| 明浜町、俵津は民家の隙間が狭い道になっており、まるで迷路のようだ。そして家並みの間にところどころミカン畑があり、神社の林ありで、冬越し昆虫を探すのも楽しい。 ちょっとした屋根の庇など、雨のかかりにくい場所ではフサヤガの成虫がよく見つかった。彼らはこうした人工物を利用して冬越しするものが多いようだ。 フサヤガは夏の雑木林などで、梢に休んでいるとまるで枯れ葉そっくりだが、こうして人工物に静止しているとよく目立って見つけやすい。
フサヤガの格好はお尻を垂直に突き立てるように曲げており、この姿勢が何を意味するのか理解に苦しむ。だが、そのお尻の先端部分を後ろ側から見てみると、なにやら怪しげな顔面模様のようにも見えたり、あるいは体全体がまるでバットマンのようでもあったりして、なかなか想像力をかき立てられる。
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