| オキナワツノトンボの繭 2004/04/25(その1) | | 一昨日アップした「オキナワツノトンボ幼虫」が繭を造った。
細かい枯れ草を容器に敷き詰めておいたら、幼虫はやがてその中に潜り込み繭を綴った(写真上)。
枯れ草の隙間から白い糸がわずかに見えるが、繭本体の姿はわからない。
そこで余分な枯れ草をできるだけ切り詰めて除去したものが写真下。
繭はほぼ球形で直径は約1センチ。しかしこのような状態ではどこが繭なのか全くわからない。 これが野外にあるとなおさらだろう。発見は困難を極めるか不可能に近い。
偕成社『アリジゴク観察事典』に掲載したキバネツノトンボ繭の写真(私が撮影したもの)もよく似ているが、繭の違いと言っても単に外壁材の種類が違うだけのことである。 つまりオキナワツノトンボの繭の外形も幼虫がどんな場所で繭造りするかによって決まる。 キバネツノトンボの繭は実際に野外で見つけたものだが、必死に目を凝らして探していたら、球形状の繭が識別できたのである。 だが今回のオキナワツノトンボ繭を見ていると、以前に私がキバネツノトンボ繭を見つけたのはかなり運の良い繭にあたっただけの話であり、実際には発見不可能な繭を多数見落としていたのだなあ、とあらためて感じた。
オキナワツノトンボ幼虫の野外探索はまだ諦めてはいない。 八重山諸島を訪れるたびにそれなりの努力はこれからも試みるだろう。 しかし、さすがに繭の方は探してみようという気にすらなれない。
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