| 南国、宮崎から戻ってきたせいだろうが、東京は余計に寒く感じる。 しかも午後からは冷たい雨となった。
それでもマンションの廊下には、またキバラモクメキリガが飛来していた。廊下にうずくまった姿は枯れ枝のようにしか見えないので、ここを通る住人で気付く人はいないだろう。 キバラモクメキリガは、じっとしているときには触角を体にぴったりと貼付けているが、活動を始めるとにわかに長い触角をピンと伸ばす。 それにしても、昆虫というものを日常生活のなかで意識することは、普通ではあまりあり得ないのかもしれないが、ちょっとした気の持ちようしだいでずいぶんと違ってくると思う。昆虫に興味を注ぐことをあたかも特殊な趣味と捉えてしまうのも考えものだ。 昆虫が好きかどうか、というよりか自分の回りの世界に対してどれだけ好奇心なり興味を広く持ちうるのかどうか、そういう問題だろうと思う。
(Canon EOS 5D マクロ65ミリ使用) | |