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ヒロヘリアオイラガとクチブトカメムシ 2007/09/20(その1)
 ヤブガラシの花の様子を見に行こうと家の前の道路に出た。

 道路を横切ってウメの木のそばを通りかかると、ヒロヘリアオイラガ幼虫がブラリと垂れていた。よく見ればクチブトカメムシに吸血されているのだった。
 クチブトカメムシは特に蛾の幼虫を好んで吸血する。

 ウメの木はほとんど丸裸になっていたが、それはヒロヘリアオイラガ幼虫の仕業だろう。
 近年、本種は各地のサクラやカキなどで大発生しており、幼虫に触れて皮膚がかぶれたりする被害も多い。

(EOSキッスデジタルN   シグマ50ミリマクロ)新開 孝

キタテハと柿 2007/09/19
 このところ目につくチョウのなかでは、キタテハ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、ルリタテハ、そしてツマグロヒョウモンなどタテハチョウの仲間が多い。
 ツマグロヒョウモンは庭にもいくらでもいるが、他のヒョウモンチョウの類いがまったく姿を現さないのが不思議である。

 さて、柿の実の早いものでは完全に熟して、そこにはさまざまな昆虫がやって来る。一番よく見かけるのがキタテハだ(写真)。

 キタテハは花にも来るが、樹液や腐った果実、獣糞などにもよく来る。

 またこのところ、水田や畑の回りのカラムシ群落では、アカタテハの幼虫巣がたいへん多い。もうすぐアカタテハの姿も増えてきそうだ。

(写真/E-330  50-200ミリズーム )
新開 孝

時代の流れ、とは 2007/09/18(その2)

 今日は高千穂牧場に行ってみた(写真上/奥の頂は高千穂岳)。
 乳牛を放牧しているようなので少し期待してみたが、牧場はどこを歩いてもじつに綺麗で、牛糞ひとつ落ちていなかった。牛舎内での飼育が中心なのであろうか。牛舎のそばに行かないかぎり、牛糞の臭いすらしない。これは変だ。

 ここは観光牧場でもあるので、レストランなどの施設がとても華々しい。平日だというのに来客数も多い。綺麗で清潔感に留意しているのも観光客のためかもしれない。
 ウエスタンの曲が場内に流れていたりして、私はさっさと帰りたくなった。これではダイコクどころか、オオセンチコガネもいないのではないか。

 牧場のゲート近くの花壇に、新鮮なアオタテハモドキのオスが1匹飛んでいた。これはちょっと意外だった。この辺の標高は海抜500メートル近くになる。なんとか撮影しようとしたが、風が強くそのうえとても神経質で寄せ付けてくれなかった。
 この牧場の近辺でどこか小規模でもいいから放牧を行なっている牧場はないものだろうか?近年になって、放牧などをする畜産家はむしろ変人扱いされるような風潮のようだから、難しいかもしれない。しかし、もう少し探ってみようかと思う。

 うちに戻ってから、すぐ近くで虹を見た(写真中)。ここ数日、毎日のように虹が出る。
 今日のロケハンの成果がなかったことは残念だったが、ある程度は予想できたことだ。

 犬の散歩で近所の集落内を歩いていると、西洋ミツバチの飼育箱が捨てられたように積み重ねてあった(写真下)。これも時代の流れを物語っている。国内の養蜂業は中国の安価な輸入蜂蜜に対抗できず、どんどん衰退してきた。

(写真上、中、下/E−330 14-54ミリズーム)新開 孝

サンパックPF20DXについて、その3 2007/09/18(その1)
 庭のサクラで見つけたモンクロギンシャチホコ幼虫。じつにカッコいい。
6月ころ、この幼虫の若令を同じ木で撮影したが、たくさんいた幼虫はあっという間に姿を消してしまった。どうやらその2代目が無事に育ったようだ。

(写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン/内蔵ストロボ+スレーブストロボPF20DX使用)


 昨晩、沖縄の湊さんから、スレーブストロボの改善方法を教えていただいた。

 さっそく今朝になってその方法を試してみると、炎天下でも太陽光に背を向けた角度だと、ちゃんとスレーブ発光できることを確認できた。サンパックPF20DXが、仕事でも使えるようになったわけである。一気に問題解決となった。
 
 湊さんに感謝!!

 さて改善方法は簡単で、スレーブセンサー部分に小さな穴(1ミリ程度)を開けた黒紙(1ミリ厚の黒紙)を貼付けるだけ。ただし、この穴は1ミリ以上の大きさでは効果が薄い。

 工作の手順としては、
 1)まずセンサー部分を覆っている白いプラ板をはずす。これは粘着テープで貼付けてあるだけだからすぐにはがれる。
 2)このプラ板を黒紙に置いて、その型通りに切り抜く。
 3)プラ板の丸く透けた箇所の中心部分に重なる位置を定め、黒紙に千枚通しで穴を開け、これを両面テープで貼付ける。
 4)さらにその上にもともとあったプラ板を貼付けると、工作した形跡もほとん どわからなくなる。
  
 千枚通しで穴を開けるときには径が1ミリ以上にならないよう力加減をする。
 厚紙でなく黒色プラ板などを使うなら、1ミリ以下のドリルで穴開けすればいい。

 サンパックに問い合わせたところ、PF20DXのスレーブセンサーは「薄暗い場所で使用する」ことを前提として設計されているそうだ。だから屋外ではもともと使えないということになる。
 で、メーカーとしては無償の調整をしてくれるそうだ。ただし、その場合、スレーブ感度の有効距離が1メートルほどになるという。

 昆虫写真の場合、ストロボを1メートル以上に離すことはあまりないから、それで充分だと思う。
 こういう簡単な工作で問題解決できるなら、わざわざメーカーに依頼するよりか、自分で対処した方が手っ取り早い。もっとも、取り外し可能なセンサーカバーのようなものをオプションで製品化してもらうと有り難いが、それもあまり必要性はないだろう。

 PF20DXは、マニュアルで光量を最低に落としたとき、閃光時間が3万分のT秒ということだから、数台以上束ねて使えば昆虫の飛翔やジャンプなど、ハイスピード撮影にも応用できるかもしれない。
 欲を言えば、発光部が可動式であればもっと良かったとも思う。
 しかし、コンパクトなサイズ、単4二本という電源の軽量化、スレーブ内蔵、短いチャージ時間、などなど評価できるストロボだと思う。

新開 孝

秋の気配 2007/09/17(その5)
 今日は日射しが強く、暑い一日だった。しかも湿度が高く蒸し暑かった。

 午後3時過ぎころ霧島山の方角の空を見上げると、夏雲と秋雲が同居しているようなそんな光景だった(写真上)。

 近所のヒガンバナもそろそろ咲き始めた頃だが、うちの庭でも同じようにポツポツと開いている。先日、紹介した白花も完全に花びらが開いた(写真中)。白花はよく見れば、完全な白ではなく、わずかに紅色を帯びている。

 ヒガンバナには完全な白花と、白と赤のまだら模様などもある。その白赤まだら模様のヒガンバナを撮影したのは、鹿児島県のどこかだったのを思い出した。もう10年近く前だろう。

 柿の木の実もしだいに熟れ始めた。熟れ過ぎて腐った実もある。そこにはハナムグリやアシナガバチ、キタテハなどが集まっていた(写真下)。

(写真上、下/E-330  14-54ミリズーム)
(写真中/E-300  50-200ミリズーム)
新開 孝

地元に馴染む 2007/09/17(その4)
 郷に入っては郷に従う。東京から何のつてもない土地に引っ越してきたわが家としては、そんなことわざがふさわしいようだ。

 昨日は地区の敬老会の催しがあった。地区の各斑ごとに出し物を工夫して、演芸プログラムが構成されるのが毎年恒例となっているそうだ。メインの出し物は踊りだが、私の所属する班では「二人羽織」で笑いをとろう、ということになった。

 男衆は私含めて4人で、この4人が顔だけ、そして背後に隠れた女衆は手だけの出演。そうめんに始まって、マロンケーキ、さいごにコーヒーとなる。

 これって、実際にやってみるとかなりキツい。とくにそうめんは、今にも吐き出しそうになって、それを堪えるのに苦労した。まあ、見ている方々はそこが面白いのだろうが、かと言ってほんとうに吐き出してしまったらシャレにもならない。だからじっと耐えた。

 ともかくも場内は笑いの渦となったのだから、この出し物は好評だったと言えるだろう。

 敬老会が無事に終わったあとは、場内の片付けをしてから、打ち上げの飲み会に誘っていただいた。
 地区のある方の御自宅だ。こんな風にしてこちらの土地の方の家に呼ばれるのも、またそこで土地の方々と飲んでお話するのも初めてのことだった。
 床の間には芋焼酎の銘柄がずらりと並んでいた。

 集まった方々の職業もさまざまだ。しかし、なんといっても注目を浴びたのは私だろう。

 「東京からどげんして、この三股を選んで来たと?誰か知り合いがおったですか?」

 「昆虫写真家ちゅうて、それで喰っていけるんですか?仕事あるんですか?趣味じゃなかと?他にタクシーの運転手とかいろいろ仕事をもっとるとでなかとですか?」

 まあ、予想していた質問の数々だった。

 それにしても、こちらの皆さんはよく飲まれる。敬老会の場内でふるまれていた徳利の中身は、あとでわかったのだが、25度の芋焼酎の熱燗であった。そういう飲み方は、初めて知った。さすが芋焼酎の本場だ。

 アルコールが回ってくると、自分のコップになみなみとついだ焼酎(ロックやお湯割いろいろ)がやおら私の前にドンッと置かれる。その場合、私はこのコップを空にして返すのが礼儀となっているらしい。

 先に敬老会の場で軽く昼食をとっているとき、土地の民芸保存会の方から三味線をしないかと声を掛けられた。それにはうちの嫁さんが乗り気で、稽古を受ける話まで進んだようだ。
 私は踊りのほうに誘われた。断る理由もなく、むしろ土地に馴染むには踊りの稽古に参加するのもいいのではないか、と思えた。

 昆虫写真家という職業の私は、どこに行っても世間離れした存在であるに違いない。しかし、いろんな職業や経験をもった方々と交流できるのは楽しい。

(写真:ツチイナゴの幼虫/E-330  14-54ミリズーム)

新開 孝

三角水切りの改良工作 2007/09/17(その3)
 昨日はほとんど一日中、雨。ときには土砂降りともなった。

 先日から台所で使っている三角水切りの脚が短いから、すぐに水切りのなかまで水が入ってきて困る、と嫁さんが言っていた。そのプラ製三角水切りは、結婚したときに買ったもので、もう20年近く使ってきたものだ。

 プラ製水切りはしかし、どうにも工作の工夫が思いつかなかった。そこで金属製の新しい水切りを購入し、それを改良することにした。
 改良工作といっても簡単なことで、付いていたゴム脚をいったんはずし、その留め金も抜き取る。穴をリーマーで少し拡張し、そこへ用意した長めのボルトを差し込み、ナットでネジ止めするだけ。最後にゴム脚をねじこむ。

 問題となったのは適当な長さのボルトを仕事部屋のネジ棚から見つけることだった。ところが運良く4本の適度な長さのボルトがすぐに見つかった。見つかったのだけれど、それに合うナットが見当たらない。最初はウィットネジで合うだろうと思っていたらダメで、他の規格ネジでもダメ。

 どうやらたまたま見つけ出したボルトは、何かの製品を解体したときに回収しておいたボルトのようだ。それがジャンク箱のようになったネジ棚の隅に埋もれていたわけだ。しかし、どうしても諦めきれない。わざわざこのためにホームセンターに行くのもバカらしい。
 結局、ネジ棚の引き出しをあちこちかき回しているうちに、なんとかボルトに合うナットを3個、掘り出すことができた。3個のナット探索に30分以上はかかっただろうか。

 ネジの規格はいろいろあって、厄介だ。例えばカメラの三脚ネジなどは先に書いたウィットネジという、世間一般ではあまり使われなくなった規格ネジだ。

 昆虫写真でもさまざまな工作が必要となるが、ネジの種類も数もいつのまにか増えてきた。最初のうちはラベルを貼付けたフィルムケースにきれいに分類整理していたが、しだいに雑になり、ひとつの引き出しに様々な規格ネジがゴチャゴチャと押し込まれた状況になっている。

 写真の整理も急務だが、ネジや工作部品の整理もやらねば、と反省している。

(写真/E-300 14-54ミリズーム)
新開 孝

サンパックPF20DXについて、その2 2007/09/17(その2)
 PF-20DXについて、鹿児島県在住のカメラマンの方からも、私と同様に屋外で使い物にならないことを確認したとの連絡をいただいた。その方はNikonのカメラや純正ストロボで試されたようだが、Nikonストロボのプリ発光には同調しないとのことだ。

 ということで、PF-20DXには期待していただけに、ほんとうに残念だ。しかし、なんとかサンパックにはこの問題に対処してもらいたいと思う。
 
 屋外でセンサーがうまく働かないのは、センサー感度のチューニング設定の調整で解決できることだろうと思うからだ。

 以前、「光り小町」という他社のスレーブストロボを買ったことがあるが、これも屋外ではほとんど使い物にならず、引き出しの中で眠ったままだ。

 しかし、今回のサンパックPF20DXについては、そういう諦めができない。センサー感度以外の性能については、本機種に替わる製品がないからだ。
 サンパックの対応に期待したいところである。新開 孝

サンパック PF20XDについて 2007/09/17(その1)
 先日、 PF20XDについてテストをしたのは室内であった。これではスレーブ機能のチェックが甘くなる。肝心の野外撮影ではどうだろう。

 今日はそこで、野外に出る前に、まずは窓際の明るい場所で発光テストをしてみた。

  すると、なんと!スレーブ機能が働かない。

 室内側にスレーブセンサーを向けてもそれでも発光できない。ある程度の明るさがある場所では、 PF20XDのスレーブ機能が働かないということだろう。部屋の真ん中あたりの薄暗いところまで下がると発光する。

 次にスレーブセンサー部分に煙突をかぶせて、外光の影響ができるだけ少なくなるようにしてテストしてみた。すると窓際の明るさでも発光するようになった。
ならば、野外ではどうだろうか。

 今朝は薄曇りで太陽の直射光は拡散して弱い。ハクバのデジタルスレーブストロボや各メーカーのスレーブセンサーなら、問題なく発光できる条件だ。
 しかし、 PF20XDはまったく発光しなかった。どのようにセンサーの角度を変えても発光しない。

 したがって PF20XDは、明るい野外では使えない、と言える。

 薄暗い森の中などでないと、使えないのだ。これは困る。さっそくメーカーに問い合わせてみるつもりでいる。できればセンサー部分の感度改良をしてもらえればと思う。その結果はまた報告したい。


 以前にもこの「ある記」でNikonのあるレンズについてマクロ撮影への応用例を書き込んだら、何人かの方が買いに走ったようだ。ある方などはそのレンズを3本も買ってしまわれた。そのレンズについては、そこそこ使えるのであって、実際にあるセミプロ昆虫写真家の方はそのレンズを使って素晴らしい写真を公表している。
 ある製品について、評価を下して買う買わないの決断は、各個人の責任によると思うが、今回の PF20XDにつていは、私の行なったテストがまだ全て完了してない段階で書き込んでしまい、勇み足となってしまった。

   PF20XDは2台購入し、その2台ともが同じテスト結果となった。したがって個体の癖と考えるよりは、 PF20XDの製品特性と捉えたい。ほんとうに残念な結果だ。

 今日はできるだけ急いで、この記事をアップすることにした。もちろん、すでに PF20XDを使用された方で、「いやいや PF20XDは野外でもちゃんと使えますよ。新開の買ったのはハズレだったのですよ」、とのご指摘でもいただければ嬉しいが、その期待はあまり持てないような気がする。

 さて、写真は、E-500の内蔵ストロボに万一トラブルが生じたとき、 PF20XDが代用ストロボとして使えるかどうか試してみた。

 PF20XDの発光部は下に向かないので、光りを下向きにするためにNikonのマクロシステムの発光アダプターを被せてある。これで35ミリマクロ+1.4倍テレコンの組み合わせの最大倍率まで、ちゃんと光りが回ることがわかった。
 ただし、アダプターをかませてあるので、光量はマニュアルフル発光で、ISO200だと絞りはF11が限界。ISO400に上げて使えば光量を落とせるし、あるいはF16まで絞り込める。

 が、しかし 昆虫撮影において、PF20XDがスレーブストロボとして野外で使えないとなると 、私にとってPF20XDを持つ意味が無い。
 

新開 孝

芋焼酎 2007/09/15(その3)
 十日程前、近所のサツマイモ畑で収穫作業が行なわれていた。品種名は忘れたが、白肌のサツマイモだった。

 数日後、その畑を通りかかるとサツマイモがぎっしり詰まった大きな袋が置かれてあった。袋には「くつろぎの霧島」とある。
 なるほど、このサツマイモは芋焼酎の原料用なのだ。

 毎晩、芋焼酎を飲んでいながら、近所の広大なサツマイモ畑がグラスの中身の原料だということに想い至らなかったのもどうかしている。

 先日、嫁さんが聞き込んで来た話では、やはり酒造会社と契約している農家の畑だということがわかった。

 ちなみに写真では霞んで見えにくいが、サツマイモ袋の背後には、霧島山の高千穂岳が小さく写っている。

(E-300 14-54ミリズーム)新開 孝

サンパックPF20XD  2007/09/15(その2)
 待ちに待ったサンパックの新製品、PF20XDが届いた(写真上)。

 この小型ストロボはスレーブ機能が内蔵されていて、光量もマニュアルで5段階の調整が可能、発光部にはスライド式の内蔵ワイドパネルもある。もちろんカメラのアクセサリーシューに取り付けて通常の撮影もできる。

 さっそくテストしてみた。カメラはCanonキッスデジタルで内蔵ストロボを使用。
 写真中は、カメラの内蔵ストロボのみ発光。

 写真下は、内蔵ストロボとPF20XD2台を左右の奥から逆光気味に同調発光させた。スレーブストロボの効果を強調するためにPF20XDの光量は強めにしておいた。

 PF20XDの背面右下にはシンクロモードスイッチがあって、プリ発光に対応できる。CanonとOLYMPUSで試してみたところ、両メーカーのカメラ内蔵ストロボオート発光にはちゃんと同調できた。
 次に外付けストロボのプリ発光でも試してみたら、Canonの外付けストロボでは同調発光できて、OLYMPUSの外付けストロボのプリ発光には同調しなかった。Nikonのデジカメは持っていないので、調べていない。

 シンクロモードスイッチは誤操作を避けるためだと思うが、スイッチが奥まった位置に埋もれており、細いボールペンの先など使わないと動かせないのが不便に感じる。シンクロモードスイッチは頻繁にいじらないとの判断かもしれないが、プリ発光への対応がカメラメーカーのストロボによって違うので、私のようにCanon、OLYMPUSのカメラを同時に使う立場からは、スイッチの操作が少し面倒だ。

  電源は単4電池が2本で、ニッケル水素電池、オキシライド乾電池も使用できる。これまで使ってきたハクバのデジタルスレーブストロボでは、ニッケル水素電池など充電式の電池が使えず(作動はするが、使用回数が増えるとストロボが壊れてしまう!)、しかもアルカリ乾電池だと電池の消耗が早くて困っていた。
 
 PF20XDは、これから工夫すれば応用の範囲も広がるものと期待している。
 

新開 孝

白いヒガンバナ 2007/09/15(その1)
 庭の片隅でヒガンバナが咲き始めたのは、もうだいぶ前のことだ。

 しかし、1本、2本と株が少なく、排水工事の都合で5月ころに球根部を移植したのがいけなかったか、と残念に思っていた。

 ところがここ数日のうちに、あちこちからニョキニョキと茎が伸び始めた。どうやらこれからが本番ということだろう。
 
 今朝は、雨の中、白い花が咲き始めていることに気付いた。

 白花はそれほど珍しいわけではないが、やはり気に掛かる。近づいてみれば、他にも白花の蕾みが数本見つかった。

(写真/EOSキッスデジタルN シグマ50ミリマクロ)新開 孝

オオセンチコガネ 2007/09/14
 今日の写真は昨日撮影したもの。

 昨日は阿蘇まで来たのだから、せっかくだからと草千里にも立ち寄ってみた。朝早目の時間帯だと、まだ観光客も少ない(写真上)。

 ところがどうにも残念な事に牛がまったくいない。牛糞の新しいのも無いから、ここしばらく牛を放っていないようだ。7、8月は牛を入れないようにしていると聞いた事があるが、今年は9月になってもまだ入れてないのかもしれない。

 2年前にダイコクコガネを飼育撮影したときに、餌としての新鮮な牛糞はここ草千里で拾った。拾ったというか、牛がボトボトと糞を落としたところへ駆け寄って、そのホカホカのごちそうをいただいたのであった。もちろん許可を得てだが。
 
 ダイコクコガネの飼育にあたって神経を使ったのは、抗生物質などが混入している飼料を食している牛の糞を避けたこと。そして、牛糞にハエ類などのウジ虫が入る前の、ごくごく新鮮な糞を使うこと、その2点が満たされている必要があった。

 落としてたての牛糞、しかも放牧牛の排泄物は、不快な臭いがまったくしない。むしろ草のほのかな香りがして、色も緑色をして綺麗だ。素手で触れても平気なくらい。清瀬のマンションの狭い部屋で飼育していても、臭いは問題にならなかった。

 ダイコクコガネの飼育や撮影の裏話は、そのうちある本で詳しく書く予定だから、またその本の出版が決まったらお知らせしたい。一応、その本では私のこれまでの昆虫写真家としての活動を整理して、特にこども向けにわかりやすく書くつもりだ。

 さて、さて、草千里をのんびり歩いていると、ボコボコ穴が多く空いた馬糞の崩れかけのがあった。モコモコとその表面がうねり、ときどきオオセンチコガネがあちこちから姿を現しては、また潜り込んでいく(写真中)。オオセンチコガネの数はたいへん多い。

 オオセンチコガネの体色にはいろいろなタイプがあるが、その中でひときわ赤い個体を撮影してみた(写真下)。

 オオセンチコガネもセンチコガネも、まだその幼生期を撮影できていない。それをやり遂げるのも今年の課題の一つだ。

新開 孝

小さな放牧場 2007/09/13
 阿蘇山の広大な放牧地を後にしてから、平地に下った大津町で、偶然にも小規模ながら放牧している農家を見つけた。

 これまで大津町には何度も宿泊しており、あちこちロケハンしたつもりだったが、見落としがあったということだ。

 規模は小さいけれど、ダイコクコガネはもしかしたらいるかもしれない。その可能性は大と言えるだろう。このような場合、まずは農家の方とゆっくりお話をして、こちらの意図を理解してもらわねばならない。

 しかし、残念ながら今日は時間が無い。またの機会としよう。

 今回、阿蘇山でダイコクコガネを探したのは、ダイコクの育室がどのような深さで、どのような構造をしているのか、もう少しその観察例を積んでおこうというのがねらいであった。それで、わずか2例しか掘り当てることができなかったが、その2例の育室の様子は、これまでの観察にあらたな知見を加えるに充分な成果だったと言える。

また、宮崎県内でのダイコクの生息分布も気になる。近いところでは、やはり霧島山の放牧地だろう。この辺りも調べてみたいと思う。
新開 孝
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