| ナカジロシタバ幼虫 2007/09/26(その1) | | ここのところ、わが家の家壁には無数のナカジロシタバ幼虫が徘徊している。
彼らの歩き方は、シャクトリムシがスピードアップしたようなせわしい動きであり、その体のうねり具合は、多くの人の目には気色悪く映る事だろう。 この幼虫を庭で初めてアップで見た時は、けっこう綺麗な模様だなあ、と思えたが、あちこちにやたらと徘徊しているようでは、なんとも有難みに欠けてしまう。 それでついつい、この幼虫をきちんと撮影する機会を逃してきた。
このナカジロシタバ幼虫が何故ゆえに大量発生しているかは、しばらくして思い当たった。じつは本種はサツマイモの大害虫なのである。
うちのすぐ北側の畑はサツマイモ畑であり、以前から葉っぱが穴ぼこだらけになっていた。こんなに虫喰いだらけでいいのだろうか?と気になってはいたが、どうやらナカジロシタバ幼虫の大発生源となってしまったようだ。 それで畑から幼虫たちはわが家へも侵入してきたと思われるが、蛹化場所は土の中だから、家壁をどんどん登るのはどうしてだろうか? どうも幼虫たちの気ぜわしい動きを見ていると、何か異常事態が生じたのではないかと勘ぐりたくなるのである。上へ上へと何かに憑かれたように徘徊しているのだ。それで行き着くところを失って、今度はボトリ、ボトリと地面に落ちてくる。
落ちて力尽きたものはアリの餌食になっていたりする。うちの犬は一度口に入れたがすぐに吐き出してしまった。セスジスズメ幼虫ならクチャクチャとおいしそうに食べていたが、ナカジロシタバ幼虫はどうやら不味いらしい。 蛾の幼虫も種類によっては、味の善し悪しがあるのだろう。人にとって美味しい種類などもあるかもしれない。勇気ある方は試してみては、、、、、。
今日は日没直前、シロヘリクチブトカメムシに吸血されているナカジロシタバ幼虫が見つかった。幼虫は体液を吸われて萎んだ風船のようだ。その反対にシロヘリクチブトカメムシのお腹はパンパンに膨らんでいた。
(写真/E-500 50ミリマクロ)
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