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夜間撮影の補助光 2006/09/04(その2)
 夜の昆虫観察は面白い。

 夜にならないと姿を現さない虫も多いし、昼間に見かける虫でも夜になるとまったく違った行動を見せてくれる種類もいるからである。
 以前、鳴く虫の観察会の講師をしたことがあるが、鳴く虫にこだわらずとも、夜の昆虫巡りはじゅうぶん楽しめるということを、参加者の方々には体験していただけたと思う。

 ところで夜間に昆虫撮影をする場合、どうしても撮影用の明かりが必要となる。
そのやり方はいろいろ工夫できて、一眼レフカメラではレンズワークによって使い分けている。
 本日の写真はもっとも使用頻度の高いマクロレンズの組み合わせで使っている補助光の一例。
 EOSキッスデジタルNとシグマのマクロ50ミリレンズの組み合わせで、懐中電灯はLED電灯の強力な明るさのもの。電灯は自在アングルで投射角度を微調整できる。
 ここでポイントのいくつかを挙げると、

 その1)LED懐中電灯のスイッチはプッシュ式であること。回転式は両手が必要になり操作が厄介。
 その2)内蔵ストロボを使用する際には、その拡散版の面積はできるだけ小さくすること。
 その3)電源は充電式の単四あたりがいい。リチュウム電池とか水銀電池を使用するものは避けたい。

 以前、秋葉原の店先で山積みされていたLED懐中電灯が700円程度と安く、小型でしかも明るくてスイッチもプッシュ式なので買ってみたが、使っているうちにすぐに点灯しなくなった。どうやら粗悪品で回路の接触不良を起こしたものと思う。あんまり安いのは危険のようだ。
 かといって数千円以上もするものは、機能よりデザイン優先だったりするから、せいぜい2千円台くらいのもを選ぶと無難のようだ。

新開 孝

ゴイシシジミの蛹 2006/09/03(その1)
 空堀川の遊歩道で、「チョウおばさま」に今日もバッタリ出会った。

 「チョウおばさま」はコンパクトデジカメを片手にアケビコノハ幼虫を撮影したあと、私の姿に気付かれたようで、さっそく「何かいますか?」と私に声を掛けられた。

 私は探している虫がまだ見つからないので、応対する時間は惜しかったが、かと言って逃げ出すわけにもいかないので、とりあえず近くのクズにいたトビイロスズメのでっかい幼虫を教えてあげた。
 これにはさすがに「ひゃあ〜、これはダメ〜!!恐い〜」とか悲鳴をあげていた。少しばかり可愛そうになってサービス精神を発揮。
 なにか出るだろうとササの葉をめくってみると、いきなりゴイシシジミの蛹が見つかった。これには自分でもびっくりしたのだが、「チョウおばさま」はたいへん喜ばれて、さっそく蛹を撮影なさった。しかもすぐ横のササでもう一つ、蛹がみつかった。

 「チョウおばさま」から、いろいろ質問攻めにあったのだが、どうやら私はちょっとばかり虫好きのおっちゃん、とでも思われているようだ。
 この「チョウおばさま」から聞くともなく聞かされた話では、今年の6月ころからひょんなきっかけで急に蝶に興味を抱くようになったそうだ。
 それからというもの、散歩のときには必ずコンパクトデジカメを携え、チョウの撮影に嵌っているそうだ。

 今日たまたま出会ったのは3度目であるが、にしても女性で、おばさま世代になってから昆虫に興味を抱き始めるというのは、きわめて少数派ではないかと思うが、そう思うのは私だけのことで、案外、世の中には多くいらっしゃるのかもしれない。
 で、そういう方々が私の著書をどんどん買っていただければ、それはとても嬉しいはずなのだが、目の前の「チョウおばさま」は、私が昆虫写真家であることも知らず、どうやら私の著書も見たことがないのは確実のようである。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

スズメガモドキとは!? 2006/09/03(その2)
 すぐ近所にクズの群落がある。ここへはもう2年以上も行ってないので、気になって今日は少しだけ立ち寄ってみた。

 草刈りのせいでクズの群落は半分ほどの面積となり、花房も数個を見つけることができただけであった。それでもいるだろうと思って探してみれば、ウラギンシジミ幼虫がすぐに見つかった(写真上)。

 ところがである!何か変なのである。

 そう、もうお気づきだろうが、よーく見れば、2本生えているはずのお尻の突起が、1本しかない!?

 しかもそれは、スズメガ類の幼虫の尾角と同じように先端がわずかにカーブしているのであった。
 体の後ろ側から見れば、右側の突起が何らかの異常をきたして生えていないことがわかる。そして、左側の突起のみが生えているのだ。

 ウラギンシジミ幼虫に生じたこの異常は、どういった原因なのかは全くわからないが、例えばゴマダラチョウ幼虫の頭の角が片方だけ生えていなかったりすることもよくある。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)
新開 孝

ストロボ用小型三脚 2006/09/02
 午前中には必ず羽化すると思われたツマグロオオヨコバイが、午後2時を過ぎても羽化しない。

 これは明朝に持ち越しかと思い、今日は新宿に用があって出掛けた。
少し嫌な予感もしていたのだが、自分の写真も出品している『世界の自然観察BBS2コマ写真展』の会場に出向かなければならなかった。

 予感は的中して、夜10時過ぎに帰宅してみると、ツマグロオオヨコバイはすでに羽化していた。成虫の色つき具合から見て、どうやら夕刻頃に羽化したと思われる。多少とも覚悟していたが、今日こそはうまく撮影できると確信していたので少しばかり悔しい。

 『小さくて活躍するストロボとは』

 ハクバのデジタルスレーブストロボは手のひらに納まるほどの小型ストロボだが、昆虫撮影ではけっこう使える。
 ガイドナンバーは小さくても、接写では近距離から発光させるので光量としては足りており、なんといっても狭い場所でライティング位置を細かく調整できるので助かる。
 またCanonとOLYMPUS各メーカーの、オートストロボのプリ発光にも対応してスレーブ発光できるので、これも便利だ。例えばEOSキッスデジタルNの内蔵ストロボではオート発光しかできないので、これに同調できる外部ストロボとして使える。
 とにかくサイズが小さいので、どんなときにでもこのストロボ2台を携行していく。この2台のスレーブストロボとカメラの内蔵ストロボがあれば、どんな場所でもちょっとした多灯撮影ができるわけである。
 ストロボの固定にはこれまでクリップを改造したものや、あり合わせの箱や本の積み重ねなどを使ってきたが、今日はせっかく新宿まで出たので、小型の折りたたみ三脚を買ってみた。
 この三脚は写真でもわかるようにローアングルもできたりして、値段の割に活躍しそうだ。

 また、このハクバのデジタルスレーブストロボは単四電池2本を使うが、フル発光のみなので、アルカリ電池ではすぐに消耗してしまう。そこで、電池についてはサンヨーのeneloopという充電式ニッケル水素電池を使うことにしている。eneloopは単四でも800mAhの電池容量があって、ストロボのチャージも早く長持ちする。
 
新開 孝

防護柵のさなぎ 2006/09/01
 空堀川遊歩道沿いの防護柵は黒い金属製で、その無機質な柵にわざわざ気を止める人など、まずはいないと思われる。

 しかし、いくら無機質であっても、河原の草地と遊歩道の反対側にある雑木林とに挟まれたその場は、あらゆる生きものたちが行き交う空間の一つでもある。
 だから私は、この金属格子を昆虫たちの生活舞台として、敢て意識して見て回る。

 そして今日は、柵の格子にぶら下がるキタテハの蛹を2つ見つけた。
 河原の草地に生えているカラムシの群落から、キタテハの幼虫が彷徨って辿りついたと思われる。
 そっと蛹に触れてみると、元気に振り子運動を繰り返すのであった。

 キタテハ幼虫は、幼虫時代に自分で綴った葉っぱの巣内でそのまま蛹になることも多いが、こうして食草から遠く離れた場所、しかも足場のしっかりした場所を蛹化場所とすることも珍しくない。

(E-330  魚眼8ミリ+1.4倍テレコン、内蔵ストロボ)

『ありがたや!内蔵ストロボ様』

 魚眼8ミリレンズで昆虫接写撮影する場合も、ほとんど内蔵ストロボしか使っていない。以前は小型ストロボを付けてたりしていたが、カメラを構えた際のバランスがたいへん悪いので、やはり内蔵ストロボはたいへん重宝する。
 内蔵ストロボを使う場合、近接距離での発光ではレンズ長の分だけ光がケラレて、被写体に対しての光りの回りが悪くなるという問題が発生する。

 そこでこれまでは自作のディフューザーを内蔵ストロボの前面に取り付ける工夫をしてきた。ともかくこの程度の工作は自分でやることが私のモットーであり、似た様な市販品があっても、絶対に買わないことにしている。工作なら百円単位の材料費で済むところが、市販品だと数倍から十倍前後の価格がついていることが多いからでもある。
 ところが、私の自作品ディフューザーには一つ欠点があった。それはレンズとの接地部分にわずかな隙間ができてしまうことだ。
 この隙間からこぼれる直射光が、撮影条件によってはあからさまにリング状となって写り込むケースがあり、これは何とか改良しなければ、と思い続けてきた。

 ところが先日、森上さんの使っているケンコーのディフュザー「影とり」を、海野さんがこれならどうだろうと仰って、試しに使ってみるとすこぶる調子がいい。なんといってもレンズにぴったりと巻き付くので、光りのこぼれが無いのがいい。
で、昨日、都内に打ち合わせで出向いたおりに、ビックカメラ池袋店でケンコーの「影とり」をさっそく購入してしまった(2350円也)。

 ただし、「影とり」はレンズのピントリングに巻き付けて固定するので、マニュアルフォーカスでは使えない。フォーカスリングが回らないオート時のみ使える、というのも、また新たな欠点ではある、、、。
 新開 孝

奇虫、ムモンオオハナノミ 2006/08/31(その1)
 昨日、アップしたムモンオオハナノミの蛹が、本日、羽化した。

 ムモンオオハナノミのその姿とは、およそ甲虫らしからぬ、一種異様な姿とでも表現できる。前翅が覆いきれない程、大きく後方へ突出した腹部などから、おそらく写真の個体はメスであろうと思われる。

 そして全体の姿からすぐにも連想するのは、同じく過変態でよく知られているツチハンミョウ類である。ムモンオオハナノミの肥大した腹部内には、膨大な数の卵が貯えられているのだろうと想像するが、ツチハンミョウ類も数千という卵を産む。

 その産卵数の多さとは、ふ化幼虫が寄主に宿る確率を保証するものであるのだろう。でなければ、花を訪れる泥バチ類の体に、小さなふ化幼虫が飛び移るなどという、極めて確率の低い寄生方法が成功するわけはない。

 だがしかし、この羽化したムモンオオハナノミのメスは、これから一体どうなるのであろうか?ともかくはオスと出会い、交尾せねばならないが、そのオスとの出会いはどこまで保証されているのだろうか?

 そして運良く交尾できたとして、ムモンオオハナノミのメスは、どこでどうやって卵を産み落とすつもりであろうか?

 虫の立場に立って、生活のやりくりを想像してみるに、これはとんでもなく大事である。


(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

ダンディなアケビコノハ幼虫 2006/08/31(その2)
 アケビコノハは年2化ということで、今はちょうどその2化目の若い幼虫が多数、見つかる(写真上)。

 若い幼虫がいるなら、卵も見つかるのではないかと思って探してみるのだが、これがなかなか簡単にはいかない。成虫はでっかいから、卵もさぞかし見応えあるだろうと期待しているのだが、、、。

 そこで、嫌でも次々と見つかるアケビコノハ幼虫を眺めていると、その体色の変異は面白い。

 特に今日、見つけた中令幼虫は縞模様をあしらったダンディな姿(写真下)。

 アケビコノハの幼虫を見て回るだけでも、少しは幸せな気分に浸れる私であった。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

ハラビロカマキリの幼虫と成虫 2006/08/31(その3)
 オオカマキリもハラビロカマキリも、すでに成虫の姿がポツポツと見られるようになった。

 駐車場からマンションに戻る途中の草地では、両種が必ずいる。
 今日は猛暑の中、ハラビロカマキリの終令幼虫が草陰に隠れているのを見つけた(写真上)。で、近所の林に出向くと、オスの成虫が歩いていた(写真下)。

 夏もいよいよ終わりなのだろう。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

寄生者、ムモンオオハナノミ 2006/08/30
 ベランダに置いてある竹筒アパートには、オオフタオビドロバチが営巣している。

 以前にこの泥バチに寄生するドロバチヤドリニクバエや、コンボウヤセバチを紹介したことがあるが、オオフタオビドロバチにとって脅威となる天敵が新たに現れたようだ。

 新手の寄生者とは、甲虫のなかまのムモンオオハナノミではないかと思われる。幼虫(写真上/泥バチの幼虫を食べている/8月18日撮影)も、蛹(本日、竹筒内を開けてみたところ)も、私は初めて見るのでまだ確証はないが、蛹の形態は図鑑にあるムモンオオハナノミの成虫の姿に符号するのである。

 ムモンオオハナノミの寄生方法は非常に驚異的で、まず花を訪れたオオフタオビドロバチの体に1令幼虫が飛び移る。つまり1令幼虫は泥バチが来るであろう花の中で待ち伏せをしているわけである。
 運良く泥バチの体に便乗できた幼虫はそのまま巣へと運ばれ、そこで今度は素早く巣内に飛び移るのである。こうして巣の中へ侵入を果たしたムモンオオハナノミの幼虫は、泥バチの幼虫や獲物として貯えられた蛾類幼虫などを食べて育つのである。

 ちなみにこのムモンオオハナノミの蛹が見つかった巣部屋の位置は、竹筒の再奥の一室のみであり、同じ竹筒内の別部屋の泥バチ幼虫たちは寄生を免れていた。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

バナナ虫の羽化時期 2006/08/29(その1)
 今月のなかばころ、ここ清瀬の辺りではツマグロオオヨコバイの終令幼虫が多数見られた。そしてそこには成虫(バナナ虫)の姿もわずかだが見られ、ちょうど羽化シーズンに入ったころだろうと思われた。

 久々に今日の様子を見ると、すでに成虫の数の方がかなり増えてきている。幼虫もまだいるけれど、以前ほどではない。どうやらバナナ虫たちの羽化ピークは終わりに近くなっているようだ。

 ツマグロオオヨコバイのふ化を撮影したのは、3ヶ月も遡った5月なかごろだった。どうやら本種の幼虫期はきわめて長く、そしてゆっくりと成長するように思える。
 ツマグロオオヨコバイは「バナナ虫」とも称され、子供達にも馴染み深い昆虫だが、その身近な昆虫の生活史をこれまでちゃんと見ていなかったなあ、と反省している。

 本種のふ化と羽化シーンを撮影することが今年のひとつの目標だった。四国帰省中に持ち帰っていた幼虫は羽化しなかった。いよいよ瀬戸際に来てしまったが、まだなんとか撮影のチャンスは残されている。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

トビイロスズメ幼虫 2006/08/29(その2)
 8月7日には、クズで見つけたトビイロスズメの卵やふ化幼虫をアップした。

 今日は、そのときのクズを見に行ってみると、すでにでっかい亜終令幼虫が何匹も見つかった。
 まだまだこれから成長して、さらに大きな芋虫へと変貌していくはずだ。

 トビイロスズメの幼虫が胸脚を浮かせて静止している姿は、まるで「拝み虫」とでも表現したくなる。

(E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝

高原のチョウ 2006/08/28
 今日は、アサギマダラが多くいるという高原に案内してもらった。

 海野さんと高嶋さんが乗った車のあとを、森上さんの車でついて行く。私は助手席でらくちんだったが、森上さんの運転する軽自動車のエンジンは苦しそうに喘いでいた。

 さて、高原に着くとピカピカのキベリタテハ、エルタテハなどが迎えてくれた。とても清々しい、眺めの良い高原の花畑に入ると、アサギマダラ(写真上)が多数、飛翔している。
 クジャクチョウも少ないながら花に来ていた(写真下)。
 もう擦れた翅のものばかりだが、ヒョウモンチョウも少なくない。ヒョウモンチョウは初めて見るチョウだ。

 甲虫を捕食していたハバチの一種を撮影したが、抱えるようにして食事しており、その獲物がよくわかる写真が撮れなかった。これが何といっても一番の心残りだった。
 私は花にとまるチョウの写真も嫌いではないが、喰う喰われるといった生物界の様相などを写真で表現できた時の方が、さらに嬉しい。

 (写真上/E-330 魚眼8ミリ)
(写真下/E-500  ズイコーデジタルズーム50-200ミリ)

 今回は、27、28日の二日間、海野さんと、高嶋さんにはたいへんお世話になりました。お忙しいなか、私たちのために貴重な時間を割いていただいたお二人に感謝いたします。
 また、アトリエ訪問の段取りをしていただいた、森上さんにもお礼申し上げます。
 
 
新開 孝

小諸市のミヤマシジミ 2006/08/27
 小諸市にある昆虫写真家、海野和男さんのアトリエを訪問させていただいた。

 広大な雑木林に囲まれた別荘風のアトリエは、昆虫写真という仕事をする上ではとても羨ましい限りで、一度は訪れてみたいと思っていたが、ようやく今夏の終焉間際にそれが実現できた。

 東京は曇り空だったが、長野に入ると快晴で、アトリエに着いてからはさっそくフィールドを案内していただいた。
 
 写真のミヤマシジミはとても新鮮な個体でメスだったが、他にもオス3匹の飛翔する姿も見た。ミヤマシジミは私にとって、初めて撮影するチョウだ(写真上)。
 ミヤマシジミ幼虫の食草はコマツナギというマメ科の植物だが、私はこの植物が好きで、学生時代のころには自分で実家の庭に植えたりした。コマツナギにはキチョウやコミスジといったチョウも卵を産みにやって来るから、花を眺めるだけでなく、昆虫の生活を観察する楽しみもある。
 実家のある四国にはミヤマシジミは棲息していないが、コマツナギの花を眺めながら、いつかはミヤマシジミを見てみたいと思っていたが、それが実現したのが小諸市の里山となったわけである。

 フィールド巡りのあと、アトリエでは海野さんの手料理で乾杯となった(写真下)。海野さんの手料理をいただくのは初めてだが、とても美味しい!
 宴席には海野さん(画面左奥)、アシスタントの高嶋さん(左手前)、森上さん(右手前)と、私(右奥)の4人。みんな昆虫カメラマンだ。

 夜に弱い私は、おいしい芋焼酎の飲み過ぎもあって、午後11時ころには真っ先にダウン。

(写真上/E-330  魚眼8ミリ、内蔵ストロボ)


 新開 孝

愛媛のムラサキツバメ 2006/08/25
 ムラサキツバメは、ここ近年に入って関東地方でも定着するようになって話題となったシジミチョウだ。
 しかし、少なくとも私の学生時代の頃には、本種の確実な分布は本州では和歌山県や山口県くらいまでであり、主な生息地は四国、九州以南に限られていた。
 
 愛媛県内でのムラサキツバメの生息地もどちらかと言えば南の海岸地方に多い。そしてここ西予市明浜町では、幼虫の食樹シリブカガシはさほど多くはないが、樹さえ見つかればムラサキツバメに出会えるチャンスは大きい。

 シリブカガシの新梢がたくさん伸長していたので、よく見ているとアリが多数集まっていた。アリのお目当てはアブラムシではなく、ムラサキツバメの幼虫である。幼虫はお尻の近く付近からアリの好む分泌物を出すから、これを舐め取りたいがためにたむろしているのである。
 まだ写真のアリは同定できていないが、幼虫を訪れるアリはテラニシシリアゲアリ、アミメアリなど他に数種類が記録されている。

 (写真上/E-330  魚眼8ミリ、内蔵ストロボ使用)
 (写真下/E-500  マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)新開 孝
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