| 15日から18日までの阿蘇町滞在中、私のノートパソコンは調子悪く、カードメディアからのデータ転送が全くできなかった。 そのため現地での様子をリアルタイムでアップすることも不可能となったのである。 パソコンへのデータ転送の手段として、二重の安全策をとってなかったことも反省すべきことだと思った。実はポータブルストレージを出発間際に荷物から省いてしまったのも災いしたからだ。
さてさて阿蘇町滞在中は初日以外、毎日夕立ちがあり、それもかなり激しいスコール状態であったりもして、日々の動きに制約を受けてしまった。 しかし、概ね午前中の天候は良くて高原の清々しい空気を満喫しながら、とにかくもよく歩いた。 牧場の中では(もちろん牧場内への立ち入りは許可が必要)、ある雌牛になつかれてしまい、私が撮影中もそばから離れようとはせず、なんとかレンズを嘗めるのだけは阻止したのであるが、その図体のでかさに関わらずスキンシップをやたらと求めてくるので、ついつい私も雌牛の顔をさすったり叩いたり、話し掛けたりして楽しんでしまった。 だがそういう牛はむしろ少ない方で、放牧されている牛にはかなり個性の違いもあって、おっとりしているからと油断していれば、角をしゃくるようにして威嚇攻撃しかけてくることもある。どうやらそれは威嚇というだけで本気ではないにしろ、あの太い角がこちらの体に触れた瞬間はやはりドキッ!とする。やばいなあと思う。牛の気分を読むには、それ相応の付き合いもなければ無理というものだろう。
私はかねがね、糞虫というグループには少し遠目にながら興味を抱いてきたが、ここしばらくのうちにいわゆる嵌まるという言葉にふさわしい心境の変化があった。 広大な草原をうろつき、馬糞、牛糞を何十個となくひっくり返し、突き、観察するうちに、どうやら糞虫の世界を眺めるべく特等席を捜し求めてもいたようだ。
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