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オニグモ再び 2004/08/29(その1)
私の実家は愛媛県松山市にある。
夕方になると、その庭の隅で大きな円網がゆったりと風にたなびく。
直径は60センチもあろうか、屋根の廂と庭の畑に突き立てた園芸用支柱を足場にしたオニグモの巣網が登場する(写真上、8/27撮影)。

月夜のこともありオニグモの姿はくっきりと夜空に浮かび上がる。
でっぷりとしたオニグモの体型は、まさにクモの王者とでも言えようか!
オニグモがこうして毎晩、網をかけるということは、それなりに獲物がこの庭の空間を通過するのであろうか?
どれどれ、どんな獲物が掛かるのかい?少し好奇心もあって、網が完成したころを見計らって、ほろ酔いかげんで覗きにいってみた。
すると、おお!トンボの一種をすでに押さえ込んでいるではないか(写真下)!

どうやら庭の植え込みにねぐらを求めてやって来た、ウスバキトンボあたりが犠牲になったようだ。
新開 孝

キリギリス 2004/08/21
愛媛県温泉郡重信町のある池を訪れてみた(写真上)。ここはチョウトンボが多いのであるが、今日は数えるほどしか見ない。
ギンヤンマが数匹なわばりを巡って元気に飛び交っていた。

池の南側の土手は草刈りを終えたばかりで昆虫の姿は少ない。
オナガササキリがよく鳴いており、そのうちキリギリスの鳴く声も聞こえて来た。
キリギリスは草むらの中で鳴いていることが多く、姿を見つけても意外とうまく撮影できない。
それでも稀にこういう目立つ場所で鳴いているものもいる(写真下)。
今日はパワーショットG5にワイコンを付けて、大接近してみた。


昨日から四国、松山の実家に来ている。
今回は家族共々夏休みの帰省も兼ねており、このあと嫁さんの実家、明浜町(南予地方)にも移動する。
というわけで、『昆虫ある記』はお休みしがちだが、隔日で現地アップしてみたい。

新開 孝

ハゴロモヤドリガの幼虫 2004/08/18
オオハンゴンソウ属やクズの草むらには、多数のスケバハゴロモがついている。
このスケバハゴロモの透けた翅を通して腹部に注目してみると、何やら白っぽい塊が付着している(写真上)。
それではと他のスケバハゴロモの様子を窺うと、翅を押し上げるようにしてもっと大きな白い塊が付着している(写真中)。
この大福餅のような塊は、ハゴロモヤドリガの幼虫である。
幼虫は体全体に白いワックスを被っているから、とても芋虫には見えない。
しかし、ちゃんと幼虫の頭はスケバハゴロモのお尻の方を向いており、
白いワックスを落とせばその頭をスケバハゴロモの体に押し付けるようにしているのがわかる。
幼虫のサイズは、スケバハゴロモの腹部より大きく、これはいかにも重い荷物ではないかと同情したくなるのだが、それに反してスケバハゴロモの動きは敏捷さを欠いてはいない。
ハゴロモヤドリガ幼虫は、スケバハゴロモだけでなく、ベッコウハゴロモやアオバハゴロモ幼虫(写真下/背中に背負っている)にも寄生している。
前にセミヤドリガのことを紹介した。
セミヤドリガの幼虫は地上に現われたヒグラシの成虫に外部寄生するのだが、
ハゴロモヤドリガの場合は、寄生対象がハゴロモ類であることに加えて、成虫、幼虫のあらゆる成長段階の個体に寄生する点で、セミヤドリガとは大きく違っている。
5月頃、ハゴロモ類は越冬卵から孵化して若い幼虫が登場する。
この若い幼虫の体を仔細に見てみると、すでにハゴロモヤドリガの小さな幼虫がくっついている。
これはハゴロモヤドリガの孵化時期が長期に渡っていることを示唆している。
ハゴロモヤドリガについて書き出すと長くなってしまうので、
もう止すけれど、最後にひとつ。
一匹のハゴロモに外部寄生するハゴロモヤドリガ幼虫の数は、セミヤドリガの場合と同じように、大抵は数匹以上である。
しかも各幼虫の成長段階にはばらつきがあり、若い幼虫はハゴロモの体や翅などに散らばっている。
最終的に成熟しうる場所は、ハゴロモの腹部という「ゆりかご」なのであるが、
この「ゆりかご」が空くまで、それぞれが順番待ちをしているかのようである。新開 孝

ヒメスズメバチ 2004/08/17(その2)
マンション裏の白い給水タンク。
実はこの場所でのコアシナガバチの営巣は、迂闊にも今日まで見落としていた。
春先の営巣に幾度か失敗しての、後発組であろうことは間違い無い。
今朝は大柄なスズメバチが私の目線の先を飛んでいた。
その姿を目で追い掛けていくと、コアシナガバチの巣が見つかったわけだが、スズメバチの目的地もその巣であった。
「あっ!ヒメスズメバチだ!」
他の昆虫を撮影していた私は、急いで給水タンクの巣へと駆け寄った。
静かにカメラを構えたつもりだが、
私の動揺がヒメスズメバチに殺気として伝わったか、
1回シャッターを切ったところでヒメスズメバチは何もせずさっさと飛び去ってしまった(写真上)。
コアシナガバチの巣を覗き込んで見ると、卵や幼虫がまだ残っている。
おそらくこの巣の前で待っていれば、きっとヒメスズメバチは戻って来るはずだ。
(このような最中、巣をじっと窺うヤドリバエもいた!)
そうは思うがしかし、私は他に仕事で片付けなければならない撮影を抱えており、このチャンスはあきらめるしかない。
で、室内での作業が一段落して外へ出掛け、しばらくしてから給水タンクへと回ってみた。
なんとそのとき、ヒメスズメバチが巣にぶらさがっていた!
コアシナガバチのワーカー達が見守る横で、ヒメスズメバチはアシナガバチ幼虫を噛みほぐしていたのである(写真下)。
残念ながらまたもやヒメスズメバチは、私の動作が気に入らなかったようで、
2回シャッターを切っただけで、無情にも飛び去ってしまった。

ヒメスズメバチの暴挙?に対して、
何も抵抗しないアシナガバチのワーカー達は、戦ってもかなわないことを熟知しているのか、それとも恐怖で体が竦んでしまうのか?
このヒメスズメバチは、国内産スズメバチ類の中では、最大級のオオスズメバチについで二番目に大きな体をしている。
ところが巣の規模はスズメバチ類の中で最も小さく、攻撃性も低い。
そして餌はもっぱらアシナガバチ類の幼虫や蛹の体液という、実に特殊な食生活を送る。

それでふと、わが部屋のベランダ植え込みに営巣しているコアシナガバチ達が気になり始めた。
ヒメスズメバチに襲われた巣から、20メートルほどしか離れていない。
新開 孝

久しぶりのナナホシテントウ 2004/08/17(その1)
ナナホシテントウは、真夏の暑さには弱い。
春先あれほどいた姿がぱたりと見えなくなるのは、梅雨開けしばらくしたころだろうか。
しかし2日前の雨と低温、そして今日はどんより曇って多湿となり、そのせいかマンション裏の草地で久々にナナホシテントウの歩く姿を見た。
ヒメムカシヨモギの蕾みを巡ってはアブラムシを探しているようだった。

そう言えば昨日、今日とハラビロカマキリの初々しい成虫を見たり、オンブバッタ成虫の数も増えたりして、もう夏も終盤、そしていよいよ秋の気配も近いことを臭わせる。
秋にはナナホシテントウが活発に繁殖を再開し、セイタカアワダチソウを始めとする秋の黄色い花とのコントラストが一層目立ってくるはずだ。新開 孝

オニグモのメス 2004/08/16(その2)
大きなオニグモのメスだ!
でっぷりとした腹部は2センチある。
腹部の模様はなんとも怪しげで、見愡れてしまう。
想像力をかき立てられる紋様には、ついつい時間が発つのを忘れさせる程、魔力めいたものがあるようだ。

およそ2センチ径の紋様世界を、もっと細かく撮影しようとしたが、これがけっこう時間をくう作業だとわかった。
新開 孝

クロカナブン 2004/08/16(その1)
所沢市郊外、所沢霊園裏の平地林。
数年前まではよく通った雑木林だが、林床にも木が多数生え、かなり荒れてしまった。それに伴い、昆虫の数も種類も減ってしまったようで、このところ滅多に訪れることはない。
今日はそれでも敢えて出掛けてみた。

クヌギの樹液はあちこちで見かけたが、スズメバチ類が来ている位で、とても寂しい。カナブンすら姿を消しつつあるのかと、やりきれない気分にもなる。


しかし、ほんとうに久しぶりに、クロカナブンを見つけることができた。
樹皮の割れ目に頭を突っ込んで、他の昆虫が近寄ると、後ろ脚で振払おうとする(写真上、キタテハが後から来た)。

新開 孝

昆虫写真の達人、森上信夫さん 2004/08/14(その2)
『むしムサの会』会員の一人、森上信夫さんが少し遅れて観察会に合流。
ニコンD70にタムロン90ミリマクロを装着。カメラマンベストにカメラザックを背負い、足下はゴム長靴、それはまさに昆虫写真家の名に恥じない颯爽としたもの!
バンダナもカッコいい。
しかし、手にした昆虫網(写真上、矢印先)は百円ショップの幼児用といかにも不釣り合いである!
その陳腐な様子は、もしかしたらうけねらいなのかもしれない。
氏の説明によれば、セミの採集には口径の小さいこの網がうってつけ、というのだが、スィーピングでもしようものなら一発でボロボロになって使い物にならないのは火を見るより明らか。
余計な御世話かもしれぬが、志賀昆虫社か月刊むし社にでも出向いて、もっとしっかりした捕虫網を購入することをお薦めしたい。

下の写真は手相を観てもらう森上さん。
ついには撮影するまで盛り上がり、、、、、、、ではなく、
じつはアリジゴク幼虫の同定披露をしているところ。
陽当たりのいい木の根元で見つけたアリジゴク巣穴は、コウスバカゲロウとウスバカゲロウのどちらだろう?という私の発言から、森上さんが幼虫を掘り出し、種名の確認をしたのである。
幼虫は予想に反して「ウスバカゲロウ」であったのだが、
写真は、幼虫のどこで見分けるのかという講習会の様子である。

森上さんは今回で当「昆虫ある記」に2度目の御登場。
『むしムサの会』観察会当日は、まるで「歩くカメラ雑誌」のごとく、カメラ機材や撮影ノウハウについてのおしゃべりが続いた。その内容は事細かくデータも正確だ。
カメラそのものにはそれほど強く興味を抱かない私のいい加減さとは対照的で、理路整然とした森上さんの語りを聞いておれば、けっこう勉強にはなる。
森上さんは大学職員として高給を得ながらも、
日本の昆虫写真界の将来を支えるべく、希少なプロとしての道を目指しておられるのだ。新開 孝

ヨモギシロテンヨコバイ 2004/08/14(その1)
体長6ミリほどか。足下の草むらには、このヨモギシロテンヨコバイが何匹も佇んでいた。
しかも全員、何故か前翅をこうして拡げている(写真上)。
フッと息を吹きかければ、パチンと翅を閉じる(写真下)が、それは一瞬のことで、この姿を撮影するのはかなり難しい。
翅の大きく透けた部分は翅が合わさると、円形模様となるところが面白い。

撮影場所は埼玉県飯能市。


『むしムサの会』

午前中は埼玉県三芳町の多福寺雑木林で、三富地域農業振興協議会主催の昆虫観察会講師を務め、そのあと飯能市に移動した(詳しくは『最新情報』を)。
午後からは『むしムサの会』の観察会に飛び入り参加させていただいた。
「むし」は虫、「ムサ」とはムササビのこと。だろうと想像している。
今回も私は飛び入りという立場上、まだ会の素性を完全には把握しておらず、
会員の方々も初対面という人が多く、観察会のフィールドから町に移動して
飲み会となっても、結局皆さんのことはよくわからないままであった。
ただ確かなことは、皆さん自然に対して盛大なる好奇心を抱いており、
知識も豊富でかつ情熱的なことであろうか。
こういう人達と酒を飲み交わすひとときは、私にとっても至福に値する。
『むしムサの会』の何名かは周知の方々だが、
今回は一同の笑いを買っていた、「森上信夫さん」をまな板に乗せることにしよう。
新開 孝

エリマキアブよ、今は何処!? 2004/08/13(その2)
『エリマキアブか!?本を開いた手が震えたという話!』

「エリマキアブ(フタスジヒラタアブ)」幼虫の奇態な姿、大型イモムシから餌になるものは何でも食らうという凄まじい食生活について、その驚きの観察レポートを当「ある記」では去年の秋から冬にかけて、幾分興奮気味にお伝えしたことを憶えておいでだろうか?。
その後、本種については4月に幼虫を見たのを最後に、まったく姿を捉えることができず今日に至っている。
で、今朝のことである。
トイレに駆け込むついでに本棚から抜き取ったのが、岩田久仁雄著『新・昆虫記』(朝日新聞社)であった。
ずっと以前に読んだものの、昆虫についての観察内容は非常に濃過ぎて、読んだ端からどんどん忘れ去っていくので、繰り返し頁をめくればいつも新鮮な発見に満ちている。
で、今朝たまたまめくった113頁「サンゴジュハムシの二つの敵」という文章の内容を読み進むにつれて、私は久しぶりに興奮しながら何度も読み返してしまった。
少し引用しながらお伝えしておこう。

「私の注意を惹いたのは、そのヒラタアブ幼虫すなわち蛆の所在であった。
ハムシ幼虫のとまっている梢の葉面ではなくて、その幼虫集団を支えている細い枝の途中で、まるで指輪をはめたように、蛆は自分の全身をループ状にして巻きついているのであって、それがハムシ幼虫が先の方の梢葉から他の梢葉へと移動するために、そのループの上をよぎるのを待ち伏せしている姿を意味していることは明らかであった。」
これはまさに私がエリマキアブ幼虫と称したフタスジヒラタアブの幼虫と、極めて近似している。襟巻きではなく、指輪という表現は素直な見方であろう。しかも、

「這い始めた(ハムシ)幼虫が、蛆の罠にふれたとみえたその瞬間に、蛆は腹端の吸盤だけを枝の表面に残してまるで虎挟みが弾けるように全身をピンと伸ばして一直線になって、枝の下側に吊り下がったが、いつの間にかその鋭い頭端の鉤でハムシ幼虫の柔らかい皮膚をひっかけていて、細く尖った頭の先の空間で、幼虫を勝手にあばれさせていた。」

という具合に、
その捕食シーンの記載もやはり、エリマキアブ幼虫における私の観察とぴったり重なるのである!
岩田博士はこの蛆虫の正体を突き止めようとしたが、カビが生えて死んだり、寄生蜂が出てきたりして、ついにヒラタアブの種名は不明なままに終わっている。
私の観察したエリマキアブ(フタスジヒラタアブ)と、博士の観察なさったヒラタアブ幼虫が同一種であるかどうかは判然としないものの、
極めてその可能性が高いとも言えるだろう。

『新・昆虫記』(朝日新聞社)が出版されたのは21年前の1983年。
岩田博士が実際にヒラタアブ幼虫の観察をなさったのは、さらに昔に遡った時代であったことだろう。
新開 孝

ウコンカギバの成虫 2004/08/13
先日、紹介したウコンカギバの蛹が羽化した。
翅を広げた格好でぴたりと葉に止まると、頭や触角は翅のテントに隠れてしまい、昆虫という気配が薄れてしまう(写真上)。

ウコンカギバの翅の色は、同じ「ウコン」が種名についても、「ウコンエダシャク」の鬱金色ほど鮮やかではない。新開 孝

コアシナガバチとヤドリバエ 2004/08/12
ベランダ外壁のピラカンサで、春から営巣しているコアシナガバチ。
ずいぶん大所帯となった(写真上)。
ときおり働きバチが肉団子を持ち帰っては、巣内の幼虫に給餌している。

ハチの様子をしばらく窺っていると、
小さなハエがふわりと飛び立った。
アシナガバチの巣から少し離れた空中に、ぴたりと静止する!(写真中、矢印先)

ハエの視線はあきらかに巣へと向けられ、と同時にコアシナガバチたちの数頭もサッと視線を返す。

ヤドリバエの一種と思われるこのハエは、この後いったいどこに産卵するのであろうか?
多数の働きバチが取り囲む、まさに警護厳しい要塞かのような巣に対して、
いかなる策を用意しているというのか?
新開 孝

ハイイロチョッキリの仕業 2004/08/11(その2)
同じく多福寺雑木林。
ボトン!と私の肩をかすめて、コナラの小さな葉っぱ付き小枝が、落下してきた。
地面を見ると同じような小枝が多数、落ちている。
どれも青くて若いドングリ付きである。拾い上げてよく見れば、枝の切り口は、スパッと切断されている(写真の矢印先が切断面)。
これはハイイロチョッキリの仕業だ。
ドングリのお皿には黒い産卵痕の穴が穿ってあり、ハイイロチョッキリのメスがドングリの中に卵を産み付けたことが窺い知れる。

コナラの見上げるような高い梢では、ハイイロチョッキリなる昆虫がせっせと産卵に励んでいるのだ。
しかし、その様子を垣間見るには観察にうってつけの、条件にすぐれたコナラの木を探しておく必要がある。新開 孝

セミヤドリガとヒグラシ 2004/08/11(その1)
埼玉県、三芳町多福寺の雑木林。
ヒグラシ、ツクツクボウシ、アブラゼミの合唱で賑やかだ。
おそらく見つかるだろうと思い探し歩いてみると、期待通りに現れたのが白いおまんじゅう2個をつけたヒグラシのオス(写真上)。

この白いまんじゅうは、セミヤドリガという蛾の幼虫であり、ただいまヒグラシの体にて居候中。
お食事のメニュウーはおそらくセミの体液であろう。
セミヤドリガ幼虫は茶色の芋虫だが、寒がりなのか、それともどこぞの怪しげな新興宗教と関係でもあるのか(そんなわけないなあ)、白装束をまとっている。
もっとも幼虫が幼いうちは、裸のままである。
セミの体から離脱したあとは、ワックスの微細な繊維でできた白装束を絹糸と器用に絡めて、繭とする。
そうしてできた繭は、地面近くの草や木の幹にくっついている(写真下)。
今日は写真のものを含めて3個の繭が見つかった。

それにしても、寿命の極めて短いヒグラシの体に間借りしての成長とは、曲芸に近いきわどさを感じる。
セミヤドリガの孵化幼虫は、自力でセミを見つけだし、そのセミの体に這い登るのであるが、セミの日齢までも読み取っているとは思われない。
そのためか、セミヤドリガ幼虫の成長は極めて速く、少しでもリスクを回避するための手段と読み取れる。
また、セミヤドリガの卵が孵化するタイミングというものも、ヒグラシが羽化して林に現われる時期にうまく合わせておかなければ、セミヤドリガ種族は生き残れなかったはずである。新開 孝
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