| 私の場合、近所でモズのはやにえを探すときには、例えばまず空堀川の河川敷に降りてみると効率が良い。
河川敷に生えているヤマグワの梢を見て回ると、特にイナゴ類のはやにえが多く立てられている。 このイナゴのはやにえを仔細に眺めてみると、お尻のほうから喰いちぎられたものが目立つ(写真)。
この喰い痕を残した主は、必ずしもモズとは限らないことを私は実際に確かめたことがある。そもそもモズなら、このようなイナゴ程度の大きさの獲物は、ひと飲みにしてしまう。 では、何者がはやにえを齧っていったのかというと、これはまずシジュウカラの仕業の可能性が最も高い。以前にも当「ある記」でシジュウカラがはやにえに立てられたカナヘビの日干しをついばんでいる写真をアップしたことがあるように、シジュウカラは実に目ざとい小鳥である。ちょっとしたタンパク源を見逃しはしないのである。 他にもモズのはやにえをちゃっかり横取りする鳥がいて、それはジョウビタキ、ヒヨドリなどであることを観察している。 もっとも秋まで季節を遡れば、昆虫のなかでもクロスズメバチが、はやにえのイナゴやクサキリに飛来しているのを見ることが出来る。 クロスズメバチたちのお目当ては、イナゴやクサキリなどのお腹にぎっしりと詰まった卵なのであり、はやにえがオスなら見向きもしない。
(OLYMPUS E300 虫の目レンズ) | |