| オオゴマダラエダシャクの幼虫 2008/06/19 | | 不気味な眼玉模様をつけた幼虫は、昨日見つけ撮影したもの。幼虫は小さな柿の幼木でパリパリと葉っぱを食べている最中だった。
オオゴマダラエダシャクは名前の通り、シャクガ類のなかまで、幼虫はいわゆる「尺取り虫」だ。大きさは5センチ以上もあって、シャクトリムシとしては大型の方だろう。 昨年、ポプラ社から出した写真絵本『どこにいるの?シャクトリムシ』にもこのオオゴマダラエダシャク幼虫が登場している。というか、これはどうしても入れたかった写真だった。本作りの段階ではまだ見たこともなかったこの幼虫をなんとかシーズン中に撮影できたのはかなり幸運だったと言える。
そして昨日のこと、三股町の山間の河川を巡りながらトンボの観察をしていたとき、2年ぶりにこの幼虫に再会できたわけだ。 シャクトリムシの多くが、植物の枝や茎、葉、芽あるいは鳥の糞などに擬態して、天敵から身を隠している。しかし、そうではなくむしろ天敵に対して目立ったり、威嚇と思われるような色模様をした種類もいる。その代表的な存在がこのオオゴマダラエダシャクの幼虫なのだ。
プクリと膨らんだ部分は、胸部と腹部第1節でこれはいつもこういう形状となっている。幼虫に刺激を与えれば、頭部と胸脚をグッと縮めるようにして陥没させるのでますます膨らみが増し、眼玉模様がさらに強調される。
今日の午前中は、こんどの日曜日に催される昆虫観察会の下見を行なった。現場は遊歩道が整備され、園芸植栽がかなり入っているので自然植生としてはちょっと貧弱だ。もう少しもともとあった照葉樹の二次林を残してくれていればなあ、と思う。杉の植林も多過ぎる。がともあれ、まずは観察会当日の天気が心配だ。
(写真/E-520 50ミリマクロ )
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