| 「チン、チン、チン、、、、、」と鐘を打つような鳴き声で知られるカネタタキ(写真上/エノキの葉っぱの隙間に潜む)。 単調な鳴き声からして、憶え易い虫ではあるが、 鳴いているオスの姿を見たことがある人は、案外少ないかもしれない。 カネタタキは昼間も鳴くので、その気になれば観察し易い虫だが、梢の込み入った場所をあちこち隠れるように移動しながら鳴く習性がある。 体長は1センチ足らずの小柄で、しかも翅自体も写真のごとく極小サイズでありながら、鳴き声はけっこう遠くまで届くから不思議である(写真下)。 メスでは翅が完全に退化している。 オスも後ろ翅は退化していて、飛翔することはできない。オス、メスともぴょんぴょんと敏捷にジャンプして移動する。 以前から私のマンションのベランダで、このカネタタキをよく見かける。 それも夏頃から小さな幼虫が、チョロチョロとベランダの壁面を歩いていたりして、どうしたことだろうかと怪訝に感じていた。 よくよく考えてみると、私が春頃から何かと昆虫飼育のために様々な枝を持ち込んだ際、 一緒にカネタタキの卵入り枝まで、知らないうちに運び来んでしまったようだ。 もっともカネタタキは都会の公園や住宅地の生け垣、庭木などに多数住んでいるので、ベランダなども棲み家の延長線上であろうと思う。 | |