| アカメガシワの樹液 2008/05/29(その1) | | 昨夜から今朝にかけてどしゃぶりの雨が続いた。雨樋の3箇所で雨水があふれている。いづれもスズメが溜めた藁屑の巣材が詰まったせいだ。 今うちの軒下では4つがいのスズメが営巣しているが、巣場所を探しあぐねている3つがいが他にいるようだ。
さて、一旦は雨が止み日射しもあったりしたが、雲行きは依然怪しい。そしてたいへん蒸し暑い。昼食後、居間から林を眺めていると、アカメガシワの樹液に虫が集まっていた。 アカメガシワの樹液は、幹内部にコウモリガの幼虫が穿孔したせいで滲み出る場合が多い。コウモリガ幼虫は、将来の羽化脱出口として直径15ミリほどの穴を幹表面に穿っている。穴の周辺は浅くえぐられていることもあるが、穴を広く取り囲むようにドーム型の蓋が被さっている(写真上)。蓋は木屑と糸で出来ており、触ってみると固いスポンジのようだ。 しかし、コウモリガ幼虫が潜んでいる坑道が外に開口している穴からは、樹液が滲み出る。その樹液の臭いに誘われて、さまざまな昆虫が集まってきて、ドーム状の頑丈な蓋も破られてしまう。クロヒカゲが樹液を吸っていた場所で、破れたドームを完全に取り払ってみれば、コクワガタのオスとヨツボシケシキスイの姿が現れた(写真下)。 そしてよく見れば、コクワガタのすぐ右脇にコウモリガ幼虫の頭部があるではないか。コウモリガ幼虫は明るい場所には決して体を晒すことはない。これはどうしたことだろう?
長いササ竿を使って注意深く幼虫の体に触れてみたが、まったく動く気配もない。死んでいるのだろうか?あるいは、これは期待したいことなのだが、もしかしたら蛹化に先立って休眠しているのだろうか? もうしばらく待てば、その真相もわかるだろうか?
(写真/E-3 50-200ミリズーム/ ストロボFL-36R使用) | |