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ヒメエグリバの幼虫 2004/11/22(その1)
今朝はゴマダラチョウ幼虫の様子を撮影していて、その側で日光浴しているヒメエグリバの幼虫を見つけた(写真上)。
体長は3センチ位。
この幼虫の食草はつる植物のアオツヅラフジで、エノキに絡んでいる。
若い幼虫のまま冬を越し、来年5月頃羽化するそうだ。
黒地に黄色、朱色の丸模様が2列に並び、かなり目立つ配色。
それで、ふと去年の7月、石垣島で撮影した幼虫のことを思い出したのでここにアップしておこう(写真下)。
やはりつる植物に止まっていたのだが、種名についてはわからない。
こうした場合、飼育して成虫を羽化させれば、種名も判明するのだが、、、。新開 孝

Dipteraは、ギリシャ語 2004/11/21
昨日アップの文章中、誤りがあったので訂正したい。
Dipteraは、英語ではなく、ギリシャ語のdis「二倍の」、ptera「翅」という意味でありpteraはpteronの複数形。
これは双翅目という日本語にそのまま約されている。
つまりDipteraは、一対の前翅しかなく後ろ翅は退化して平均棍(へいきんこん)となっているのが特長。







ちなみに写真上はキンアリスアブ、
写真下はミナミカマバエ。
いずれのDipteraも、かなり変ちくりんな虫だが、
ミナミカマバエはまだこの季節、成虫が活動しているので水辺を探せば見つかると思う。
写真は所沢市と東村山市の境近くの畑の間を流れる小川の岸辺で撮影したもの。
もう15年近く前のことで、今、そこの場所には住宅がびっしりと建ち並び、小川こそ残っているがカマバエはもう生息していないだろう。
キンアリスアブは今頃、幼虫がクロヤマアリの巣内でアリと一緒に過ごしているはずだ。
幼虫は夏の間にかなり成長し、終令にまで育っている。
新開 孝

今頃のヒトスジシマカ 2004/11/20
今日は久しぶりの秋晴れとあって、さすがに外を歩きたくなった。アゲハ幼虫はひとまず前蛹で休眠状態であるから、明日まで見張っている必要はない。
そして、原稿書きも休むことにした。
唐突だが、ハエ、アブ、カといった昆虫は双翅目という分類群に属する。「そうしもく」という言葉はどうも「相思相愛」といった風にも誤解されそうで、耳に馴染みにくい。そこでいっそギリシャ語のディプテラという言葉のほうが簡潔で覚え易い。
そうDIPTERA、でぃぷてら、ディプテラ、である。
そのディプテラは総じて寒さに強い。他の昆虫が冬に向かってどんどん姿を消していくなかで、
なぜかディプテラは悠然と活動している。
もうやぶ蚊に刺されることもほとんど無くなったのであるが、ヒメジョオンの花で吸蜜に余念の無いヒトスジシマカを見つけた(写真中、下)。
蚊といえば、人の生き血を吸う、にっくき奴らというイメージしかないのが普通だろう。しかし実際に吸血する種類は数少ないのであり、しかも吸血はメスの卵巣成熟に必要とされるだけである。

新開 孝

アゲハ幼虫 2004/11/19
先日、11/6に急遽アゲハ幼虫を探し2令幼虫を見つけたことを書いたが、この幼虫はやがて脱皮し終令となった。つまり体は小さかったけれど、本当はもう4令幼虫だったわけである。
その幼虫が今日、原稿書きしている横で下痢便をした。
いよいよ前蛹準備が近いということで、あわててビデオ撮影のセッティングを開始した。
前にも書いたがこれはハイビジョン撮影。おお、すごい!
ハイビジョン!である。しかしうちにはハイビジョンテレビは無いし
そして一体、近所でもどこぞの家庭にハイビジョンテレビがあるというのだろうか?
まあ、そういうことはとりあえずかまわない。
いずれデジタル放送に移行するというが、それも別にかまわん。
とにかく、私は仕事をせんといかん。
セッティングが終わったところでまた原稿を書く。いや打つ。
おお我が子らよ!今夜はこの父が腕ふるってチャーハンを作るつもりが、
しばし待てよ。母やんが戻るまで。
新開 孝

キボシカミキリ 2004/11/18
たしか去年の今頃も、この同じ場所のヤマグワでキボシカミキリを撮影したはずだ。
去年の観察ではキボシカミキリがいたどころではなく、交尾したり産卵していたのだから、印象に強く残っている。
今朝は気温も低く、駐車場からうちに戻る途中に見つけた時点では、写真のごとく枝にぶらさがっているのがやっと、という格好だった。
ここのヤマグワはひょろひょろの痩せ細った小木で、幹の一番太いところでも直径は6センチほどしかない。
去年も今年も、この木にはキボシカミキリが多数、産卵しているのだがどうもここでは幼虫が育った形跡が見られない。
案外、産み付けられた卵は大方が孵化することなく死んでしまったのではないか?
その根拠としてはキボシカミキリ成虫の羽脱穴がまったく見当たらないからだ。
つまり他所で育ったキボシカミキリが新天地を探しあぐねているうちに、
わがマンション裏のか弱いヤマグワに辿り着いたのではないか、と想像している。

新開 孝

今日のゴマダラチョウ幼虫 2004/11/17
例によってマンション裏のゴマダラチョウ幼虫。
数日前、4匹のうち1匹は地上に降りたようだ。
残る3匹は色付き具合がそれぞれに違っており面白い。
その体色変化の程度は、どうやって決まっていくのか興味は尽きない。




















『新開 孝からのお知らせ』

事情あってしばらく、この『ある記』は休みがちになります。
何かと机に向かう仕事が多く、その中には来年出版予定の本の原稿書きなどもあって、フィールドを歩く時間がなかなかとれません。
私は最低7時間以上の睡眠が必要な人間であります。
原稿書くのは昼間でしかできません。
夜は酒飲んで寝るのが一番、案配がいいわけです。
というわけで今晩も午後10時前ですが、皆さんお休みなさい。
新開 孝

ニトベエダシャク 2004/11/16
ニトベエダシャク幼虫の姿は極めて印象に残る。したがって私も幼虫はずいぶん前からよく見ていたし写真にも撮っていたが、その成虫の姿はあまり意識したことがなかった。
当『ある記』でも去年、ニトベエダシャクの成虫を紹介したが、先日、うちのマンションの外灯にも飛来した。
昆虫のなかでもいわゆる完全変態、つまりチョウやガやハチ、アブなど幼虫の姿と成虫の姿がまったくかけ離れている場合は、未熟な幼生期それ自体が立派な一個の生物種に見えてしまうから面白い。
芋虫、毛虫、蛆虫などは、それぞれに命名したくなるほど、人間でいえばすでに存在感があって、風格すら帯びていると言える。
ガキのくせに生意気なほど存在感がある、それがそもそも昆虫の幼虫の正体であって、「何とかの幼虫」とは決して呼ばれたくはないのかもしれない。

話はそれたが、外灯に引き寄せられたニトベエダシャクは、無惨にも新聞配達の兄チャンか、もしくはマンションの住人にでも踏みつぶされてしまったようだ(写真)。まさか、私ではないだろうな!?
うむ!こうして命をはかなく落とすガやもろもろの昆虫が、日本全国で数えたら如何程のものか!?それは天文学的数字だろうなあ。
新開 孝

ナナホシテントウと繭 2004/11/15
でんぐり返ったナナホシテントウ。このテントウ虫の状況を簡単に説明しよう。
まず、彼(彼女?)はまだ生きている。体に触れると脚の関節から黄色い汁まで出す。息を吹き掛けるともぞもぞ脚を動かす。
しかし元気は無い。
脚で抱えている大きな荷物、これが問題である。
誰の目から見ても明らかなように、このお荷物は繭である。
テントウ虫はこの繭に脚が絡んでしまったのであろうか?
それで自由を奪われ、食事にありつけず飢えて弱ったのか?
もしそうだとしたら、それはかなり悲惨な最期ではある。
もったいぶらずにきちんと説明しよう。
この繭を紡いだ犯人は、実はテントウ虫の体中から抜け出してきたのである。
つまり寄生バチの一種である。
その寄生バチの名前はテントウハラボソコマユバチという。
ずいぶんと長い名前だから、ここに書いてもすぐ忘れる方が多いと思う。
まあ虫の名前なんぞ覚えてもこの日本社会ではなんの役にも立たないが。
さて、その名前からしてこの寄生バチがテントウ虫専門であることが
わかる。
今回の写真のナナホシテントウ以外ではナミテントウが同じく犠牲になる。
それ以外のテントウ虫にも寄生するかどうかは知らない。
いずれにせよ寄生昆虫の実に巧妙な生き様には驚くばかりである。
つまり繭を抱えてでんぐり返ったナナホシテントウは、
繭が仕上がる以前までは元気に生活していたのである。
寄生バチの幼虫はナナホシテントウの体内で自分が成長するに足る養分を奪い、
しかしながらナナホシテントウの健康を大きく損ねないだけの配慮をしているのではないか、と思われる。
今回のナナホシテントウは、ビデオ撮影の仕事用として私の部屋で飼育していたもの。
今日、餌を補充しようとケースを覗き込んだら写真のような状態だったわけである。
残念ながら寄生バチの幼虫がテントウ虫の体から脱出する瞬間を
まだ見たことが無い。
テントウ虫の体のどこから出て来るのか、外見上からはその脱出口がわからないのである。新開 孝

ハイビジョンカメラHDRーFX1を使う 2004/11/13
今日は目黒の自然教育園で自然観察会の講師の仕事をした。6月にも行い、今日は2回目の秋編。対象は小学5、6年生と中学生である。
午前中は晴れていたが(写真上)、やがて曇天となってしまった。
気温が低いため昆虫の姿は極めて少なかった。セアカツノカメムシ、ハサミツノカメムシ、アカスジキンカメムシ幼虫がめぼしいところで、キイロスズメの巨大な幼虫が、一番の大物だった。
皆に触ってもらったりして、見かけほど気持ち悪くはないぞお!と遊んでみた。
さすがにコクワガタの幼虫を朽ち木から割り出してみせると、消沈気味の子供達がパッと明るくなった。

さて、ソニーからこの秋、デジタルハイビジョンカメラ、HDRーFX1が発売になって話題となった。
ビデオカメラなんぞに興味ない人にはピンとこないと思うが、これはかなり画期的な出来事である。
ついにこんな時代になったかあ、という感慨もひとしおだが、民生機とはいえかなり価格も低いので、さらに驚く。
しかし、安いとは言っても今の自分はデジタル関連の機材投資の嵐にみまわれており、このHDRーFX1に魅力を感じつつもこれはしばらく先にならないとどうしようもないなあ、と静観するしかなかった。
ところが、ひょんなことから昨日、このカメラを借り受け、しかも仕事をすることになったのである。
もちろん撮影対象は昆虫なのだが、いつ始まるかわからない、しかも待ったなしの変態シーン撮影であるから、カメラのマニュアルも斜読みしただけで、いきなりスタンバイである!
まさに昆虫から「仕事せんかい!」と鞭打れる気分だ。
HDRーFX1の感触をここで書くほど、いろいろ試し撮りしてはないが、第一印象というものを書くならば、
まず、
カメラ重量が軽い!である。図体は太っちょな体型でありながら軽い(バッテリー装着で2.3キロ)のは、ボディがプラスチック製であるためだろう。
しかし、これはじつにひ弱な印象を受ける。
このひ弱さはフィールドで使用するときには不安になる。
液晶画面の位置はカメラ前面のマイク部に納まりこれはいい。
ところがビューファインダーのピントはかなり甘く、ちょっとこれは厳しい。むしろ液晶画面でピント合わせするほうがいいことが、すぐわかった。
しかし、各操作のボタン類の配置などは、かなりすっきりして使い易く、この辺はずいぶん配慮されているなあ、という感触である。
HDRーFX1の業務用がいずれ発売になるそうだが、
これは大いに期待したいものだ。


新開 孝

今日のゴマダラチョウ幼虫/その2 2004/11/11
駐車場に通うたびに私は、エノキの葉に貼付いたようなゴマダラチョウ幼虫を覗いてみるのが日課となっている。
今日もこことあそこと、そちらと、、、、という具合に定位置に陣取る4匹の幼虫たちを眺めてみれば、さすがに緑色だった体色は黄色から茶色へと変化している。
さらによく見れば、2匹の幼虫では角の先端がかじられたように欠けていることがわかった(写真下)。
どういったことで欠けてしまったのか、理由はわからないが、前回にも書き込んだように外面上は健康そうに見えていても、すでになんらかの寄生昆虫の卵を体内に宿している可能性も疑っていい。

寄生バエの仲間では、幼虫の体へ卵を産み付けることなく、葉っぱの表面に非常に微細な卵を産み落とすタイプのものがいるそうだ。
そうなると幼虫が葉っぱを食べるさいに、その微細な卵を口から体内へと自ら取り入れてしまうことになる。
つまり幼虫が防御行動をとりようがなく、知らないうちに寄生されてしまうのである。
これは人が飲食物から回虫などを体内に取り込んでしまうのと一緒で、まさに寄生生物の策略は実に巧妙なのである。
ゴマダラチョウ幼虫の近所で、何気なく葉っぱに佇む寄生バエを見かけたら、しっかりお尻に注目した方がいい。
ゴマダラチョウ幼虫にとっては、まさに地雷とも言える卵をこっそり産み落としているかもしれないからだ。
もっとも、ゴマダラチョウ幼虫が春先に死んでしまう原因となる寄生昆虫が、そういった卵落とし型の寄生バエであるかどうかは、まったくの推測であり根拠となる観察経験がないことも付け加えておこう。
新開 孝

今日のゴマダラチョウ幼虫 2004/11/08
秋になると、エノキの葉上でデーンと構えているゴマダラチョウ幼虫たち。このところ、私が彼らから目が離せない理由を説明しよう。
マンション裏の小道沿いには今年も、数匹のゴマダラチョウ幼虫がのんびり休んでいる。
これだけ幾日も葉っぱの上でふんぞり返っておれば、そこで何らかの災難が待ち受けていてもおかしくはないはずだ。
その災難とは一体なんであろうか?
今年の4月ころ、私は越冬明けしたゴマダラチョウ幼虫たちの災難、その死について当『ある記』に書き込んだことがある。
春によく見つかるゴマダラチョウ幼虫の死骸とは、
いずれも体の半ばでくびれたようになった、共通した死に様を呈している。
その死因については長い間、私の疑問の一つであった。
しかし今年になって、ようやく知り合いの方から御教示いただき、寄生バエなどの仕業ではないかと思えるようになった。
まだ、私自身の目でその現場を確認しているわけではないが、文献の記載からもそれはほぼ間違い無いように思える。
つまり想像するに秋の今頃、寄生バエがゴマダラチョウ幼虫に産卵するのではないか、と。
それはもしかしたら、寄生蜂である可能性も考えられる。
いずれにしても、この秋のゴマダラチョウ幼虫たちはいかにも平穏な日々を送っているように見えても、
実は死を確定された未来をすでに背負っているかもしれないのだ。

『新開からのお知らせ』

このところ予告無しに『ある記』をお休みすることが多かったのは、単にフィールドに出る時間が無かったわけです。
さて、明日は確実にお休みします。
明日は標本撮影の仕事のため、都内に出向き、そして久しぶりに銀塩ポジ撮影なのです。
このあいだ池袋のビックカメラにフイルムを買いに立ち寄ったら、なんとデジカメ売り場が拡張されたため、銀塩フィルムの棚が、従来の半分以下に縮小されていました。


新開 孝

オオクモヘリカメムシ 2004/11/07(その2)
雑木林の南のへりで、じっと佇んでいたのがオオクモヘリカメムシだ(写真上)。
体長は2センチ前後だから、目につき易いサイズと言えるだろう。
カメムシは成虫で冬越しするものが多いが、このヘリカメムシも成虫越冬。ただ、このヘリカメムシの越冬場所は常緑樹の葉の表面とか、神社の建物の廂とかでよく見つかり、落ち葉の下に潜り込むことは稀ではないだろうか。
私がそう思う理由は、以前に四国でムラサキツバメの越冬集団を探していて、
このオオクモヘリカメムシを何回か見つけたことがあるからだ。
つまりムラサキツバメの越冬集団は常緑樹の梢に形成されるから、このヘリカメムシの越冬場所もそれと似たような傾向があると言える。
ときには10数匹以上の集団で越冬していることもあり、そんな写真をどこかで見た記憶もある。
ところで、オオクモヘリカメムシの休止姿勢は、
前あしと触角を合わせて、まっすぐ体の前方に伸ばし、中あしをサイドに広げているのが特徴。
その格好はまるでナナフシ類がよくとるポーズとそっくりである。新開 孝

ミカンクロアブラムシ 2004/11/07(その1)
昨日は突然、アゲハの幼虫を探すことになった。このところの冷え込み、そして暦上ではすでに11月ということもあったが、案外のんびり屋さんがいるかもしれないと思って、近所のめぼしいポイントを全部回ってみた。
しかし、流石にミカンやキンカン、ユズの葉で見つかる食べ痕は古いものばかり。
それでもなんとかようやくのこと一匹の2令幼虫(体長17ミリ)を発見できた。
そうやってあちこちのミカンを見て回るうちに、新梢の茎や葉うらにおびただしいアブラムシのコロニーがついていることに気付いた。
このアブラムシは、ミカンクロアブラムシといい、ミカンの生産地ではよく知られた害虫となっている。
暖かい一日となった今日は、このアブラムシのコロニーへクロオオアリとトビイロケアリが通ってきているのを見ることが出来た。
今、私の部屋ではナナホシテントウを飼っており、ちょうどいい餌とばかり少し採取してきた。新開 孝

芋虫からハリガネムシが!? 2004/11/06
11/3に秋ケ瀬公園にて自然観察会をおこなった。
そのときの様子はリンク先の糸崎さんの『フォトモホームページ』を参照されたい。
さて、当日はあまりにも虫影が少なかったのだが、唯一私にとっての収穫と思えるのが、写真上のシャクガ幼虫であった。
この幼虫はヨモギの花穂近くに体をピンと張って、直立姿勢をとっていた。体長は16ミリ程度。
うこん色の地色に背中の橙色ストライプ。尖った頭部など特徴がはっきりしているので、種名調べも易いかと思った。幼虫の様子をじっくり見るため、とりあえずは持ち帰ってみた。まだ若い幼虫である可能性もあったからだ。

ところがである。
本日、幼虫がケースの底に横倒しになっていることに気付いた。
「おかしいなあ?餌のヨモギ葉はまだ萎れてもないしなあ。どしたんだあ?」
そこで、ケースのふたを開けてみてびっくり!
なんと白いハリガネムシのような生物が幼虫のそばにころがっていたのである(写真中)。
そのハリガネムシ?に触れてみると干涸びたように硬直している。
カマキリのお腹から出てくるハリガネムシは、
水につけると元気になるという話しを思い出し、
さっそくガラス板の上で水を垂らしてみた。
するとハリガネムシ?は、丸くなっていたものがみるみるとしなやかさを取り戻し、体を伸ばしていくではないか!(写真下)
それはまるで乾燥麺を水にもどすときのような感じだ。
しかし、すでに死んでいるのか、このハリガネムシ?は全く動かない。体を伸ばして計測してみると、体長は約20センチあった。
一方シャクガ幼虫の体は腑抜けたように柔らかくなっており、肛門近くに黒い傷のようなものができていた。
体を調べてみてもハリガネムシ?が脱出した穴は見当たらないので、幼虫のお尻から抜け出てきたのではないだろうか?
新開 孝
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