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バラハキリバチ 2007/07/07(その2)
 縁側に設置してあった竹筒にバラハキリバチが営巣していた。
 営巣中はまったく気付かず残念なことをした。

 中を割り開いてみると、7個の育房巣が詰まっていた(写真上:7/3撮影)。


 育房巣の葉っぱを取り外してみると、すべてから硬い繭が出て来た。しかし、7個のうち6個は病菌に侵されて死んでおり、蛹が出てきたのは竹口に一番近い育房巣のみだった(写真中:7/3撮影)。つまり親バチが最後に産み落とした子供ということになる。

 そのわずかに一匹だけ生存した蛹が本日、羽化した(写真下)。

 (写真上、中/EOS-5D シグマ50ミリマクロ、EF65ミリマクロ)

じつは縁側にいくつか置いた他の竹筒にはハチがまったくやって来ない。何か条件が悪いのだろうかと不思議に思っていた。

 庭の地面には刈り取ったササを積み上げてあるが、その中のほうの雨がかからない場所などで営巣している狩りバチを先日、観察している。営巣場所はあちこちに無数あるのだろうが、家の軒下はまさに高級マンションだと思える。思えるが、しかし、今回のバラハキリバチの病死を見ると、ハチたちが営巣場所として敬遠した理由はそのあたりなのだろうか。新開 孝

深夜の撮影 2007/07/07(その1)
 このところ、午前3時、午後11時とかの早朝、深夜の撮影が連続している。
それで、少しは体力の消耗を考えてペースを落とさねばと思っていた。
 
 昨夜もビデオ撮影で待機していたのだが、とうとう肝心な場面で眠りこけてしまい、撮影を逃してしまった。まだ虫は最後の一匹がいるので撮影チャンスがあるにはあるが、昨夜のうちに終了しておけば、他の仕事のスケジュール調整も楽になるはずだった。

 スタジオと呼ぶには狭い仕事部屋だが、それでも目下のところ写真撮影セットが3組、ビデオ撮影セットが1つ設置されている。長いものは一ヶ月間もセットがばらせないでいる。
 まあそれでも小さな昆虫を相手にしているからこそ、うちのような狭い仕事部屋でもなんとかやっていける。新開 孝

笑うお尻 2007/07/06(その2)
 お顔はいたって地味だけど(写真上)、

 




お尻はいつもにこやか笑顔(写真中)。

 






だけど、怒るとやはり恐い顔(写真下)。

 
 


今日の写真はギンシャチホコ幼虫の頭とお尻。シャチホコガ科の幼虫のなかでも本種はかなり見応えのある姿をしている。6/26に若い幼虫の写真をアップしたが、今は終令幼虫が多い。家の庭ではコナラとクヌギで幼虫が見つかっている。
 小さなコナラの木では多数の幼虫がついていた。


(EOS-5D  100ミリマクロ+中間リング)

新開 孝

ナガサキアゲハ、羽化する 2007/07/06(その1)
 庭のキンカンで育ったナガサキアゲハの蛹(6/27に蛹を紹介した)。そのうちの一つが、今朝羽化していた(写真上/オス)。

 羽化殻(写真中)のそばにぶら下がっていたが、私が近よると弱々しく飛んで、隣のガクアジサイへと移動した。まだ翅は柔らかく、しっかり飛ぶ事が出来ない。

 いっぽう他の二つの蛹のうち、一つは何者かに喰われてしまった(写真下)。蛹の体の中身をえぐるように食い荒らされている。食事にありついたのは鳥だろうか?それとも他の昆虫だろうか?

 そして残り一個の蛹は行方不明となってしまった。当然ながら、食べられてしまったのだろう。

 (写真/EOSキッスデジタルN  シグマ50ミリマクロ、EF100ミリマクロ)

 新開 孝

じゃんけん、ポン! 2007/07/05(その4)
 「パー出してエ〜!あいこのじゃんけんポン!」

 パーが揃ったのは、サツマコフキコガネ。

 何度やっても、片方がチョキしか出せないのが、コフキコガネ!!

(OLYMPUS E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

謎のキノコバエ、羽化する 2007/07/05(その3)
 鹿児島県、財部町のとある渓流で見つけたキノコバエの一種。

 奇妙な幼虫、謎だらけの不思議な生活。

 その蛹が、早朝4時半ころに羽化した。

(EOS-5D  65ミリマクロ)新開 孝

昨夜のお客さん 2007/07/05(その2)
 今朝は玄関の門灯に、ノコギリクワガタのオス2、メス2、そしてミヤマカミキリ大型メス2、アオドウガネ、ドガネブイブイ、サクラコガネ、サツマコフキコガネ、コフキコガネ、ノコギリカミキリ、などなど甲虫類が多かった。ユスリカ類の大群も凄かったが、早い時間帯に一斉にいなくなっていた。

 他の顔ぶれでは、ここのところ連夜、姿を見せるサツマヒメカマキリと、今回初登場のナナフシ(写真)が目についた。

 (写真/E-330 8ミリ魚眼+ケンコー影とり)新開 孝

ムラサキツバメのメス 2007/07/05(その1)
 野外スタジオ(私の敷地内と隣接するクリ林など)でビデオ撮影の仕事をしていると、ポトリとノコギリクワガタのオスが足下に落ちて来た。

 前にも同じ場所でノコギリのオスが落ちて来たことを思い出し、クヌギの樹上を眺めてみた。おそらくは高い梢に樹液酒場があって、クワガタ同士の小競り合いがあったのだろう。

 それでなんとかその酒場を見つけてやろうと思ったのだが、まったくその様子が窺えない。と、そのとき細枝にムラサキツバメが止まっているのが見えた(写真上)。

 ムラサキシジミなら庭でもよく見るが、ムラサキツバメは初めての登場だ。ムラサキツバメの止まっている枝は地上から4メートルほどの高さだ。しかし、昨日買ったばかりの工事用パイプ脚立がある(6.5尺)。これによじ登ってなんとか撮影できた。

 ムラサキツバメは枝に口吻を伸ばして食事中の様子。アブラムシかカイガラムシでもいるのかなと思っていたが、どうやら樹液を吸っているようだった。

(EOSキッスデジタルN 100ミリマクロ)新開 孝

コガネグモのメス 2007/07/04(その3)
 朝一番に仕事部屋のカーテンを開ける。ちょうど霧島山が見える方角だが、今朝はどんより曇っていた。
 霧島山は見えないが、コガネグモが静かに獲物を待っている姿があった。

 
 我が家の家壁や植え込みには、コガネグモがたいへん多い。そのコガネグモの姿が多かったことで、ここ三股町の物件を決めるに躊躇することはないだろうと考えたことも懐かしい。

 お隣、鹿児島県の「クモ合戦」で使われるクモは、本種コガネグモと聞いている。

(EOSキッスデジタルN  シグマ50ミリマクロ)新開 孝

ミヤマカミキリの雌雄 2007/07/04(その2)
 うちの玄関の門灯は、けっこう明るいほうだろうと思っていた(写真上)。
しかし、ご近所の(200メートル以上は離れているが、、、)のお家では水銀灯の強力な照明を付けている(牛を飼っているお宅で、過去に窃盗の被害を受けて以来、セキュリティのために夜中も毎晩、敷地内を明るくしている)。
 牛舎やご自宅を拝見させてもらったが、SECOMの警備システムも凄かった!聞けば、水銀灯の灯りにいろいろと昆虫も飛来するとのこと。

 さて、夏を迎えてからうちの門灯にもけっこう虫がやって来る。本格的にナイターをやってみたい気もするが、毎朝、玄関を開けて家の外壁に貼付いた虫を眺めてみるだけでも楽しい。

 しばらく前からポツポツと飛来するようになったミヤマカミキリだが、今朝はオス1匹、メス2匹が居残っていた。触角が長くて体の大きいのほうがオス。
 顔を正面から見ると、太い触角が眼の中から生えているようにも見える。

(EOSデジタルN  シグマ50ミリマクロ)

 
新開 孝

ヨツボシテントウダマシ、ふたたび 2007/07/04(その1)
 庭の石の表面にヨツボシテントウダマシが群れていた。

 よく見れば、石の表面の苔をかじっている。もともと本種には群れる性質があるのか、冬ごしも集団で見つかる事が多い。

 昨日も紹介したばかりだが、ヨツボシテントウダマシはジメジメした環境を好むようだ。湿った落ち葉などにもたかっている。

 やがてナメクジも食事の仲間に入ってきた。

(OLYMPUS E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

キボシアシナガバチの巣 2007/07/03(その2)
 今日は土砂降りの雨となり、子供達を学校へ送り迎えした。特に午前中は激しく降り、道が川のようになっていた。

 「あの〜、近くの河川に木屑が溜まっておるのですが、どの課へ連絡すればいいでしょうか?」という、役場に掛けたらしい間違い電話をうちで受けたくらいだから、あちこちで水害が出たのかもしれない。

 それでも正午前には一旦雨も止んだので庭木を見ていると、アシナガバチの巣が見つかった。それも私の仕事場のドアを出てすぐ目の前であったから、驚いたし、自分ながらあきれてしまった。
 おそらく数週間前から営巣していたはずだが、今日まで見落としていたのだ。すでに女王とその娘達あわせて8匹が巣上に構えていた。

 しかし、アシナガバチが営巣しているケヤキの小木は、いかにも貧弱で葉っぱの繁り方も少ない。だからこそよく目立つし、撮影条件も良いのだが、なぜに気付かなかったか!?

 今日は午後からまた激しい雨が断続的に降った。これはちょうどいい撮影チャンスだ。背中がびしょ濡れになりながらも、雨に打たれるアシナガバチの巣の良いカットが撮影できた。

 どうやらうちの近辺によく見られる小型のアシナガバチは、本種キボシアシナガバチが多いようだ。これまでに6巣が見つかっている。

(EOSキッスデジタルN 100ミリマクロ)新開 孝

庭の虫、3種 2007/07/03(その1)
 雨が小降りになったときに庭を歩いてみた。いろいろと撮影のアイデアを考えるにしても、外で何かをやりながらの方がうまくいくことが多い。

 カエデの幹上で何かをしきりに舐めとっているヨツボシテントウダマシがいた(写真上)。
 ヨツボシテントウダマシはどこにでもいる普通種だが、我が家の庭でも個体数がたいへん多い。普段は地面近くを徘徊していることが多く、ワラジムシなどと一緒に見つかる。

 クロコノマチョウがアカメガシワの樹液に来ていた(写真中)。羽化したてのピカピカの夏型だ。撮影中に再び雨が降り始めた。

 サクラの小木にとどまること、ついに2ヶ月を迎えたのが、トビモンオオエダシャクの幼虫。体長は97ミリに達した。この大型シャクトリムシは5月の連休に裏の桝安森林公園で見つけたもので、うちに連れ帰ってから2回脱皮した。
 もう終令だからこの先脱皮することはないと思うが、本種の幼虫期間はきわめて長い。そして成虫になるのは、来年の早春である。新開 孝

キノコバエ科の一種の謎(その1) 2007/07/02(その1)
 先月の29日にアップした「珍虫」。再度、その写真を眺めてからこの記事を読んでいただくと、わかりやすいだろう。

 渓流の岸辺にあった倒木(写真上)で、その奇妙な昆虫に出会ったわけだが、目の前に現れたのは、糸でぶら下がった蛹、前蛹。そして糸でぶら下がった蛹に抱きついた成虫など、、、。いづれも初めて見るものばかり。

 さらには朽ち木の下側の樹皮表面には薄い粘着網が無数に張られており、そこには多数の細長い幼虫たちが奇妙な仕草をしている(写真中)。

 奇妙な仕草とは、頭部を激しく左右に振りながら、ゆっくりと移動することである。幼虫は、粘着網の表面をまるでスケートリンクを滑るかのように、機敏に移動する。彼らは粘着網に吸着できるおかげで、すみやかな移動ができることと、その生活の場から振り落とされてしまう心配も無いようだ。

  倒木の、しかも雨のかからぬ部位が、彼ら幼生期の住処となっており、これは例えば、ウスバカゲロウ(アリジゴク)のすり鉢状巣穴が、雨のかからない砂地という局所に住処を限定されるのに、よく似ている。

 さらにまだ、推測の域を出ないが、彼ら幼虫の餌が菌類に限定されるなら、この倒木、朽ち木という住空間は必須の条件でもあろう。

 今朝は、現場に到着すると、まさに交尾中のカップルに出会した(写真下)。
メスは羽化直後であり、まだ体は色付いていない。
 オスはメスの蛹に抱きついたまま、メスが羽化するのを待っていた訳だ。その蛹に抱きついている写真は29日にアップしてある。

 ということは、オスは蛹の雌雄をちゃんと見分けることができるのだろう。メスの蛹と判断できたら、早々と求婚をし嫁さんの登場を待ち受けるのである。ここへ他のオスが飛来すると、「この子はワシの嫁さんやで!!」とばかり、蛹に抱きついたまま翅を激しくはばたいて追い払うのを何度も観察している。

(撮影地/鹿児島県 財部町)

 新開 孝
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