| ハグロトンボ、舞う! 2004/08/29(その2) | | ハグロトンボを私が生まれて初めて見たのは小学1年生のころで、場所は松山市の市街地を流れる石手川だったと思う。そのときの幻想的な印象は強く、今でも懐かしく ときおり想い出す
金緑色の胴体に、ひらひらとはばたく真っ黒な翅。川面すれすれに舞うハグロトンボの姿は、優雅であり同時に不思議な雰囲気を感じさせる。 愛媛県北宇和郡、三間町(みまちょう)の池や川を巡るうち、あちこちでハグロトンボが無数に舞う姿を見て、これはなんとしても撮影しておきたいと思った(写真上/ハグロトンボが多い川/三間町、8/24〜26)。
メスは地味な茶色の胴体だが、派手な色のオスは、メスよりはるかに数多く、しかもいわゆる乱舞しているので、いやでも目をひく。 その乱舞とは、オス同士の追い掛けごっこであることが多い。追い掛ける側と追われる側とが、途中で向いあったかと思えば、立場が急に逆転したり、なんともその様相は忙しい(写真中/追い掛けあう2頭のオス)。 また、静止しているオスに別のオスが近寄ると、静止しているオスは決まってお尻を高々と上げて、なおかつお尻先端を写真のごとく折り曲げる(写真下)。 それでも執拗にからんでいく飛翔オス、というシーンは、まるで蝶の交尾拒否行動を見る思いがする。
狭い川岸では、オス同士の目まぐるしい追い掛けあいがひたすら続くが、それでもほんのときおり、紛れ込んで現われるかのようなメスに、うまくマウントして交尾が成立することもあった。
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