| カラスウリの葉っぱが穴ぼこだらけになっている。 犯人はクロウリハムシだ。
彼らはまず、葉の表面を丸くかじって円周を描き、それからその円周内をくり抜くように食べる。 丸くかじるといっても、それは葉肉をえぐるように食べるのであり、薄皮一枚を残すので、円内がぽっかりといきなり抜け落ちることはない。
こんな食事作法の手順を必ず彼らが行なうのは、カラスウリの組織から出る乳液を遮断するがための秘策なのであろう。 カラスウリが食害昆虫を寄せ付けないために講じる手立てを、クロウリハムシは知ってか知らずか、うまく避けているわけだ。
ところでクロウリハムシはいかにも普通種であり、その数は多いが、これまでに彼らの幼虫の姿を私は見た事が無い。クロウリハムシは年一化で、産卵は5月ころというから、もう今年は幼虫期を観察するチャンスはない。 成虫越冬したクロウリハムシの、その生活の様子を観察できるのは、来年、宮崎の移転先ということになるだろう。今から楽しみにしている。
(EOSキッスデジタルN シグマ50ミリマクロ)
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