| 昨晩、ウスタビガの♂が羽化した。
羽化推定時刻は17時から19時のあいだである。この時間帯は、保育園へのお迎え、夕食の準備、夕食と、私は家事で慌ただしい。まさに意表をつかれた羽化であった。
これまで私の観察した範囲でのウスタビガの羽化時刻は、午後2時から4時のあいだに集中している。また最近の研究結果によれば、ウスタビガの羽化時刻は「14時から始まり、15時から増え、18時にピークとなった」という(INTERNATIONAL JOURNAL OF WILD SILKMOTH & SILK,8:73-80. 三田村敏正:「ウスタビガの配偶行動と産卵」)。
昨晩の羽化時刻はまさに上記の研究結果にぴったしあてはまる。今回羽化したウスタビガの繭は、この夏に山梨県長坂町で見つけたもの。繭は食樹から離れたササの一種の枝にぶらさがっていた。その繭をこの秋までずっと室内に置き、ときおり霧吹きで水分を与えてきた。 繭の中の蛹は室内に閉じ込められた状況でも、体内時計はきちんと正常に働いていたようだ。
また先の研究報告ではウスタビガの羽化時期について、10月中旬に始まり、ピークは11月中旬であった、としている。そして終了は11下旬。 私もこれまでの経験から、羽化待機は11月に入ってからということで、昨夜の繭もちょうど数日前に撮影準備に入ったばかりであった。
写真のウスタビガ♂は、深夜になってから秋冷の空へと飛び去っていった。昨夜は半月。
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