| 鹿児島県,志布志町から宮崎県,串間町にかけての山間部をロケハンしてみた。あまりにもよく晴れたので,室内にこもっての作業を後回しにしたわけだ。
尾根筋から志布志湾を見下ろしてみると,長距離フェリーのサンフラワーが停泊していた(写真上)。本船は大阪と志布志を結ぶダイヤモンドフェリーで「さつま」「きりしま」の2隻が就航している。写真の奥に見える山並みは大隅半島で画面左方向が佐多岬。
以前は東京FTから那智勝浦を経て高知までを結ぶサンフラワーが就航していて,私もよく利用したものだ。愛媛の松山の実家に戻ってそこでモズの撮影などをした時期があったが,そのころは毎回フェリーを使っていた。しかし東京-高知の航路は数年前に廃止になってしまった。 宮崎港と東京を結ぶ航路も昔はあったがこれも廃止となり,今は大阪-宮崎の航路のみとなった。 長距離フェリーの船旅は日常生活から離脱したふしぎな空間に漂う想いがして,それはそれで楽しかった。どの本を読もうか,風呂にはいつ入ろうか,昼飯は持ち込みにしようか,などなどささやかな計画を立てることができた。ただし船中のレストランのめしはまずかった。まずかったけれど船旅のいいところは酒飲んで寝転がっていられることだ。大浴場のお湯も豊富でタプタプと揺れていて妙な気分を味わえる。
それでも一度だけ,たいへん辛い目をした経験がある。 東京フェリーターミナルに行く途中,ある出版社に立ち寄り,しばらく話し込んでいるうちに,そこへフェリーのチケットの入ったポシェットを置き忘れてしまったのだ。 ターミナルに着いてからそのことに気付いたが,財布にはギリギリのフェリー代しかなかった。近場に銀行のATMもなく,チケットを急遽買って乗船はできたが財布は空っぽ。晩飯,朝飯,昼飯の三食抜き,そして酒も当然無しという地獄の船旅だった。高知に上陸後すぐさま銀行に駆け込み,そしてラーメンのチェーン店「豚太郎」で食べたしょうゆラーメンはじつに旨かった。 さて,尾根筋の山道脇にはツワブキが咲いていて,アサギマダラが吸蜜に来ていた(写真中,下)。 最初は警戒心が強くなかなか寄らせてもらえないが,しだいに馴れてくるとレンズの先端が触れそうなまでに近寄って撮影ができた。
今日の昼飯は,串間町内の「マルチョン」でラーメンと決めていた。
「マルチョン」にはこの夏に家族で一度来たことがあるが,おいしかった。今日はしょうゆラーメンを食べた。これがほんとうにサッパリ味でじつに旨い!!ワカメ,もやしたっぷりなのも嬉しい。 マルチョンの基本出汁は豚骨のようだが,メニューには豚骨味という文字は一切無い。チャーシューラーメンやラーメンなどを注文すればそれは豚骨味のようだ。
しょうゆラーメンは600円。ところが大盛りラーメンというのがあって,これも600円。ラーメンが500円で他のラーメン類はどれも600円だ。いったい「大盛りラーメン」とはどういうものだろうか?出汁は豚骨のようだが。 そして極めつけは「特製ラーメン」。これは1000円もするが,内容についての説明書きは無い。
「マルチョン」店にはどうしてもあと数回は通いたい。
| |