| クロスジフユエダシャクの♀ 2005/12/12(その3) | | 冬尺蛾(フユシャクガ)のオスが舞い始めると、さすがにもう冬だなあ、と諦め気分に近いものがこみ上げてくる。
暖冬異変とか温暖化とか言うけれど、やはり冬は冬なのだろう。見かける昆虫の数も種類もガタンと少なくなってしまうのは当たり前だ。 さてフユシャク類のなかでも真っ先に現れるのが、クロスジフユエダシャクである。本種のオスは昼間でも雑木林の低いところをさかんに飛翔しており、よくシジュウカラがフライキャッチしておいしそうに食べている風景にも出会う。 ハラハラとクロスジフユエダシャクのはねだけが空中から落ちてくることもあるのは、大抵はシジュウカラの仕業だ。
フユシャクガの仲間のメスは、大方が写真のようにはねが退化しており、まさにお飾り程度から、まったく失ってしまった種類まである。 蛾の世界には身近なところではミノムシのごとく、極端にメスの体型が特殊化したものが多い。その理由は何故?と不思議に思うのが人情だが、答えはそう簡単には出て来ない。 | |