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越冬青虫、危機一髪!! 2004/02/21
畑の脇に置かれた水溜め缶で、
青虫「モンシロチョウ幼虫」が
溺れかけていた(写真上、中)。

同じ水面では「キバラモクメキリガ」
が溺死している(写真下)。
畑のあちこちには
こうした水溜めが多数置いてあって
意図せぬ「昆虫捕殺トラップ」と
なっている。

モンシロチョウの幼虫は水面から
救い出してやったが、
どうやら蛹になる場所を
探し歩くうちに落っこちたようだ。

近年の関東では
モンシロチョウが幼虫越冬
する場合も珍しくないようだ。


 本日は2回アップしています。
 

新開 孝

ホソヒラタアブ 2004/02/21
畑の周辺でたくさん咲いた
オオイヌノフグリでは
「ホソヒラタアブ」が花粉を
さかんに舐めていた(写真上)。
ホバリングを繰り返しながら
花から花へと移動していく。


アブラナの花では「ハナアブ」が
やはり花粉を舐めている(写真中)。

アブは人の気配にはとても敏感で
ちょっとした仕種でも
すぐに反応して逃げてしまう。
こういうときの撮影では
自らの体を軟体動物と化し、
ぬめりぬらりと動作するのがいい。

キタテハも元気に飛び回っていたが
元気過ぎてなかなか近くに寄れない。
そうこうするうちに
地面近くをころがるようにして
小さな茶色いチョウがやって来た。
落ち葉の上で日光浴を始めたのは
「ムラサキシジミ」のメスであった。
(写真下)



今日は昨日よりさらに気温が上がり
クロナガアリやクロヤマアリも
さかんに活動していた。




新開 孝

冬と春 2004/02/20
今日も暖かい。
東村山市の税務署へ
確定申告書を提出に行った。
私の住む清瀬市には
税務署と警察署がない。
したがって隣の東村山市まで
足を運ばねばならない。
自転車で30分くらい漕ぐと
多少とも暑く感じる。

書類作りに追われ
中里の林を歩いたのも
散歩程度になってしまった。
あちこちの日溜まりでは
オオイヌノフグリの花が咲いて
春の兆しを感じる(写真上)。




が、一方でフユシャク類の
オス4種の新鮮な個体もいた。
コナラの幹では
ヒメカゲロウ類の一種だろうか
じっと潜んでいるのを見つけた。
(写真下)頭から翅の先まで
1センチ弱。しつこく撮影していると
飛んで逃げてしまった。

クヌギカメムシ類の卵も
まだ孵化していないものも多く
春の勢力よりかはまだまだ
冬のパワーが上回っているようだ。






「再び新開孝からのお知らせ」

明日より札幌行きを予定してましたが、
現地の天候悪化に伴い急遽、取り止めました。
今回は特に雪上を歩く「クモガタガガンボ」
という翅のない昆虫を撮影する予定でした。
しかし雪や雨では活動しないので、
空振りする可能性大と判断しました。
どうもこのところ北海道は天候不順が続いており
束の間の晴れにスケジュールを合わせることが難しいようです。さすがに私も1週間以上の滞在はできません。
新開 孝

ニワトコとアブラムシ 2004/02/19
ほぼ1週間ぶりに中里の林を
歩いてみた。
「ウグイスカグラ」の開花が
始まっており(写真上)、
遊歩道に植えられたマンサクも
黄色い花が目立つ。

ウグイスカグラでは
イチモンジチョウの幼虫が
育つが今冬はまだ越冬幼虫を
見つけていない。

ニワトコフクレアブラムシが
多数ついていたニワトコも
葉が伸長し始めている。
ニワトコフクレアブラムシには
黄色いもの(写真中)と
緑色のものがいて
春以降は様々な植物にもつく。

ニワトコの目覚めと
アブラムシの繁殖に同調する
かのように天敵ヒラタアブの
産卵も始まった。
(写真下、矢印先が卵)
ヒラタアブ類の幼虫は
アブラムシを食べて育つ。





「新開孝からのお知らせ」

あさって21日から23日まで、
札幌へ行って来ます。
今度は零下の世界です!
Tシャツ一枚というわけには
いきません。
札幌での3日間、『ある記』
はお休みします。

銀世界の極寒に生きる昆虫を
探してみます。
乞う御期待!



新開 孝

石垣島、最後の2時間 2004/02/18
トンボも気にはなっていたが結局、水辺環境を回ることができず4日間はオキナワツノトンボ生息環境に釘付けとなってしまった。
2日間も探せば見つかるものと楽観していたオキナワツノトンボ幼虫探しは失敗に終わった。

今日は午前中に残された2時間をオモト岳登山口から名蔵に抜ける林道でチョウの撮影に費やした。
この林道は2年前に舗装されたが数ケ所にある退避場がやたら広い。今朝その広い理由に納得できた。
大型ダンプが工事のため通過するのであった。
林道の道幅いっぱいのダンプが度々疾走する光景に
かつてののどかな雰囲気からは信じ難いものがあった。

オモト登山口や他でも工事事務所が仮設で建ち並び、どうやら林道の舗装工事はさらなる環境開発工事
へと発展していくようだ。
登山口の駐車スペースは工事車両で一杯で入れなかった。




さて2時間という短い時間でたいした撮影はできなかったがコノハチョウが日光浴したり(写真上)、
ミカドアゲハが花に来たりした。
ミカドはしかし物凄くせっかちだ。
撮影は難しい。NGカットだが証拠写真として残しておこう。(写真中)
そして最後の最後に登場したのがツマベニチョウだった(写真下)。
リュウキュウバライチゴの花に来てくれるとは意外だった。とても新鮮な個体だ。
新開 孝

石垣島のクロアゲハ 2004/02/17
アゲハ類のなかでも多いのがカラスアゲハとクロアゲハだ。
他にはベニモンアゲハ、シロオビアゲハ、モンキアゲハアオスジアゲハなどが見られる。

「クロアゲハ」はしかし東京近辺のクロアゲハとは違うところが面白い(写真上、中)。
後ろ翅の突起が短いのである。
この話はバックナンバー9/14でも取り上げたと思う。

今日はオキナワツノトンボ幼虫探索最終日とあってバンナ公園で粘ってみたのだが、遂に見つからなかった。



水辺のトンボを見てみようと
昨年ベニトンボを撮影した沢に
行ってみたが水が涸れており
トンボは一種もいなかった。


「ヒカゲヘゴ」を見上げていると
(写真下)、コノハチョウが3頭
いたちごっこのように追飛していて
天空に透かして見える翅がとても
綺麗だ。テリトリーを張っている
個体が侵入者を追うようであるが
もうどれが占有者なのか訳解らない。

語るべきことは多かれど、
後日、おさらいをしたい。

泡盛で乾杯、最後の夜なり!新開 孝

迷蝶、クロテンシロチョウ 2004/02/16
石垣島に来て3日目になる。
今日は竹富島に行ってみた。
石垣港から船で10分の距離だ。
ここではオキナワツノトンボの
生息密度が高い場所の情報を
得て、探索してみた。

細かい経過は省こう。
オキナワツノトンボ幼虫は
結局、見つからなかった。
これは想定された結果でもあり
めげることなく蝶の撮影に励んだ。

フワリ、フワリと今にも手掴かみ
できそうな飛び方は
「クロテンシロチョウ」(写真上)。
モンシロチョウを一回り小さく
したような可憐なチョウだ。
台湾から飛来しては細々と
発生を繰り返しているようだ。
なんとも繊細な舞い方は、
妙に気を惹く魅力がある。
花に止まるかと思わせるような
飛翔を繰り返しながら、
なかなか静止してくれない。

こちらでもっとも多く見られる
てんとう虫が「ダンダラテントウ」。
(写真中)
ナミテントウのようだが別種だ。

竹富島には土日をはずして来たのだが
やはり観光客は多い。
若い女性にもよく出会い向こうは
にこやかに挨拶してくれる。
が、私はうつむきかげんに
会釈するのみだ。何故に!!どして?

私の前歯一本は先月抜歯したばかり。
会話するうちに相手の表情が変わる。
それが恐いのだ。

さて竹富島を去る束の間
「カンヒザクラ」(写真下)を
撮影した。神社の境内に植えられて
いる木だが、まだ満開ではなかった。


『オキナワホウジャクについて』

昨日の「オキナワスズメ」は誤りで
正しくは「オキナワホウジャク」でした。
本日、石垣島市内の書店で
確認し直したところ間違いに気付きました。
メールを読むことができない状況ですので
もしかしたら御指摘いただいているかも
しれません。




新開 孝

おお!オキナワホウジャク幼虫 2004/02/15
今日も晴天。
風は涼しく人によっては
肌寒く感じるかもしれないが
私はTシャツ一枚でいい。
しかし日射しはけっこう強く
またもや日焼けした。

ヒメユズリハの新芽を
おいしそうに食べていたのは
「オキナワホウジャク」の幼虫。
(写真上)
驚かすと頭を反らせて怒る。
いかにも南国の色模様で
綺麗な芋虫だ。
もっと成長すると体色は緑色に
なるらしい。それは残念!

昨日のヤエヤマイチモンジ幼虫
の成虫(写真中)や
「ウスキシロチョウ」(写真下)
など様々なチョウが花に来る。
リュウキュウバライチゴの
白い花にはカラスアゲハが
よくやって来た。





肝心のオキナワツノトンボ幼虫は
まだ見つかっていない。
楽観している上、あせってはいない。
昼飯抜きでの探索は少し堪えたが
2月という初めてのシーズンの
石垣島を堪能している。

明日は竹富島に渡る。
さあ、幼虫がそこで見つかるだろうか?新開 孝

サンゴ芋虫! 2004/02/14
朝食の間はどんより曇っていたが
本日は概ね晴れて、
私は少し日焼けするほど
気温も上がった。

石垣島の第一日は
バンナ公園に腰を落ち着けた。
午前中だけで1Gのカードが
満杯となる。
私としては珍しいくらい
カット数が進んだ。

で、夢中になって撮影していると
私のズボンに芋虫がいつの間にか
止まっていた。
おお、「ヤエヤマイチモンジ」の
幼虫だ。顔をよく拝見すると
おお!珊瑚!(写真上)

そのすぐ側ではイシガケチョウの
メスがさかんに産卵している。
(写真下)
山吹色の卵が一杯、見つかり
ハゼノキの新芽にまで誤産卵
していた。

そこそこ過ごしやすいのはいいが
真夏と違って、蚊が多いのに
閉口する。しかもでっかい。
石垣島で蚊に刺されるのは
初めてではないだろうか。

「ある記」では語りきれない
そんな密な一日でもあった。

夜のこれからは飲みにいきます
よって、ではまた。

新開 孝

石垣島の夜 2004/02/13
石垣島空港に着いたのが
午後5時25分。

レンタカーに乗って数分で
ホテルにチェックイン。
目の前は港(写真上)。

薄曇りのなか暑からず、寒からず
でTシャツ一枚でも可。

とにかくまずは一杯!

無愛想だが気の利くおやじさんの
居酒屋に飛び込む。
うーむ、「八重泉」が胃にしみる!
ほろ酔いかげんで
石垣市内の街を彷徨い
公園に入ってみた。
おお、寝袋で就寝のおにいちゃん
は自転車旅行中のようだ。


地元の女子中学生サークルの
集いがにぎやかだ。
交わす言葉が耳に柔らかい。

植え込みで見つけたのが
「ユウマダラエダシャク」だ。
(写真下)

明日からは石垣島を歩く。新開 孝

ハネカクシ、走る! 2004/02/12
中里の林では
クヌギカメムシの孵化が
次々と始まっており今日も1卵塊で
確認できた。

こうなると中里では
孵化時期に入ったという言い方をしてもいいのだろう。

林の歩道柵では
「ハネカクシの一種」
が元気に駆けていた(写真上)。
今日は暖かいせいだろうが、
体長1センチほどの本種は
甲虫類というよりハサミムシのような印象を受ける。
敏捷な動きでシャッターは一回しか
切れなかった。



昨年7月の末、石垣島で私の襟首に
軟着陸した「オキナワツノトンボ」の
幼虫は今日現在も私の部屋で元気に
している(写真下)。
といってもじっと動かない毎日。
餌を捕らえるときに大顎を動かすのみ。
餌は生きたクモが手に入り易く、
よく食べてもくれる。
しかし、このまま飼育を続けるだけでは
何も発展は望めない。

そこで、この幼虫の故郷へと
私は再び旅立つことになった。
下記をお読みいただきたい。



『新開孝からのお知らせ』

はい!新開です。

明日13日〜18日まで石垣島へ行って来ます。
あちらは気温が20度以上はあるようです。天候は予報によると概ね晴れるようです。雨にだけはならぬよう祈っております。

その間現地での当サイトアップが
可能であればやってみます。多分、大丈夫と思うのですが、、、。

今日は石垣島での撮影に備えて
気になり始めたカメラのローパスフィルターゴミ清掃のため銀座キャノンに行って来ました。昨年9月にも清掃したばかりです。CCD前面のローパスフィルターに小さなゴミが付着するとそれがそのまま全てのカットに写し込まれてしまいます。ローパスフィルターは極めてデリケートな素材のため、素人がいじるわけにはいきません。清掃技術を身につける研修をキャノンでやってくれれば、とも思います。でないとロケ先ではどうしようもありません。

今回の遠征の目的はオキナワツノトンボのこともありますが、もちろんそれだけではありません。追々、現地から仔細な話もお伝えできることと思います。

乞う御期待!!


新開 孝

ホウネンタワラチビアメバチの繭 2004/02/11
「豊年俵チビあめ蜂」の繭は
雑木林のあちこちの梢で見つかる。
風にそよそよと揺れている。
(写真上)
すでに空っぽの繭だが、
ここから羽脱したのは寄生蜂の
一種である。
繭の高さは5ミリ位。

このように糸でぶらさがって
その先に繭を紡ぐ。
なぜそのような芸当をするのか?
理由はわからないが
是非その繭造りの現場を一度は
見てみたいものだ。

落ち葉の下で虫を探した。
一緒に連れていた子供たちが遊びに
たいくつし始めたので
「虫を見つけたら一匹100円!」
と唆したのだ(写真中)。
私が見つけた「エリマキアブ幼虫」(写真下)の追加が欲しかったの
だが、兄弟が見つけたのは
ワカバグモと蛾の幼虫であった。

エリマキアブ幼虫の体は
よく見ると透けたような感じ。
もしかしたら蛹になる手前かも
知れない。

本日は2回アップしてます。
下の階も御覧くださいまし。
新開 孝

キヅタ喰う幼虫の正体!! 2004/02/11
昨日も書き込んだ幼虫。
キヅタを餌として育つ芋虫だが、
これまで種名は不明のままであった。

しかし今日、蛹の一匹が羽化して
謎だった種名を調べることができた。
(写真上)
その蛹は1/10に蛹化した姿を
アップしたものだ。
幼虫の写真はさらに遡って
昨年12/20に登場している。
是非バックナンバーを見ていただきたい。

成虫となってようやくわかった名前は
「エグリヅマエダシャク」だ。

なんとも発音しずらい和名だが
前翅の先端あたりがえぐれていることから名付けられたのだろう。
この蛾の顔をみれば
ずいぶんと恐い表情に見える(写真中)


口のあたりを葉に押し付けるように
してピンとお尻を上げた格好で
静止している。
そのお尻の方から眺めてみれば、
おお!!人面模様だ!(写真下)

これまで幼虫の姿をしっかり見ながら
種名がわからなかった理由は
こうである。

実はエグリヅマエダシャクの幼虫は
私の手元にある講談社の
『日本産蛾類幼虫図鑑』に載っていた。
しかし幼虫の体の模様にはずいぶんと
個体変異があり、『ある記』に乗せた
最初の写真の幼虫は際立っていたのだ。
その変異ぶりが。だから、
写真による絵合わせは無理である。

そして本種の幼虫は様々な植物を餌と
しており、食草から種名をたぐることも
不可能である。
ただしチャの害虫としては昔から
よく知られているそうだ。

幼虫は春と秋に2回現れるようだが
幼虫で冬越しする場合と
蛹で冬越しする場合とがあるという。
今回の羽化は蛹を室内に置いたせいで
今ごろ羽化したが、本来なら
春に羽化するはずだったのかもしれない。

新開 孝

帰ってきた幼虫 2004/02/10
2/2にも取り上げたキヅタ喰う幼虫。
一旦は姿を消し蛹化のため
落ち葉へと移動したと思っていたら、今日、再び姿を現わした
(写真上)。矢印先が頭。

ずいぶんと太っており、
体長は5センチ近くもある立派な
芋虫に成長している。
指先で軽く触れると、
体前半部を持ち上げる(写真中)。

しつこく触れると
ポロリと地面に落ち体を丸めている。
これは擬死のようだ。

一旦、姿を消した理由は
よくわからないが、数日間観察を
怠った間に戻って来たらしい。







『春の兆し』

中里の林では今日もクヌギカメムシが
一つの卵塊で孵化していた。
シロフフユエダシャクのメスを
見つけたりしながら林を歩いていると
モズがしきりと林床で獲物を
捕獲している。
ときおりシジュウカラやツグミに
突っかかっていくが、
あまり本気で攻撃していない。
そのうちもう一羽のモズが現れて
すぐ近くで餌探しを始めた。
お互い争いもしないのでよく見てみると
オスとメスであった。

モズの番い形成はもう始まっている。
冬がどんどん去っていくような
あせりを感じてしまう。
新開 孝
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