| 今日の午前中は、埼玉県三芳町、多福寺の雑木林で、昆虫観察会の下見を行なった。
さて、観察コースを巡るうちにエノキの小木で、多数のゴマダラチョウ幼虫を見つけた。 ほとんどが1令幼虫であり(写真上)、2匹だけ角が生えた2令幼虫も混じっていた(写真中、下)。これからふ化しそうな卵もある。
この幼虫たちはいづれも例外無く、葉っぱの表側、その先端部分に静止しており、また頭の方向も葉の基部へ向けている。その几帳面な習性には驚くばかりであるが、葉っぱを岬に例えるなら、その岬の突端にゴマダラ幼虫は必ずや留まっているのであり、ふと、これは「ゴマダラ岬」だなあ、と思った。 幼虫が頭部を持ち上げれば、それはそれで「ゴマダラ燈台」となるわけだ。
(E-500 マクロ35ミリ+1.4倍テレコン)
さてさて、明後日に講師として参加する「三富昆虫探検隊」の下準備だったわけだが、この催しは今年で3回目となる。
じつは6月に八王子市、長池公園で行なった昆虫観察会が、今年最後の観察会になるようなことを以前に書いてしまった。そう書いたのも、「三富昆虫探検隊」の企画については例年よりか開催の打診を受けたのが遅く、今年は開催しないものと私自身は早くから勝手に思い込んでいたからである。したがって、「最後だから!」ということで八王子まで駆けつけてくださった参加者の方々には何だか申し訳ないような気もしている。
今年は何といっても武蔵野地域で活動できる最後の年でもあるが、しかし、この秋/冬は特に撮影や原稿書きで忙しく、観察会の予定は明後日以降にはない。また講演会については2、3件あるのみで、こちらも追加予定は入れないことにしている。 それもこれも来年、3月末の宮崎移転に備えて、今継続中の仕事を年内に完了しておかなければならないからで、移転後は新住居での生活、仕事場の新設、新しいフィールドの探索、等々、やるべきことが山積している。 また我が家の子供達もこれまでとまったく異なる生活環境や、新しい学校生活などにいきなり投げ込まれるわけで、とくに心情面でのフォローもこまめに必要だろうと思う。 なんだか切羽詰まったような書きぶりになってしまったが、それでも後が無い、という今の状況は、良い意味での緊張感がほどほどにあって、そのせいか今年の撮影テンポは過去のなかでももっとも調子が上がっていると自分で思う。
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