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チャスジハエトリのメス 2008/06/11
 今日も朝から雨が降ったり止んだり。降る時にはかなり激しかったりするが、長くは続かない。そこで雨の合間に草刈り作業をしてみたのだが、やはり30分もしないうちにどしゃぶりに見舞われてしまった。なんとか予定していた範囲の草刈りは終了したものの全身ずぶ濡れとなった。
 着替えてから扇風機の前で体を乾かしていると、NHKの記者の方が約束よりか1時間も早く来られた。今日は地域ニュース番組のための取材撮影。

 テレビをほとんど見ないぼくだが、こうして自らが取材を受けるのも初めての経験だ。わずか5分の放送らしいが、うちの家族がどうしてこの宮崎の三股町に引っ越してきたのか?そこをもっとも注目しての取材である。
 今日は天候のこともあって、仕事部屋で撮影している様子やインタビューの撮影だけを行なった。このあと日を改めて、敷地の林を手入れする様子なども撮影する予定だ。

 ニュース番組のなかでわずか5分間とはいえ、もしも地元の方に見ていただけたなら、昆虫写真家というぼくの仕事について、少しは理解していただける機会になるのではないかと期待したい。

 さて、本日の写真はチャスジハエトリのメス。屋内でもよく見かける大型のハエトリグモだ。来年に出す本の仕事は、クモ。クモは昆虫ではないが、大きさも生活圏も昆虫たちと似通っており、身近でたいへん興味深い生き物。そのクモをぼくの目線で捉え、子供達へのメッセージとしてまとめたい。

(写真/E-3  35ミリマクロ+1.4倍テレコン ストロボFL36R 2灯使用)

 新開 孝

宮崎は雨 2008/06/10(その1)
 羽田空港では青空が見えていたが、宮崎に戻ってみればどんよりとした曇り空。空港に乗り入れているJR線の車両内に人影なく、4両編成にわずか数人の乗客しか見当たらない。空港から宮崎市内に向かうにはこの電車が速いけれど、本数が少ないから利用する客はきわめて少ないわけだ。

 空港から三股町へと戻るには、宮崎駅の手前の南宮崎駅で、西都城駅方面行きなど各駅に乗り換える。この電車はJR日豊本線の2両編成ワンマンカーだ(写真上/窓が大きく、トイレ付き)。途中、無人駅が多く、降りる時は先頭車両の一番前の扉から運転手に切符を手渡してから降りる。そのことをちゃんと心得ていないと、降りるとき慌てて車両内をダッシュするハメとなる。清武町辺りから山間部へと入り、単線の電車の窓からは森や田畠や、緑濃い光景が続く(写真中)。
 もちろん三股町、餅原駅(もちばる)も無人駅であり、降りた客はぼく一人(写真下)。うちまで歩いて15分くらいだ。幸いにもうちに着いたころから雨が降り始めた。

 さて、わが家と空港を往復する場合、バスだと往復で3080円。電車だと1880円。しかし、バス乗降場は遠く、うちから車で15分。誰かの送迎がないと使えない。そして電車は、これまた飛行機の発着時刻によっては接続が悪く、時間のロスが大き過ぎて使えないことが多い。
 では自家用車を使うとどうなるかと言えば、高速料金、ガソリン代、駐車場(一泊なら)で往復2800円程度。空港近辺の駐車場は最安値で一泊300円。結局、数泊程度なら、自家用車で空港まで行くという選択肢に落ち着く。所要時間も自家用車だとほぼ50分以内と一番短くて済む。

(写真すべて/リコー Caplio GX100)
 
新開 孝

雨でも樹液のにぎわい 2008/06/10(その2)
 三股町のうちに戻ってクヌギの樹液を見てみると、ヒラタクワガタのオスが来ていた。メスもいる。雨はまだ小雨程度。
 クヌギの奥にあるアカメガシワの樹液にはノコギリクワガタのオスがいて、こちらでもメスの姿が見える(写真上/午前11時)。

 しばらくしてから雨脚が強くなってきた。それでもまだヒラタクワガタのペアは樹液から離れようとはしない(写真中/午後3時)。
 午後4時を過ぎるころからさらに雨が激しくなってきた。ついにヒラタのメスは姿を消し、オスはちょっとした庇の下でじっと雨宿りをしていた(写真下/午後4時半)。
 アカメガシワのほうは、樹液部分に雨が直接当たらないせいか、まだノコギリクワガタやクロヒカゲ、サトキマダラヒカゲの群れでにぎわっていた。

(写真/E-3  50-200ミリズーム ストロボFL-36R2灯使用)
(写真中/E-3  8ミリ魚眼+1.4倍テレコン、下/8ミリ魚眼のみ いづれも自然光)
 

 これまで宮崎から東京に赴く場合、空港までのアクセスは電車やバス、自家用車などいろいろと試してみたが、やはり結局、自家用車がベストということになった。これは残念な結果ではあるが仕方が無い。ただし仕事ではなく、旅を楽しみたい方には、もちろん電車がお勧め。もしもぼくの家に間違って遊びに来ようという方は、ゆったりと電車の旅を味わって欲しいと思う。新開 孝

白髪太郎 2008/06/09
 今日の東京は雨。小雨程度だったので、都内出版社での打ち合わせの前に、新宿御苑に立ち寄ってみようかと思っていたが、うっかり月曜日とあって休園。そこで昨日巡った群馬県黒保根村(写真上)での写真を。

 黒保根村の渓流沿いにあったヌルデの木では、久しぶりに「白髪太郎」ことクスサン幼虫に出会えた(写真中)。一本の木に多数の幼虫がついていたが、どれも4令幼虫程度と思えた。幼虫を撮影しているときに犬を連れた叔父さんが幼虫を見て「おお!白髪じゃねえか。いっぱいいるねえ!」と嬉しそうにしていた。

 道路標識の支柱では羽化直後のクロヒカゲがいた。こんな目立つところで蛹化するとは、、、、。

(写真/リコー Caplio GX100)

※写真下は、当初「ヒカゲチョウ」としてありましたが、同行していた森上さんのご指摘により「クロヒカゲ」が正しいことがわかりました。訂正してお礼申し上げます。



新開 孝

『ぐんま昆虫の森』で昆虫観察会 2008/06/07
昨日、上京して今日は群馬県『ぐんま昆虫の森』で友の会の総会と昆虫観察会に参加した。

 今回は天候にも恵まれ、いろいろな昆虫を観察することができた。カメムシのなかまも数種類見つけて、参加者の方には臭いを嗅いでもらったりした。とくにクヌギカメムシは何度も旋風行動を繰り返してくれて、面白かった。

 観察会のあとヨコヅナサシガメの卵塊があったヤマザクラを見に行ってみれば、ちょうどメスが産卵中だった(写真上)。本種の産卵を見るのは初めてだが、しかし時期としてはとても早いように思える。卵はまとめて産みつけるが、そのときに薄い粘膜で塗り固めていき、出来上がった卵塊はちょうどヒナカマキリの卵のうにもよく似ている(写真中)。

 ヨコヅナサシガメはもともと群馬には分布してなかったカメムシだが、近年になって分布北上の末、群馬県内でも生息するようになった。これも温暖化のせいかどうかはよくわからない。むしろ別の要因があるのではないかとも考えたい。

 埼玉から車を出してくれた森上信夫さんは、フル装備のカメラザックを背負って元気に駆け回っていた。ザックの重量は19キロもあるそうだ。観察会の講師もしていただいたが、でっかいカメラザックを担いだままとは頭が下がる。ぼくなんかは、Caplio GX100だけ。

(写真/Caplio GX100)


新開 孝

霧島山、ふたたび 2008/06/05(その3)
 今日は久しぶりに青空となった。風もカラッとしており、梅雨とは思えない清々しい天候。しかしこの風、標高が高い場所ではとんでもない危険なヤツなのであった。

 ミヤマキリシマのビデオ撮影のため、今回も高千穂河原から中岳へと登り、さらに新燃岳まで進んでみた。新燃岳は標高1395メートル。
 新燃岳の火口池は緑色に染まっており、ここを撮影しようと火口縁に近づくと猛烈な強風に煽られた(写真上/画面奥の山が最高峰の韓国岳山頂)。いやほんとうに凄まじい!三脚を立てるのも一苦労。ビデオを回すにもがっちりとカメラ、三脚を体で包むように押さえていないと吹き飛ばされそうになる。何度も煽られ撮影の失敗を繰り返した。なにより心配になったのは細かい砂塵に混じって軽いとはいえ小石まで飛んで来るから、レンズに傷がつくことだった。あとで登山地図を見るとこの辺りは「強風時は危険」と書いてあった!
 
 ほんとうはさらに稜線を進んで大幡山のほうまで脚を伸ばすつもりだったが、今日は時間が足りなかった。これは来週また出直すつもりだ。なんとかそれまでミヤマキリシマの花も咲いていて欲しい。

 しかし新燃岳〜中岳までの縦走路は緩やかな道が続き気持ちが良い(写真中)。木道も整備されており歩き易い。強風には閉口したが、そのおかげで雲のダイナミックな動きもたくさん撮影できた。
 今回の登山ルートは霧島山のなかでももっともお手軽コースなのだが、それでも重い機材を担いで歩くとけっこう息が切れる。そんなときに羽化して間もないヒオドシチョウが目の前で翅を広げてくれた(写真下)。これはなによりの癒しとなる。

 高標高での昆虫の数も種類も、前回登ったときよりあきらかに増えていた。そうした昆虫たちのこともいづれ紹介できると思う。

(写真全て/リコー Caplio  GX100)


 
新開 孝

朝の虫たち 2008/06/05(その2)
 今朝は日射しもあって、気持ちが良い。庭の虫たちはどうだい、そんな声をかけたくなる。

 コガネムシの活動もいよいよピークに入ってきたようだ。たくさんの交尾カップルを見る(写真上)。今年こそは卵や幼虫も撮影したいものだ。

 ハラビロトンボのオスはまだ目覚めていないようだった(写真下)。先日はメスを見たが、うちの庭にハラビロトンボがやって来ることは滅多に無い。ハラビロトンボが好きそうな湿地環境を人工的に造るのは難しそうだ。

(写真/E-3  50ミリマクロ)新開 孝

サンパックPF20XDのその後とは 2008/06/05(その1)
 小型スレーブ機能内蔵ストロボとして期待したサンパックPF20XDだったが、
今は室内撮影用、あるいは写真のごとくCaplio GX100のホットシューに付けてマニュアル発光用として地味に活用されているに過ぎない。

 かつては知人の方からアドバイスをいただき、野外でのスレーブ発光もなんとかこなせるようになったサンパックPF20XDだが、しかしいろいろと使っているとやはり作動不良が多く、ついに野外での使用を断念したのであった。しかもその後に導入したOLYMPUSのストロボFL36Rのスレーブ機能がたいへん優れており、図体は小さいとは言えないが、野外でのスレーブストロボはこのFL36Rで充分に仕事ができている。

 地味とはいえPF20XDの活躍の場はあって、内蔵ストロボがオート発光のみのCaplio GX100を使いこなす上では重宝している。この場合、接写時の光りを回すための工夫も必要で、NikonのSW-11というアクセサリーがなかなか案配が良い。Nikonの機材のほとんどを処分したとき、このアクセサリーだけは気になって手元に残しておいた。この発光アダプターは光路を反射板でもって長くし、さらに乳白板で拡散するという凝った仕組みで、ちょっと気に入っていたからだが、たしかにその効果はかなり良い。なによりPF20XDの発光部にほぼ合うサイズ。ちなみにGX100のレンズキャプは紛失したので何かのレンズリアキャップを流用しての自作。

 明日から上京してしばらく関東に滞在するのだが、今回の撮影機材はCaplio GX100のみ。これにいろいろなアクセサリーをフル装備してもたいした荷物にはなりません。

 ところで、昨日『自然観撮.org』という掲示板の中の「世界の中のカメラと工夫BBS」を初めて閲覧してびっくり!PF20XDのことで一時スレッドが盛り上がっていたことを知った。昨年の9月のことだが、そのなかでぼくの名前が連呼されていて、さらにびっくり!『自然観撮.org』のURLアドレスを知り合いの方から教えてもらったのはつい最近のことで、昨年はまったく掲示板を閲覧する機会がなかった。名前をマグマ大使のごとく連呼されながら、書き込みしなかったのは、無視したわけではないことを今更ながら書いても、、、遅過ぎるよなあ、、、、。

 (写真/E-3 35ミリマクロ)

新開 孝

ペーパーハウスとは? 2008/06/04
 ペーパーハウスと言えば聞こえはいいが、じつは酒パックなのだ。
なんと酒パックをスズメの巣箱にしようというのだ。それもぼくが毎晩飲んでいる芋焼酎『明月』の25度酒パックだ。この試みがうまくいくかどうか、それはまだわからない。しかし、このところスズメたちにとっての住宅難は切実であり、それはガソリン代高騰の人間様の混乱以上のようである。

 うちの西側の縁側に吊ってある簾(写真上)に何とか営巣しようと、スズメが巣材を押し込むのであった。その簾を降ろしてみればパラパラと巣材が縁側に散乱する(写真中)。つまりスズメの住宅難はよほど差し迫っているのであり、これをぼくは放っておくわけにはいかなくなった。

 スズメは人につく、とよく言われる。だから人が住まなくなった家からはスズメもいつのまにか姿を消してしまう。つかず離れずという、本当に微妙な間合いをとりながら生きているのがスズメだ。そのスズメたちは、1年間無人であったわが家に戻ってきたのだ。そうぼくたち新開家が新たに入居するまでの一年間は遠のいてたのが、人の生活の気配を察知してから、明らかに舞い戻ってきたのだ。
 しかし、それはなんだろうか?人のありがたみ、とは何だろう?カラスの脅威から逃れる?それもあるだろう。それ以外には適度な自然錯乱だろうと思う。つまり何かと草刈りしたり、農作したりと人が自然に手を加えることが、スズメにとっては餌を得るにも子育てするにしても都合が良いことが多いに違いない。人は明らかに生態系を破壊するだけの存在では無い、そうではないか?

 壊す、とはなんだ?壊すことで内が失われのだろうか?問題は壊し方か?

 もしも、今日ぼくが設置した酒パックの巣箱がうまくいったなら、これは愉快だ。まあ、酒パックの焼酎くささが抜けるには、も少し時間がかかるかもしれませんね。

(写真/リコー Caplio GX100)

 新開 孝

コクワガタ 2008/06/03
 今日も朝から雨で、午後になっても日射しはほんの束の間あっただけ。ほぼ一日中、霧のような雨が降っていた。

 天気が回復すれば霧島山に登るつもりだったが、予定を変更して今日は一日中室内撮影をしていた。その仕事の合間に林の樹液をときどき見に行ってみた。
 樹液を出しているアカメガシワを見上げてみれば、今日はコクワガタの大きなオスが陣取っていた(写真上)。黒々した体色とその体型は、コクワガタと言えど立派でカッコいい。

 居間から一番近くてよく観察できるクヌギ樹液にもコクワガタのオスが来ていた。サビキコリやヨツボシケシキスイと仲良く?並んで食事をしている(写真下)。じつはこのクヌギ樹液の近くにはコクワガタのメスが樹肌の窪みに身を隠していて、オスがいなくなってから樹液にやって来た。

 先日、アカメガシワの樹液で長らく陣取っていたコクワガタのオスを見て、その理由はメスがいたからであろうと書いたけれど、これは訂正したほうが良さそうだ。というのもここ1週間ほどの観察の中で、コクワガタのオス数匹の動きを見ていると、例えメスが傍にいても配偶行動をとることはなく、むしろ樹液を独占しようとメスを排除する行動がよく見られた。つまりコクワガタのオスにとって、今の時期は色恋沙汰より、体力増強の時期なのかもしれない。もっともこのあたりの生態についてはよく知らないので安易に断定できない。もしかしたら昼間はそうであっても、夜の時間帯はメスを巡ってオス同士が争っているかもしれない。
 昨夜はクヌギの樹液に多数のコクワガタ♂が集まっていたが、どうもその雰囲気は昼間の態度とは違うようにも感じ取れた。たしかにコクワガタの配偶行動は夜によく見られる。

(写真上/E-3  50-200ミリズーム/ストロボFL-36R)
(写真下/E-3  8ミリ魚眼+1.4倍テレコン/ストロボFL-36R)
新開 孝

ノコギリクワガタ 2008/06/02(その2)
 昨夜、仕事部屋の灯りにノコギリクワガタのオスが飛来していた。

 毎晩、窓には15Wの蛍光灯を点しているが、この小さな光源にもさまざまな昆虫たちがやって来る。

 ノコギリクワガタのオスは今年に入って初めての飛来だが、土中の蛹部屋から出てきてまだ日が浅いのだろうか。傷ひとつない新鮮な体にはうっすらと土粒がついているだけだった。昨日、アカメガシワの樹液に来ていた個体だろうか?などと想像してみた。

(写真/E-3  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

ハエとりリボン 2008/06/02
 一昨日あたりから急激にハエが増えた。
 三股町では畜牛が盛んでもあるし、ハエが多いのは当然のこと。今年に入ってから久しぶりにハエが多いなあ、と感じた。とくに台所の換気扇の外には多数群れている。調理の熱源のせいだろうか。人の体温にも反応してよくたかってくる。

 勝手口の出入りには気を配っても、ハエの動きは素早い。うちの中の方が居心地良いとみえて、スルリスルリとハエ軍団が侵入してくる。
 
 ハエへの対処法は、一つに素手ハエ叩きの技を習得した。もう一つは百円ショップの虫網による捕獲法。素手ハエ叩き技の極意は、ハエを潰すこと無く気絶させるところで寸止めすること。これは衝撃波砲みたいな技であり、習得には鍛錬を要する。虫網での捕獲は言うまでもないが、これも一匹づつでは効率が悪いので最低でも2匹以上を次々と捕らえるのが良い。

 こうして気絶させたり叩きのめしたハエは、水槽の魚の餌となる。うちのタカハヤは水面に落とされたハエを一瞬にして頬張り、水中に潜ってからごっくんと飲み込む。このところタカハヤはみるみる太ってきたが、どうやら4匹いるうちでも上下関係があるのか、とくに太っているやつは一匹でこれがもっとも俊敏にハエをさらっていく。

 しかし、衝撃波砲や虫網作戦もハエの数の多さの前にはとても力及ばない。せっかくの飲みかけのコーヒーカップの縁にハエが止まっていたりすると、「おのれーっ!!」と怒りがこみ上げてくる。
 ま、そこで次なる作戦に出る。
 その作戦とは昔懐かしい、「小型蚊帳」(写真上)と「ハエとりリボン」(写真中、下)。いづれも防御や待ち伏せ方式とあって、いかにもおとなしい作戦だ。しかし、小型蚊帳の効果は素晴らしい。ハエも地団駄踏んで悔しがっているようだ。でもね、このままでは食事ができないわけで、まあ、防戦一方では一時休戦にしかならない。

 ハエとりリボン!!ハエがこのリボンに吸着する瞬間を2回見ることができて、とても嬉しかった。リボンの効果は数が多ければ多いほど効果も高くなるだろうけれど、こんなのが何十本も部屋の中にぶら下がっていれば、そのうち自分達がくっついてしまいそうだし、それ以前に気がおかしくなってしまいそうだ。ちなみにハエとりリボンには「プロ使用の業務用」と書かれてある。プロって、つまりは調理する人達のことだろうか?それとも飲食店のことかな?いやもっといろいろな職場を連想できるけれど、プロって表現、面白いと思えた。ハエとりのプロって意味ではないはずで、これはむしろハエにたかられるプロってことだろうか?

 (写真/リコーCaplio GX100)
新開 孝

クヌギ林と虫 2008/06/01(その2)
 先頃まで閉店していたクヌギ樹液酒場も昨日あたりからまた賑やかになってきた。
 コクワガタやそしてヒラタクワガタ(写真上)も姿を現し、もう初夏本番という感じだ。ゴマダラチョウも力強く滑空している。
 ちょうど目線の高さあたりにクヌギの樹液が出ているところが2箇所あって、虫がよく集まっており、たいへん観察し易い。 

 他にも樹液が出ているところがないか細かく見ていると、ヤガ科のゴマケンモンがいた(写真中)。本種の幼虫はクヌギやコナラを食樹としているので、クヌギの幹に成虫が止まっているのも当然のこと。しかし、まだ幼虫は見たことがない。

 地面にころがっているクヌギ朽ち木では、キノコを食べているキマワリがいた(写真下)。キマワリもこのところ成虫がたくさん姿を現してきている。キマワリは腐って崩れたようなキノコを食しているところを見たことがあるが、こうして新鮮なキノコを齧っているのは初めて見る。これだとキマワリのヤツ、旨そうに喰っているなあ、と思える。

(写真上、下/Canon EOSキッスデジタルN 超深度広角レンズ使用)
(写真中/E-3  8ミリ魚眼+1.4倍テレコン/FL-36R2灯使用)
新開 孝

アカメガシワ樹液ふたたび 2008/06/01
 昨日まではコクワガタのオスが陣取っていたアカメガシワの樹液に、今日はノコギリクワガタのオスが来ていた(写真上)。そしてコクワガタのオスは別の樹液へと追い払われていた。ノコギリクワガタが樹液に登場して、昆虫酒場もいよいよ盛大にオープンした感じがする。

 昆虫酒場を開拓したコウモリガ幼虫のほうは、姿が消えてしまった。もしやと思い、樹液の出ている直下の地面を探してみれば、やはりコウモリガ幼虫の死骸がころがっていた(写真下)。しかもその死因は菌に侵されての病死のようだ。このような病気がうちの林で蔓延するのも困るなあ、と思いつつもかと言って打つ手があるわけでもない。せめて幼虫の死骸を土に埋めておくことにした。

 (写真上/E-330 50ー200ミリズーム/ストロボFL-36R)
 (写真下/E-330 シグマ105ミリマクロ/ストロボFL-36R)


新開 孝
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