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キアシナガバチの巣 2004/09/22(その2)
やはり巣は近くにあった!

写真上の黄色矢印の先がオス蜂集団。
画面奥左下のプレハブ家屋の赤矢印先に巣が見つかった。
オス蜂集団から数メートルしか離れていない。
近くで見ると巣全体がびっしりと蜂で覆われている(写真下)。
この巣はとても目立つのだが、これまですぐそばを何度も歩きながら、私は迂闊にも見落としていた。
私も含め多くの歩行者の死角に巣を構えているからこそ、駆除されず今まで生き延びてきたとも言えるだろう。
それにしても巣を覆うハチの数の多さには驚く。
新女王が多数を占めるのだろう。

新開 孝

キアシナガバチのオス達 2004/09/22(その1)
コブシの梢でキアシナガバチの集団を見つけた。
数十匹がおとなしく休んでいる。
顔を見てみると皆、オス蜂ばかりのようだ。
しかしメスがいないと言い切る自信はない。
手掴かみしかけて思いとどまった。先月はニホンミツバチに刺されたばかりでもあるし。

オス蜂集団から察するに、キアシナガバチの巣本体が何処か近くにあるはず。
前々から気に掛かっていた巣が見つかるかもしれない。新開 孝

ハグロハバチ幼虫 2004/09/21
ギシギシの葉を暴食する芋虫がとぐろを巻いている(写真上)。
この黒点模様をまとった葉蜂の幼虫は5月頃からよく見かける。
ハグロハバチという名前のごとく成虫は体全体が黒く、いかにも地味。だから成虫の印象はほとんど残らないが、その幼虫となると、けっこう目を惹く姿だ。
下の写真は糞をしているところ。
このあとポトリと地面に落とす。
この葉蜂幼虫にとりつかれたギシギシは、ぼろぼろに食い尽されてしまう(写真下)が、死に絶えることはなく、幼虫たちが去ったあとはまた元気を取り戻す。新開 孝

熊本県阿蘇町 2004/09/19(その2)
15日から18日までの阿蘇町滞在中、私のノートパソコンは調子悪く、カードメディアからのデータ転送が全くできなかった。
そのため現地での様子をリアルタイムでアップすることも不可能となったのである。
パソコンへのデータ転送の手段として、二重の安全策をとってなかったことも反省すべきことだと思った。実はポータブルストレージを出発間際に荷物から省いてしまったのも災いしたからだ。

さてさて阿蘇町滞在中は初日以外、毎日夕立ちがあり、それもかなり激しいスコール状態であったりもして、日々の動きに制約を受けてしまった。
しかし、概ね午前中の天候は良くて高原の清々しい空気を満喫しながら、とにかくもよく歩いた。
牧場の中では(もちろん牧場内への立ち入りは許可が必要)、ある雌牛になつかれてしまい、私が撮影中もそばから離れようとはせず、なんとかレンズを嘗めるのだけは阻止したのであるが、その図体のでかさに関わらずスキンシップをやたらと求めてくるので、ついつい私も雌牛の顔をさすったり叩いたり、話し掛けたりして楽しんでしまった。
だがそういう牛はむしろ少ない方で、放牧されている牛にはかなり個性の違いもあって、おっとりしているからと油断していれば、角をしゃくるようにして威嚇攻撃しかけてくることもある。どうやらそれは威嚇というだけで本気ではないにしろ、あの太い角がこちらの体に触れた瞬間はやはりドキッ!とする。やばいなあと思う。牛の気分を読むには、それ相応の付き合いもなければ無理というものだろう。

私はかねがね、糞虫というグループには少し遠目にながら興味を抱いてきたが、ここしばらくのうちにいわゆる嵌まるという言葉にふさわしい心境の変化があった。
広大な草原をうろつき、馬糞、牛糞を何十個となくひっくり返し、突き、観察するうちに、どうやら糞虫の世界を眺めるべく特等席を捜し求めてもいたようだ。

新開 孝

マダラカマドウマの産卵 2004/09/19(その1)
今日はある仕事の打ち合わせも兼ねて目黒自然教育園に出掛けた。
そこで初めてマダラカマドウマの産卵を見て驚いた。
ひとつには本来夜行性であるのに午後1時過ぎの出来事であったこと、
そしてもう一つはその産卵場所であった。
教育園内に設えたコンクリート枠の池。
そこの水面近くでおそらくは、コンクリート壁の割れ目にでも産卵管を突き立てていたのであろうと思われる。
このマダラカマドウマのメスは、後ろ脚を2本とも失っており、見るからに痛々しいのであるが、産卵行動を静かに続けるのであった。

では本来の産卵場所は何処であろうか?
生息場所から想像できるのは、湿った朽ち木内などであろうかと思うが、はっきりした観察例を私はまだ知らない。

新開 孝

アゲハの卵と孵化幼虫 2004/09/14
近所のミカンの木では今頃、アゲハの卵や若い幼虫が見つかる。
産卵された卵(写真上)は、ほぼ3、4日で孵化する。孵化の前日から卵の殻を透かして中の幼虫の体が見えるようになる(写真中)。
孵化当日には卵の殻が白く曇って、中の幼虫の姿がぼやけてしまう。そうなるといよいよ孵化だ。
あまりにも普通に見かけるアゲハではあるが、
こうして孵化のタイミングを待っていると、
新鮮な感動を新たにするものだ。
昆虫の誕生や成長の過程は、それ自体がドラマチックである。








『明日から阿蘇山へ』

昨日も書きましたが、明日から九州に赴きます。
現地で滞在するホテルにはパソコンコーナーがあることを、5月に行ったとき知りました。
ですから、ちょっとした短報くらいは現地アップするかもしれません。
こういう旅先での撮影時には、やはりデータ吸い上げのポータブルストレージがあると便利です。
撮影現場でカードからデータをどんどん移し、
ホテルで寝ている(飲んでいる)間に、ノートパソコンに取り込む。これは便利です。
これまで国内の製品では満足のいく機種がありませんでしたが、
ここのところいくつか使えそうな新機種が登場してきました。
ただし、いずれも接続コードがUSB2.0仕様のものばかりで、転送速度を稼ぎたいぶんには、私の所有するパソコンでは対応できません。
新開 孝

白いヒガンバナ 2004/09/13(その2)
真っ白のヒガンバナは、これまでにも見たことがあるが、そんなに多いわけではない。
レンゲの白花なども珍しくはないけれど、目に入るとなんだか嬉しくて撮影してしまう。
そういえば昔、鹿児島のどこかで、白と赤が帯模様となった混色ヒガンバナを撮影したことがある。
そこにはモンキアゲハがさかんに吸蜜に来ていたなあ。


『新開 孝からのお知らせ』

明後日、15日から18日まで九州に出掛けます。これで今年に入って九州に赴くのは3回目となりました。
私の郷里は四国ですが、お隣の九州には過去ほんの数回しか行ったことがありませんでした。
ですから今年はやけに九州づいております。
今回、滞在する場所は阿蘇町です。
外輪山を背景に広々とした田園地帯、そこにぽつんとある温泉街です。

というわけで、しばらく更新アップが滞る可能性大です。


新開 孝

ヒカゲチョウの蛹 2004/09/13(その1)
駐車場からうちに戻る途中の小道で、
ふと気になり足下を見ると、ヒカゲチョウの蛹がぶらさがっていた。

この「ふと、、、」というところが、
昆虫写真家の勘というべきものだろう。その勘が働くにはそれなりに日頃の観察眼という前提があってのことだ。
この小道沿いにはアズマネザサが生えており、ときおりヒカゲチョウが舞っている。
そして、先日からササの葉には幼虫のものと思しき食痕が目に付いていた。
正確に観察し計算したわけでもないが、「ふと気になり、、」見たのは、そろそろ蛹になっていてもおかしくない、そういう直感が湧いたからである。
探しもせず蛹が目の前にあった!
よく見るとなんとも綺麗だ。新開 孝

秋の花と虫 2004/09/12
オオハンゴンソウの黄色花、ヤマハギの赤紫色、そしてまだまだ花を咲かせているオミナエシ。
中里周辺も秋の花盛りでにぎやかだ。
ヒガンバナも昨年より1週間以上早く咲き始めた。
花に集まる虫の中でも、もっとも目につくのがイチモンジセセリ(写真上)とヤマトシジミ(写真中)。
ヒガンバナに一度、アゲハが来て駆け寄ったけれど撮影はできなかった。特別ねらってのことでもないが、アゲハはヒガンバナによく似合う。クロアゲハもいいなあ。
しかし、花にも思わぬ罠が潜んでいる。
獲物を待ち受ける、オオカマキリだ(写真下)。
その辛抱強さ、忍耐強さは昆虫写真稼業の上でも学ぶものがある。
もっともオオカマキリとて無駄に時間を過ごすようなことはしない。
待ち伏せの成果があがらない、そう判断(?)するとさっさと場所替えをする。
何事も状況判断、見極めが肝要なのであろう。新開 孝

ウラギンシジミ幼虫の色変化 2004/09/11
ウラギンシジミ幼虫は、蛹になる時期が近づくと、写真のように体色が薄緑色に変わる。

先日も書いたが、ウラギンシジミ幼虫の体色にはいろいろなタイプがあって、しかしながらどのタイプもクズの赤紫色の花穂に見事な擬態となっている。
ところがこうして蛹になる場所を探し歩くころから、どのタイプであろうと緑色に変色するのである。これは一体どうしてだろうか?

ひとつ考えられることは、ウラギンシジミの蛹化場所のほとんどが葉っぱの上であり、緑色の葉っぱに溶け込むという周到な準備ではないかということだ。

幼虫が生活の場にあわせて、隠蔽擬態を完璧なものへと体色コントロールする!
本当かどうかは判らないが、まさに驚くべき事実ではないだろうか。新開 孝

ササキリ 2004/09/10(その2)
ジキ、ジキ、ジキ、と続けて鳴くササキリは林のふちに見られる。
昼間に鳴いているので、鳴き声を辿っていけば見つけるのは容易い。
ササキリの仲間では、他にも数種類が明るい草地環境に棲んでいる。草丈などの微妙な環境の違いを選んで、それらがすみわけているようだ。新開 孝

テングタケを齧った犯人は? 2004/09/10(その1)
テングタケを齧った犯人を突き止めようと、昨夜の午後7時過ぎに見に行ってみた。
ところが一足遅かったようだ。すでに幼菌の頭が大きく齧られた後だった!!(写真上、中/9月9日撮影)

写真ではオオハリアリが来ているが、このアリは齧り痕から滲み出る液を吸っているだけのようだ。

さて、齧られたテングタケの幼菌は、今朝になるともう大きく伸び上がり、傘も拡がっていた(写真下)。
キノコの成長は速く、地上での寿命も短いが、これを喰らう生き物もやけにせっかちのようだ。新開 孝

テングタケ 2004/09/09
里山に生える毒キノコ、テングタケを見つけた。
中里の雑木林で見るのは今回が初めてのような気がする。
幼菌は可愛らしい姿(写真上)をしている。

毒性は山地のシラカバ林などに生えるベニテングタケより強いらしいが、
食べても死ぬようなことはない。
過って食べた場合、酒酔い状態になるというから、じゃあ酒がないときの代用食などと考えてはいけない。
嘔吐、腹痛、下痢、精神錯乱、など胃腸障害になり苦しむそうだ。
深酒でも同じような症状になるじゃん!て、そ、それもそうだが、そういう飲み方は本来、邪道であるまいか、と思います。
それにしても写真のテングタケは傘を何者かに喰われている(写真下)。
どうやらキノコの毒は生物種によっては無効であるらしい。
しかし、この丸いかじり痕はちょっと中途半端ではなかろうか?
もしかしたら、犯人が今夜あたりにも登場するかもしれない。新開 孝

ウラギンシジミ幼虫(その2) 2004/09/07(その2)
秋の七草であるクズは、今頃が花盛りだ。
ウラギンシジミ幼虫を探すならこの時期が良い。
さっそく見つかったのが、でっかい終令幼虫だった。体長23ミリはある。
ウラギンシジミ幼虫の体の色、模様は様々だが、どのタイプでもクズの花や蕾にそっくりで、見事な隠蔽擬態と言える。
まだ実物を見たことがなかった昔、図鑑に載っている幼虫の写真を見て、一対の突起がある方が頭だと思い込んでいた頃が懐かしい。
さて、お尻にある一対の突起(煙突みたいに筒状になっている)から、花火が飛び出す!
「ウラギンシジミ(その1)」にその様子をアップしてみた。

(写真上/クズの花穂に紛れ込んでいる幼虫)
(写真下/向って左が頭。普段、頭部は体の肉に埋もれて見えない。)
新開 孝
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