| OLYMPUSにはかつて、すばらしい接写システムがあった。
他のどこのメーカーにも無い独自の接写システムのため、とりわけ自然写真家の中には、何がしかの形でOLYMPUS機材を使う人は多かった。私も昔はメイン機材はPENTAX645だったけれど、同時にOLYMPUSの接写レンズ数本と OMシリーズのボディ3台を使っていた。
さて、今のフォーサーズ オリンパスEシステムでは、レンズとコンバーターの組み合わせにより(35ミリマクロ+2倍テレコン)、35ミリ判換算で倍率4倍の接写撮影ができる。もっとも実質倍率では2倍なのだが、、、、。それでもこれはたいへん優れた接写システムではある。レンズが軽いからだし、描写力も良い。
しかし昆虫写真では、例えば今日のようなモンシロチョウの卵の写真をアップで撮影する場合、倍率4倍程度ではまだまだ倍率が足りない、ということになる。モンシロチョウの卵はその高さにして1ミリ足らず。これを画面上、目一杯に拡大撮影するには、10倍前後の倍率が必要だ。 そこで旧OMシステムの資産を有効に使い、高倍率撮影を行なってみた。といっても大げさなことではなく、オートベローズにマクロ20ミリや38ミリレンズを取り付けただけのこと(写真上)。ただし、自動絞りで撮影するにはダブルレリーズがあった方が便利。 写真のダブルレリーズはNikonの製品を使い、カメラ側のリモートケーブルはOLYMPUSのリモートケーブルRM-CB1に取り替えている(写真下)。E-3用のリモートケーブルを切断するわけだから、この工作にあたって2本のケーブルを購入しておいた。ちょっとした改造にもえらくお金が掛かるのだ。
さて、ベローズとズイコー20ミリマクロの組み合わせでは、ベローズ最長時で倍率×13が得られ、ズイコー38ミリマクロでは最大倍率×5.7まで撮影可能だ。
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