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キボシアシナガバチの離散 2007/09/09(その2)
 庭のケヤキに営巣していたキボシアシナガバチが、おそらく今朝になって離散していた。

 昨日の夕方までは、新女王、オス蜂ともに多数が巣に群れていたのだが、今日の昼になって見てみれば、巣は空き家になっていた(写真上)。

 このキボシアシナガバチの巣は、台風4号の風雨を凌ぎ、そして5号の強風では枝が折れるという災難に遭いながらも、かろうじて生き延びてきた。

 まさに薄皮一枚で枝に宙ぶらりんの格好になりながらも、子育ては着々と進んでいた。風が吹けばクルクル巣は回転し、幼虫も成虫もよくもまあ、目を回さないで済むものだと心配したくなるほどに、不安定な巣であった。

 空っぽになった巣をいじっていると、一旦は離散した新女王が戻ってきた。しかし、巣に近づきながらも一度も着地することはなく、やがて去っていった。

 しばらくして近くの植え込みの梢で身を潜めていた新女王の一匹を見つけた(写真中)。
 その梢の上の方では、セグロアシナガバチたちが数匹群れていた(写真下)。セグロアシナガバチの方は、巣をスズメバチに襲われて逃げてきたようだ。

(写真/E-500 14-54ミリズーム/35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

 新開 孝

ナナホシテントウ 2007/09/09(その1)
 クヌギの小木にはクリオオアブラムシがついている。今日、久しぶりに見たナナホシテントウはそのアブラムシがお目当てだったようだ。

 クヌギ小木は庭の水道栓の横に植わってあり、朝の散水時にはかならずそばを通る。葉表に静止していたナナホシテントウは、特別目立っていた。

 ナナホシテントウは暑い夏が苦手だ。真夏は草むらのススキの根際などに潜り込んで夏眠しているので、ほとんどその姿を見かけなくなる。

 しかし、秋の気配にナナホシテントウは敏感なようだ。
 昨夜は窓を開けたままで寝ていると寒かったくらいだ。
 ナナホシテントウの活動もこれから盛んになってくる。

(写真/E-500  50ミリマクロ)新開 孝

最寄り駅とは 2007/09/08(その2)
 東京の清瀬市のマンションに住んでいたころの最寄り駅は、西武池袋線の秋津駅と、JR武蔵野線の新秋津駅であった。新秋津駅までは徒歩で12分ほどで、秋津駅なら7分であった。

 さて、宮崎での今の住居の最寄り駅は、JR日豊本線の餅原駅(もちばる)である。今朝の犬の散歩では初めて、この餅原駅をコースに組み込んでみた。

 駅までの道はほぼ一本道で、それも畑の中を行く農道だから、家並みの続く清瀬の道のりとは、はなはだ距離感が違う。おそらく秋津駅までの道のりに比べれば、2倍とは言わないまでも1.6倍くらい遠いのだろう。
 こういうとき、きちんとなんらかの方法で計測すればいいものだろうが、数字をはじきだすことが嫌いな私は、距離感というものにまず頼る癖がある。

 最寄り駅があると言っても、この餅原駅を利用することは極めて稀であって、これまでこの駅で乗り降りしたのは、一度きりしかない。もちろん無人駅だ。

 餅原駅から宮崎までの所要時間は1時間だ。この電車は旅を楽しむにはもってこいの路線だと思う。ただし、餅原駅から宮崎空港まで電車は乗り入れてはいるが、本数が少なく、航空便との接続も悪い。うちから宮崎空港まで行くには、むしろ車の方が早くて便利だ。空港周辺の駐車場も、一日500円〜300円という金額だから、長期出張でなければ車の方が経済的だろう。

 単線のこのJR日豊本線は、草刈り作業を絶え間なく施していないと、すぐにも草むらに埋もれてしまいそうだ。

 散歩からうちに戻ってみると、庭にヒガンバナが咲いていた。

新開 孝

キュウリと昆虫 2007/09/08(その1)
 昨日、キュウリに来る虫として、「キウリハムシ」と書いてしまったが、これは「ウリハムシ」が正しい。したがって、昨日のアップ記事は訂正しました。

 昆虫の和名については、私の勘違いが時々あって困る。
 例えば、「オンブバッタ」は「オンブニバッタ」とか、「トビサルハムシ」を「サルトビサスケハムシ」とか、いい加減なことを言ってしまう。「キウリハムシ」も「キュウリにつくハムシ」だから「キウリハムシ」となってしまった。ともかく、間違いは間違いだから、言い訳は無用。

 さて、そのウリハムシは、今日も花びらをかじりに来ていた(写真上)。
 キュウリの害虫ではあるけれど、さして大害を与えるでもなく、彼らの顔つきを見ていれば、なんとも可愛いではないか。

 さらに、ノコギリカメムシの1令幼虫も見つかった。とても小さい(写真中)。

 キュウリの花(写真下)は、それでも次々と開いていく。

新開 孝

ウラギンシジミの幼虫 2007/09/07(その4)
 あちこちでクズの花が目立つようになった。

 できるだけ楽して幼虫を見つけようと、花を手に取り易い場所だけに限定して探してみた。すると2箇所目で最初に覗きこんだ花に幼虫がついていた。すぐそばにもう一匹いた(写真上)。
 
 さっそく指先でそっと幼虫の体に触れてみたら、お尻にある突起から毛柱のようなものがピュルルル、とすばやく飛び出しては引っ込んだ(写真中)。何度見ても不思議な光景だ。

 ウラギンシジミ幼虫の場合、二本のつのような突起は、じつはお尻のほうに生えている。通常の感覚だと、つのは頭に生えているでしょ、と思う。
 
 例えば写真下のクロコノマチョウ幼虫(うしろから頭部を見たところ)のように、
ふつうなら、つのは頭に生えている。しかし、ふつうなら、という感覚は昆虫の世界では通用しない。へんちくりんな昆虫はいくらでもいる。

 クロコノマチョウ幼虫の方は、ウラギンシジミ幼虫の見つかったクズ群落のすぐ近くにあったジュズダマの葉っぱで見つけた。新開 孝

虫えい 2007/09/07(その3)
 イスノキの梢に多数の「虫えい」(虫こぶ)がついていた(写真上)。

 それはまるで、果実がたわわに実っているかのように見える。長径は小さいものでも3センチ、大きなものでは9センチ近くある(写真中)。

 手に取ってみるとかなり堅いが、重量感はなく、ともかく触ってみれば果実とはまったく違うことがよくわかる。

 そこで、この虫えいを割り開いてみれば、中は厚い壁に閉ざされた空洞となっており、多数の小さなアブラムシが潜んでいた。

 アブラムシの名前は、モンゼンイスアブラムシ。このアブラムシの生活はとても複雑なので省略するが、5月上旬ころにふ化したアブラムシの幼虫が小枝の先端部の芽に寄生して虫えいを作る。虫えいは5月の末ころには最大の大きさまで成長するという。

 虫えいの名称は、「イスノキエダチャイロオオタマフシ」。

(撮影場所/都城市山之口町)新開 孝

ノコギリカメムシ 2007/09/07(その2)
 うちの畑のキュウリの収穫の成績は良く、しかもおいしかった。しかし、さすがに台風や病気のせいで、2株あったキュウリもくたびれておしまいとなった。

 そこで、キュウリの種子を蒔いてみたら、アッと言う間に人の背丈よりか高く伸びた。今は花を次々と咲かせている。

 キュウリの花にはいろいろと昆虫もやって来るので、ときおり覗いてみている。一番よく目立つのはウリハムシで、花粉や花びらをかじったりしている。葉っぱも喰う。まあ、ウリハムシのせいでキュウリの収穫ができなくなる訳でもないので、大目に見ている。

 さて今日は、キュウリの茎で汁を吸う、ノコギリカメムシの幼虫(写真上、中)と成虫を見つけた。ノコギリカメムシは他にもスイカなど、ウリ科の植物で育つ。幼虫の数は4匹ほど。

 腹部に並んだ突起の形状から、ノコギリカメムシという和名がついたようだ。

(写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

オオカマキリとアブラゼミ 2007/09/07(その1)
 アキニレの幹で、オオカマキリがアブラゼミを抱え込むようにして貪っていた。

 アブラゼミの腹部はほとんど食べられてしまっていたが、セミはときおり翅をばたつかせる。まだ死にきれていないようだ。

(写真/E-330  8ミリ魚眼)

 新開 孝

ナンバンギセル 2007/09/06(その2)
 先日、倉庫の裏の草刈りをしていてナンバンギセルを見つけた。宿主であるススキの根際に隠れていたのだ。

 この株の花の色合いはあまりよくないが、ナンバンギセルを見つけると少しは嬉しくなる。種子をススキの株元に蒔いておけば、繁殖するらしい。

 今朝は先日やりかけて気になっていた草刈り作業を1時間ほど行なった。8月は忙しかったのと、来客が多かったので、草刈り作業はどうしても後回しになってしまった。そのせいで、西向き斜面と北側の丘のところがかなり繁ってしまった。

 草の繁り方で、またその刈り込み方で、草刈り機の刃はいろいろと替えたほうが作業性が高い。芝状に短く揃った草原では、ワイヤーカッターのほうが綺麗に仕上がるようだ。それで少しホームセンターで替え刃を見てみたら、なんとも種類が多く、価格もさまざまだ。

 手頃な値段でしかも使い勝手に満足がいくものを、と考えているうちにどうしても決まらず、時間切れとなってしまった。

 新開 孝

ウスイロコノマチョウとクロコノマチョウ 2007/09/06(その1)
 午前6時過ぎ。居間からクヌギを双眼鏡で覗いてみれば、クロコノマとウスイロコノマ(写真上)が来ていた。彼らは樹液を吸いに来たのだ。

 両者はでっかいジャノメチョウのなかまで、地味な姿ながら何故かしら気を惹かれる。それはこうして早朝のわずかな時間帯に出現したり、あるいは曇った日の薄暗い場所で出会ったりと、遭遇する頻度が少ないせいもあるだろう。

 今朝も朝陽の日射しがクヌギに当たり始めた途端、クロコノマもウスイロコノマもパッタリと姿を消してしまった。

 さて、ウスイロコノマチョウは奄美諸島以南では定着しているが、それよりか北の地方では、台風で運ばれたりした個体が、先々の環境下で一時的に発生したものということだ。

 今朝のウスイロコノマも、もしかしたら7月の台風で宮崎に流れてきた母蝶の子孫なのかもしれない。

 クロコノマとウスイロコノマの両者に焦点を合わせるためには、背景の明るさを犠牲にせざるを得なかった。背景を綺麗に描写しようとすると、どちらかがピンボケになってしまう。
 

(E-330 50-200ミリズーム  FL-50ストロボ使用)


 新開 孝

ツマグロヒョウモンのオス 2007/09/05(その2)
 おそらく今朝羽化したばかり、と思われるツマグロヒョウモンのオスが、私の長靴に止まっていた。

 止まっているだけなら別にどうでもよかったのだが、その彼は、しきりに口吻を伸ばして、食事中だった。

 どうやら長靴には私の汗が染み込んでいたか、それとも他の何かが染み込んでいたのか、それはわからないが、ともかく長い時間にわたって食事を続けていた。

 ちなみにこの長靴は片方に穴があいてしまい、そろそろ買い替え時期かと思っている。

(EOSキッスデジタルN 100ミリマクロ)


『サンパックのスレーブストロボ、PF20XD!!』

 サンパックのスレーブストロボPF20DXについては発表後に発売が延期になったりしていたが、来週の中頃には量販店に並ぶそうだ。

 私が問い合わせたところ、サンパックの担当者の方から返信いただけたので、間違いないと思う。

 この小型ストロボは、昆虫写真ではたいへん重宝する。待ちに待ったストロボだ。細かい機能や特徴はサンパックのホームページをご覧いただきたい。

 サンパックといえば、これまでにも様々なストロボを使ってきたが、とくにB3000Sは頑丈で、使い勝手がよくて、20台近くは購入したと思う。とくに積層電源やAC電源も使える上、光量もマニュアルで6段階調整できるのがいい。最小光量時の閃光時間は2万分の1近くで、飛翔する昆虫を撮影するにも最適であった。
 
 このB3000Sは、残念ながら製造中止となってしまい、今では入手不可能である。もっと買い置きしておけばなあ、と後悔している。
 新開 孝

コナラシギゾウムシの産卵 2007/09/05
 昨日の「コナラシギゾウムシの産卵行動」というタイトルは訂正した。

 じつは最初から産卵行動を期待していたのだが、結局、産卵はしなくてドングリの実の中身を食べていたことが後になってわかった。つまり昨日アップした写真は、食事するコナラシギゾウムシということになる。
 
 数時間にわたり口吻をドングリに差し込んだまま、ときおり排泄するのを観察していると、これはどうも産卵行動には至らないのではと思えたのだが、コナラシギゾウムシの産卵行動をまだ一度も見た事がなかったので、少し慎重になってしまった。

 たしかに、あとでドングリを割り開いてみると、食べ痕の大きな空洞ができていた。

 で、今日はようやくコナラシギゾウムシの産卵行動をビデオ撮影することができた。そして、産卵する前のトンネル掘り作業は、それほど時間を要するものではないことがわかった。

 コナラシギゾウムシの口吻の長さは、それを目一杯ドングリに差し込めば、ちょうどドングリの中心部に至る。産卵後のドングリを割り開いてみれば、たしかにその中心部に卵が納まっていた。

 産卵の様子はハイビジョンカメラで撮影できたが、スチール撮影はできなかった。ビデオ映像では産卵管を通っていく卵の様子も撮影できているが、ドングリ内に差し込まれた産卵管はさらに最奥部まで伸びていたのだろうか?

 つまり産卵管も口吻の長さ位まで伸長するのだろうか?という疑問が残った。

 さらに、コナラのドングリに産卵したのだから、やはりコナラシギゾウムシだろうとは思うが、思うだけではダメで、きとんと種名確認をしなければならない。

 今日の写真は交尾するコナラシギゾウムシ。交尾時間はけっこう長くて、しかもメスは、多回交尾するのではないか、と思えた。

(EOS-5D 100ミリマクロ)

新開 孝

コナラシギゾウムシ 2007/09/04
 うちの敷地内にあるコナラはせいぜい4本である。しかし、どれも大きな木で高い梢には青いドングリが多数成っている。

 数少ないコナラだが、それでもコナラシギゾウムシなどが、ここ数日中にメス2匹、オス3匹が見つかっている。

 オスはメスに比べると口吻の長さが短く、雌雄の判別は簡単だ。ただ、メスの口吻の長さを見ていると、ほんとうにコナラシギゾウムシだろうか?という疑問が湧く。むしろクヌギシギゾウムシのように見受けるのだが、例えばクヌギシギゾウムシでもコナラのドングリに産卵することが、あるだろうか?

 つまり本日の写真は、とりあえずコナラシギゾウムシとしておくが、後日、標本同定をして、種名を確認しておきたい。

 コナラシギゾウムシは、その長い口吻を使ってドングリに深い穴を穿ち、そこへ産卵する。

 (写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)
新開 孝

ショウリョウバッタ、夜の産卵 2007/09/03(その2)
 今夜は敬老会の催しについての自治会の話し合いに出席するため、午後8時少し前に玄関を出た。
 ところが玄関を出て数歩先の地面で、ショウリョウバッタのメスが産卵していた。

 ショウリョウバッタが夜間に産卵することは知っていたが、まだ一度も見た事がなかったので、いそいで撮影してみた。

 ショウリョウバッタは東京の清瀬市でもまだまだ多く見られたが、ここ宮崎の我が家の敷地内での生息密度は、すさまじいとさえ言えるほど濃い。まさにショウリョウバッタを踏まずして歩けないほどだ(ちょっとそれはオーバーかもしれないが、5〜6月ころの幼虫の数は半端ではなかった。歩けばザワザワと足下で跳ねる幼虫の姿は見飽きるくらい。)

 それほど数が多いので、ショウリョウバッタについては、産卵や羽化脱皮などもそのうち簡単に撮影できるだろうとは期待していた。それが今夜だった。

(写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

 さて、自治会の会合に出てみれば、集まりが悪く、少ない人数のなかで私は二人羽織の役をすることとなった。顔だけ出演し、いろいろと食事を口に運ばれる役だ。で、さっそくこんどの金曜日には予行練習ということになった。
 新開 孝
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