するとされている。

 ヒメカマキリAcromantis japonicaとサツマヒメカマキリA.australisという2種については分類学的な検討が必要のようだが,カマキリ類の専門家が不在の現状ではどうにも進展しない。 

(写真/E-3  50ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

月と高千穂峰 2007/11/25(その2)
 午前7時。仕事場の窓から高千穂峰に並んだ月が見えた(写真上)。

 ツンと尖った山容の高千穂峰は標高1574メートル。今朝も辺り一面霧がたなびいていた。
 
 



  草はらのベニシジミも(写真中),
 


イナゴの一種のカップルも(写真下),


みな夜露の水滴をまとったまま動けない。





(写真上/E-3  50-200ミリズーム)
(写真中,下)/E-3  50ミリマクロ+1.4倍テレコン)

 新開 孝

朝陽 2007/11/25(その1)
 午前7時過ぎ,犬の散歩に出てみた。

 農道をしばらく歩いていると,ようやく谷津田に朝陽が射し込み始める(写真上)。

 


 刈田の縁で見つけたクモの巣にカメラを向けてみた。朝陽がわずかにクモの巣網にかかる頃合いをみてシャッターを切った(写真下)。






(写真/E-3  50ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝
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