| アカメガシワの樹液とヒラタクワガタ 2007/06/18(その2) | | 敷地の林にはアカメガシワが多い。 今はお株、め株ともに花盛りのころで、花には無数の昆虫たちがやって来ている。残念ながら花は梢の高い場所にあり、長竿の捕虫網で採集でもしないかぎり、昆虫の種類はよくわからない。
しかし、庭からちょうど目線の高さに見える位置に樹液を出しているアカメガシワが一本あって、ここを訪れる昆虫のにぎわいは毎日楽しめる。
数で一番多いのはショウジョウバエ類やアリ類だろうが、大きさで目立つところでは、サトキマダラヒカゲがやたらとよく集まっている。 そのサトキマダラの集団をすぐに蹴散らしてしまうのがオオスズメバチ。 樹液の浸出部位はどうやらピンポイントに限られており、そこを一匹のオオスズメバチが占有してしまうと、他の虫たちは遠巻きに見ていることが多い。オオスズメバチ同士でも順位があるようで、それも体の大きさに比例しているわけでもないようだ。少し小柄でもめっぽう気の強いのがいて、来るたびに長時間、樹液を占有している。
さて、オオスズメバチの排尿シーンを撮ろうと粘っているうちに、黒っぽい影が参入してきた。ヒラタクワガタのオスである。 ヒラタはもっぱら夜行性だろうと思い込んでいたが、昼間でもこうして活動するようだ。ヒラタのオスはオオスズメバチの眼をかすめて、樹液の出ている窪みにうまく潜り込んだ。しかし、しばらくしてオオスズメバチがヒラタを煙たがり、大アゴでヒラタを攻撃し始めると、こりゃあかなわん!とばかり這い出て来た(写真上)。
そこからヒラタのオスはアカメガシワの幹を上部へと登り始め、少し離れた窪みへと潜り込んだ(写真中)。見るからにヒラタの棲みかだ。しかもそこにはコクワガタのオスも同居していたようだ(写真下/画面上部)。
(写真上/OLYMPUS E-330 50-200ミリズーム) (写真中、下/EOS-5D 400ミリ+中間リング)
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