| 今日は町田市のとある谷津田に赴いた。来週予定しているNHKテレビ、野外収録のロケハンの仕事であった。私はコーディネーターとして現場を案内するのであり、今回は出演しない。 気温は17度を上回り、地面を歩いたり空を舞うナナホシテントウがよく目につく。しかしチョウは期待していたほど出てこない。キタテハが2匹、モンキチョウが1匹と寂しい限りだ。十数年前に比べるとここ町田市周辺の自然もずいぶん様変わりしたものだ。昆虫の種類、数ともほんとうに減ってしまった。どこもかも休耕田となり稲作が減ってしまったことも、周辺の自然と密接に関係しているだろう。 この辺りでまだヒキガエルの産卵は始まっていないようだ。キブシの花芽も少し膨らんだ程度。カントウタンポポが地面に這いつくばるようにして数株、花を咲かせていた(写真上)。 田んぼのあぜ道を低く舞うキアシナガバチを見つけた(写真下)。今頃、姿を見せるアシナガバチ類は皆、冬を無事乗り越えた女王バチだ。巣作りを始めるのはもう少し先の4月に入ってからだろう。
町田市の隣、横浜市麻生区黒川にも回ってみた。ちょうど国士舘大学の裏手にあたる谷戸である。しかし、そのあまりの変貌ぶりに驚愕してしまった。なおかつ不法投棄までも凄まじい。かつて私が通い詰めたクリ林にはヒゲブトハナムグリが乱舞し、キカマキリモドキが次々と飛び出し、キンアリスアブ、アリスアブも足下にわんさかいた。そんな光景は、もはやあり得ない夢のような昔物語となって完全消滅していたのである。
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