| バックナンバー12/10にアップした、樹上越冬のゴマダラチョウ幼虫が姿を消した。 この時期に移動することはまず無いと思うので、鳥か何か天敵に捕食されたのではないだろうか?
先日アオスジアゲハの蛹を拾ったので、前々から気になっていたタブノキを見に行ってみた。 歩いて3〜4分の場所だが、そこのタブノキ葉っぱにはアオスジアゲハ幼虫の食痕が多数付いている。 残念ながら蛹の死骸が3つ、見つかっただけであった(写真上)。 しかし、このタブノキは葉っぱが非常に密に繁っており、私の探索が届かない箇所の方が多いので、 きっと緑色の美しい蛹が付いていると思いたい。 本来、南方系のアオスジアゲハは、東京でもすっかり普通に見られるチョウになっているが、 時代を遡れば稀なチョウであったはずだ。 温暖化とクスノキ類の植樹が都内に増えたことが、アオスジアゲハの北上につながったのであろう。
元旦にも神社に出向かなかった私だが、今日は近くの八幡神社に立ち寄ってみた。 お賽銭は用意してなく、これはいかんなあ、と思いつつ虫探しにはぬかりがない。 境内のスギの樹皮下で、久々に「ラクダムシ幼虫」(写真中)を見つけることができた。 ラクダムシは、分類学的にはアリジゴクのウスバカゲロウやクサカゲロウといった昆虫のグループに 近いのだが、最近は独立した「ラクダムシ目」として扱う向きもあるようだ。 とにかく異色の昆虫には違い無い。 成虫は写真の幼虫に翅を付けたような格好だ。海岸の松林では個体数も多いようだが、 内陸の林ではあまり見かけることがない。 成虫は5月の中頃に現れるが、私自身は昔、大田区の池上本門寺で1回見たのが最後だ。 特別珍しい虫でもないが、そうちょくちょく出会える虫でもない。 しかしながらこうして冬の間に、様々な樹皮下で越冬する幼虫を見つけることは比較的多い。 私はさっそくこの幼虫を持ち帰り、飼育することにした。 ラクダムシは成虫、幼虫、共に肉食であるから、特に冬場の餌調達には神経を使う。 よーし、超!お宅なブリーダーになってやろうではないか! といって、すでにオキナワツノトンボ幼虫、ヒメマルゴキブリ、エリマキアブ幼虫、 などなどすでに極みに入っておりますが。
ついでに立ち枯れのボソボソになった樹皮をめくると、 「ミヤマオビオオキノコムシ」が出て来た(写真下)。 もっと条件が良ければ、数十頭の集団になることも珍しく無い。 冬越しに際して、同種が集団を成す現象はナミテントウなどでもよく知られているが、 いったい何故?という疑問に明解な答えはまだ、ないようだ。
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