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エビガラスズメの蛹 2007/10/19
 うちの畑のサツマイモか、あるいはアサガオで育ったのだろう。エビガラスズメの幼虫が家の回りを忙しそうに歩いていたのは、もうだいぶ前のことだった。

 幼虫の体の色や忙しい歩き方を見れば、その幼虫が何をしたいかわかる。土の中に潜り込んで蛹になる場所を探していたのだ。そこでケースに土を入れて、その中へ幼虫を移しておいた。

 それから半月以上たっただろうか。今日はそっと土を掘り起こしてみると、エビガラスズメの蛹がおしりをクリンクリンさせながら転がり出てきた。

 何度みてもこの蛹は奇妙で面白い姿をしていて、写欲をそそられる。その象の鼻のような部分は、小腮環といい、つまり将来成虫になったときの口器の一部分である。おそらく幼虫から蛹になるときの脱皮時には、小腮環の先端は体から離れているのだろうが、脱皮完了後に癒着してしまうのではないだろうか。
 しかし、このことは蛹化脱皮を実際に観察してみて是非とも確認してみたいものだ。

 (写真/EOS-5D  100ミリマクロ)新開 孝

キタテハのねぐら、今日もまた 2007/10/18(その1)
 キタテハのねぐらはこのところ毎朝見てきた。
いづれは夜間撮影もしてみるつもりだが、朝の風景をもう少し撮っておいた。

 ほんとうは農家の方が仕事で歩いている姿を背景に入れたいところだが、このところ朝の早い時刻にねぐら横の道を通る人は皆無。この細い道を利用するのは、数軒の農家の方とうちの家族くらいだ。
 この道はうちの飼い犬の散歩コースでもあるので、今朝は嫁さんが犬を伴って戻ってくるのを待って撮影してみた(写真上)。

 そして、逆方向の嫁さんの方から見た絵が(写真中)。
 ねぐらについたキタテハは毎朝数匹が見つかるが、今朝ほど抜けの良い場所はそうそう無い。

 キタテハをマクロレンズで接写撮影したのが(写真下)。この写真だけ見ているとまるで別世界のように感じる。自然の一部を切り抜くクローズアップ写真にはそういう面白さがあるが、こればかりだと、なんともつまらない。

(写真上、中/E-330  8ミリ魚眼、ストロボFL-50使用)
(写真下/E-300    50ミリマクロ)新開 孝

コナラシギゾウムシの幼虫 2007/10/17(その3)
 コナラのドングリからシギゾウムシ幼虫が這い出てき始めた。
 そこで慌てて、ドングリのなかにまだ残っている幼虫を探してみたら、いくつか見つかった。うまく割り出せたのが写真上。

 コナラのドングリをたくさん集めて(写真下)、その中の虫を調べてみると、キクイムシの仲間や、蛾類と思われる幼虫などが入っていることがわかる。

 ところで、今ドングリで見つかるシギゾウムシの幼虫は、これから土の中に入って、成虫になるのは再来年。丸々1年半近くも土中で眠っている。


 『E-1後継機、OLYMPUS E-3 』

 ようやく待ちに待ったOLYMPUSのデジタル一眼レフカメラ、E-3の発売日が今日、公表された。発売は11月23日からで、ヨドバシネット価格では¥199800になっている。これまでに予想していた価格より安いので少し意外。もっとするかと覚悟していたのだが。

 私の希望する機能はほとんどが搭載されており、カメラスペックとしては充分過ぎると感じる。E-3体感フェアが九州地方では福岡で開催されるようだが、期日が11/23日と、もう発売日となってしまう。それに福岡はちと遠い。
 まあいづれにせよ私などはE-3実機に触るまでもなく、即予約するつもりだ。

 これまでに使ってきたEシリーズのカメラには、はっきり言って機能的には我慢する部分もあった(今年出たばかりのE-510は使っていないのでどうか知らないが)。しかし、我慢できたのはカメラ1台にかけるコストと、その機能とのバランスで捉えると、けっこう仕事でも使えたからである。
 そしてもう一つの我慢できた理由とは、E-3の登場に期待を持てたからでもあった。 これはフォーサーズカメラの第一号として登場したE-1を手にした時から抱いた直感でもあった。
 どういうカメラがOLYMPUSのフラッグシップカメラとしてふさわしいのか、じっくりと時間を掛けて仕上げられたカメラが今回のE-3なのだろう。
 E-1が発売になったのは2003年10月。なんと4年目にしてのE-3登場。待つには待てたけど、なんとも長かったなあ。今日はE-500の修理出しをしたばかりだが、E-500もよく働いてくれた、そう思ったりする。新開 孝

フクラスズメの土繭 2007/10/17(その2)
 イラクサはあぜ道や道路脇に群生し、ついこの間まではフクラスズメ幼虫の大発生が見られた。ほとんど丸坊主になった群落もあったが、しばらくするうちにイラクサ群落は、あちこちで刈られてしまい、フクラスズメ幼虫は今はめっきり姿を減らしてしまった。

 うちの敷地内のイラクサは2日前までは放置しておいたのだが、隣の畑の方が気を効かして刈ってしまった。しかし、それ以前に大きな成熟幼虫がうちの庭を這っていたので、土を入れたケース内に収容しておいたら、数日後には土繭(写真上)を作っていた。

 土繭は幼虫が周囲の土粒や石ころなどを糸で密に綴っており、外見では周囲との区別ができないが、触ってみるとフニャリと柔らかくへこむので、それとわかる。
 土繭を解剖ハサミで丁寧に切り開くと、中にはツヤツヤの蛹と幼虫時代の脱け殻が納まっていた(写真中、下)。

 蛹は腹部の付け根を中心に、おしりをグリングリンとひねるようにして動かす。蛹を机の上にころがしておくと、このひねり運動のおかげで、クルクルと回転してしまう。
 フクラスズメは成虫越冬だから、写真の蛹はもうしばらくすれば羽化するのだろう。

(写真/EOS-5D  100ミリマクロ)

新開 孝

今朝のチョウのねぐら 2007/10/17(その1)
 昨晩、タテハモドキのねぐらを見つけておいたので、今朝はもういちど簡単な実験を試みてみた。実験といっても翅をそっと摘み、チョウを手のひらに載せるだけ。

 しかし、今朝はすでに日射しもあったせいか、タテハモドキは翅に触れたとたん弱々しくもはばたいて、すぐに近くの草むらに着地してしまった。そのとき翅を全開にして眼玉模様を誇示するような行動は数回見られたが、すぐに翅を閉じてしまった。

 しばらくして、タテハモドキの夏型のねぐらも見つかった。そこで翅を摘んでみたが、手のひらに置いても眠り込んだ姿勢のままだった。この場所は南向きで朝陽の日射しがまだ入っておらず、ずいぶん気温が低い。息を吹きかけてみたら、ゆっくりと翅を広げた(写真上)。翅はボロボロだが、まだ夏型が生き残っているのには少し驚いた。

 キタテハのほうは2箇所でねぐらが見つかった。条件が良かったので、ねぐらの場所がわかるような写真も撮ってみた(写真中)。

 先日からチョウや他の昆虫のねぐらを観察している場所は、うちから50メートルほどの畑のノリ面である(写真下)。段々畑の段差にできたノリ面の草地で、写真画面の右の道沿いは西向き、画面左側は南向きとなっている。
 したがって、西向きのノリ面と南向きのノリ面では、虫たちの目覚めの時刻に時間差が生じる。

 草の生え方にも差があって、西向き側では刈り込みの手入れが行き届いており、草丈も低く、密度も薄い。一方、南向き側ではほとんど草刈りが施されておらず、ササなども繁っており、おそらく見落とすねぐらの数もこちらの方が多いのだろう
と思う。

 今後は本格的な冬が到来して、冬越しに入ったキタテハの姿を見つけてみたいし、もうひとつにはタテハモドキが成虫ではたして冬を越せるのかどうかも確認してみたいところだ。

(写真上/E-300  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)
(写真中/E-330  8ミリ魚眼+ストロボFL-50)
(写真下/E-330  8ミリ魚眼)

 『カメラのストラップを全廃する試み』

 OLYMPUSのデジタル一眼レフカメラ、E-500は修理出しすることになったが、E-330のほうは復調したのでしばらく使用して様子をみることにした。
 両カメラとも修理出しを見越して、早々とストラップをはずし洗濯しておいた。そうでなくとも特に夏場はストラップの洗濯を2、3回はする。

 カメラ操作のやり易さでは、ストラップが無いほうが断然良いし、カメラバックにも納まりが良い。だから洗濯するたびにストラップをそのままずっとはずしてしまおうかと思うことがたびたびあった。実際にストラップを使わないというカメラマンの方もいる。 室内専用のカメラでは私もそうしてきたが、咄嗟に両手での作業が必要になる野外撮影では、やはりストラップがあったほうが便利は便利だ。
 しかし、これもやり方しだいだろうと思い、今朝は遊んでいた軽量ショルダーバックに2台のカメラを納める方法をとってみた。しばらくいろいろと試してみようと思う。
 

新開 孝

今日の霧島山 2007/10/16(その2)
 今朝は霧島山の全景が久しぶりに見えた。
 写真は朝陽を受ける霧島山。

 (写真/E-330  50-200ミリズーム)


 



『ホルトノキ、ヤマモガシという木の名前について』

 昨日、ヤマモガシの「モガシは」、ホルトノキの別名であることがわかった。
 では「ホルトノキ」とはどういう意味かと疑問に思いつつも寝てしまった。
 
 さて、今朝になって調べてみると「ホルトノキ」は「ポルトガルの木」という意味だそうだ。広辞苑にも「ホルト」は「ポルトガルの略訛」とあった。

 言われてみればなるほど、とも思えるが、ではまた、なぜにポルトガルの木なのか?

 もともとヨーロッパから渡来した「オリーブ」の木を「ポルトガルの木」と指していたのだが、オリーブの果実とホルトノキの果実はよく似ているため、誤って「ホルトノキ」になったそうだ。つまり本来なら「オリーブ」こそが「ホルトノキ」だったことになる。誤ったのは平賀源内だという逸話もあるそうだ。
 「ホルトノキ」の学名の属名は「elaiaオリーブ+carpos果実」に由来するという。

 で、ヤマモガシに話を戻すと、ヤマモガシの果実がついた状態がホルトノキに似ていることからついたそうだ。オリーブ、ホルトノキ、ヤマモガシの3種の木は、それぞれの果実がよく似通っているということがわかったのだが、これはともかく実物を並べて見てみたいものである。
 また「モガシ」は鹿児島地方の方言だそうだ。モガシ=ホルトノキというわけだ。ヤマモガシは海岸近くの森林に生えるが、平地に普通に見られるホルトノキに比べると馴染みが薄く稀な存在である。そのことから「ヤマ」がついたのであろうか?
 
 今回の名前の由来につていは、一部『週刊朝日百科/植物の世界』4巻、7巻を参照にした。新開 孝

タテハモドキのねぐら 2007/10/16(その1)
 タテハモドキのねぐらも、これまで紹介してきたキタテハのねぐらとほぼ同じ様な場所で見つかる。

 今朝も昨日と同じ場所に行ってみたが、キタテハは一匹しか見つからなかった。ねぐら場所は日替わりで安定していない。そのかわり、タテハモドキが2匹見つかった。

 タテハモドキのねぐらは、草の上にただちょこんと止まったままの姿勢が多い。というかこれまで見た4例では皆そうであった。

 どれほど熟睡しているのだろうかと気になったので、今朝はタテハモドキをそっと摘んでみた。すると驚いたことに、まるでバネ仕掛けのごとく翅を全開にしてそのままの姿勢になったのである(写真上)。あたかも展翅標本のように4枚の翅がきっちり見えるまで展開している。
 しかし、脚はぴったりと体にくっつけたままであり、触角もあわせて眠っているときの格好。まるで寝ぼけて布団を蹴飛ばしたかのような感じを受ける。どうやら完全に目覚めてはいないようなのだ。

 翅を全開にしたことで、これは立派な威嚇行動とも言えるだろうか。眼玉模様の睨みが効いている。この姿勢はしばらく数分間以上続いた。ほっとけば朝の日射しを受けて体温が上昇するまでこの姿勢のままではなかったかと推測する。
 しかし、半分まだ眠っているような状況で置き去りにするのも可愛そうになって、手のひらに載せたらすぐにはばたいて地面に落ちた。

 もう一匹はどういう反応を示すだろうかと思い、2匹目もそっと摘み上げてみた。こちらはしかし、翅を閉じたままでまるで死んだふりをしているかのようだ。ササの葉の上に置いてもそのままの姿勢(写真中)。
 これも手のひらに置いてしばらくすると、私の体温を感じてだろう、目覚めて脚をしっかりと踏ん張った(写真下)。

(写真/E-300  マクロ50ミリ)

 新開 孝

オオキンカメムシ 2007/10/15(その3)
 ふと頭上のタブノキを仰ぐと、オオキンカメムシがいた。
 さらに梢を見ていくと、あちこちの葉っぱの裏にオオキンカメムシの姿があった。ほとんどの者は単独でいるが、写真のように3匹程度で身を寄せ合っている場合もある(写真上)。オオキンカメムシは木の高い場所まで点々と見つかり、相当な数が一本の木に集まっているようだ。

 本種は生息地から南へと移動し、海岸べりの常緑樹林内で集団を成して冬越しすることでよく知られている。その移動距離はかなりのもので、近年はマーキング調査もさかんに行なわれている。

 まだ越冬集団を形成するのはもう少し先だと思われるが、オオキンカメムシがすでに越冬準備にむけて移動し始めていることは間違いない。

 近くではイイギリの実が赤く染まっていた(写真下)。このイイギリの実ほどにオオキンカメムシが大集団を作ってくれたなら、さぞかし壮観だろうと思われるが、さて、今年の冬は、どんな越冬集団を見つけることができるだろうか。

 (撮影地/宮崎県、南郷町)

(写真/EOSキッスデジタルN  100ミリマクロ)

 『木の名前、虫の名前はいかにして記憶するか』

 今日は車を運転中に、ふとサツマニシキという蛾のことを思い出した。

 サツマニシキとは、昼間から夕方にかけて舞う、美麗な蛾のことだ。この宮崎ならあちこちで見つかるのだろうと期待していたがまだ出会ってはいない。
 さて、本種の幼虫の餌である食樹がなんであったろうか、と思い至ったところでどうしてもその食樹の名前が出で来ない。しばらく便秘のような不快感を抱くことになった。

 「ヤマ、、、、、」という頭2文字までは出てくるが、その先が思い出せない。
こういうときはとても気に掛かるものだ。運転中ずっとこのことが頭を離れなくなった。
 図鑑にあった食樹の記載文や、かつて屋久島で撮影したときの様子などの映像イメージがやたらと浮かぶのに、まったく「ヤマ」の次が出てこない。
 まあ、うちに戻って調べればすぐにもわかるではないか、そう気を取り直そうとするが、やはり思い出すことに意地になってしまう。

 これが試験の問題だったら、もう時間切れでアウトだなあ、あるいはもしも講演の最中だったらどうするよ、あせるだろうなあ、などとあれこれ考えながら運転しているうちに少しの間だけ、食樹の名前のことを忘れることができた。
 考えに集中すれば、それなりに疲れる。個人差も大きいだろうが、自分はいっそ早く疲れるほうだと思う。

 そう言えば、このあたりに「焼酎道場」という看板があったよなあ、などと道路沿いを探しているうちに、ふと食樹の名前が脳裏にくっきりと姿を現した。

 「ヤマ、、、モガシ、、、、そう、ヤマモガシだ!!」

 まるで誰かがそっとささやきかけてくれたように、記憶がいきなりすーっと蘇った。人間の脳みそというのは、ほんとうに不思議なものだ。
 少し嬉しくて、そしてまた忘れるといやだなあ、と思い何度も何度も「ヤマモガシ」「モガシ、モガシ、モガシ!」を頭のなかで叫んでみた。
 思い出そうと努力したことが功を奏したのかもしれないが、しかし、えらいタイムラグがあった。これは、ちょっとマズいのかもしれない。

 しかし、「モガシ」とはいったいどういう意味だ?

 モガシねえ、う〜ん、これも謎だなあ、と余計なことで頭を悩ますことになった。こればっかりはうちで調べんとなあ。「藻」のような「樫」、「菓子」、いやいや、考えてわかるもんではないだろう。名前なんてなあ。

 で、今夜の段階で少しわかったことだが、「モガシ」とは「ホルトノキ」の別名だそうだ。ええ!?これではますます余計にわからなくなった。「ホルト」って何だあ!
 

 まともかくは、サツマニシキ、ヤマモガシの写真撮影が急務のようではある。過去の銀塩ポジ写真ならストックはあるが、できれば当地、宮崎産の撮りおろしデジタル写真が欲しい。まずは「ヤマモガシ」を探さねば。
 新開 孝

キタテハのねぐら、さらに続く 2007/10/15(その2)
 今朝もキタテハのねぐらを見に行ってみた。牧草畑の周囲にある草むらで、
先日、私もすこし刈った場所である。わずか40メートルほどの道沿いを見てみた。

 今朝はキタテハが次々と見つかり、全部で9匹。そのなかに混じってタテハモドキ、ツマグロヒョウモンも各1匹見つかった。

 キタテハ9匹のうち、葉裏に止まっていたものは5匹、あとは草の茎などに下向きに止まっていて、とても姿が目立つ位置だった。

 今日の写真は9枚合成だが、右中段の写真はタテハモドキ。タテハモドキのねぐらもキタテハとほとんど同じような場所で見つかる。

 あまり丁寧に見ていないので、実際にはもっと見落としのキタテハもいたはずと思われる。
 
(EOS-5D   100ミリマクロ)新開 孝

虫のねぐら 2007/10/15(その1)
 今朝はキタテハのねぐらをたくさん見つけたが、他の昆虫もいくつか見ることが出来た。

 モンシロチョウはセイタカアワダチソウの花で(写真上)、

 ウスバキトンボはススキの葉上で(写真中)、

 ハンミョウもススキの葉上で(写真下)。

 ハンミョウはうちの庭先であり、夜のうちに見つけておけば門灯を背景にした夜景撮影ができていたのに、とすこし残念。
 そういえば、山形県在住の自然写真家、永幡嘉之さんから、ハンミョウのねぐらについて以前に伺ったことを思い出した。
 ハンミョウなどはいかにも身近な普通種だが、ねぐらや他の生態についてはまだまだわからないことや不明なことの方が多い。


(EOS-5D 100ミリマクロ)新開 孝

ホウキタケの一種 2007/10/14(その2)
 近くの上米公園でホウキタケの一種が林床に群生していた。

 茹でるとおいしそうにも見えるが、この仲間には有毒種もあるので注意が必要。

 
 今日の写真は、撮影後に「OLYMPUS Studio2」の自動トーン補正機能を使ってみた。補正前が上の写真。補正後が下の写真。

(E-300  8ミリ魚眼 F22 露光4秒 内蔵ストロボ+スレーブストロボ2灯)

 
 曇り日で薄暗い林のなかでもあり、キノコの立体感を出すためにもストロボを使用している。カメラは手持ちでシャッター速度は4秒。
 今さらだがE-300では、この程度の露光時間でもわずかだがノイズが出た。あとでノイズリダクション機能を使ってみたが、ノイズの全部を消すことはできなかった。
 以前にも紹介したサンパックのスレーブストロボPF20XDは、受光センサー部の改良で、野外でも使えるようになった。しかし、メインストロボの発光にディフューザーを使用して光りを拡散させると、スレーブ機能が働かないことが多い。ストレート光なら問題ない。

 カメラのトラブルはだいたいにおいて続発するようだ。まさに泣き面に蜂、というべきか。
 先日、E-500がリタイアしてしまったが、今日はE-330が撮影現場でおかしくなった。まずは外部ストロボが途中で発光しなくなったことに始まり、ではと、内蔵ストロボに切り替えてみたら、マニュアル発光のセレクトができなくなっており、なおかつオートでも発光しなくなっていた。そこで急遽、E-300の出番となったわけだ。

 ところがうちに戻ってからE-330をもう一度試してみると、何事もなかったかのように内蔵ストロボも外部ストロボもちゃんと機能する。しかし、一度あったことは必ずやまた再発する可能性があると考えるべきだろう。

 E-500、E-330と2台のカメラが同時にリタイアというのは、ちょっと痛い。
 
 
新開 孝

キタテハのねぐら、ふたたび 2007/10/14
 今朝もキタテハのねぐらを見つけた(写真上)。
今回のねぐらはカラムシの葉裏にあって、これならいかにもねぐらとしてふさわしい?気がする。
 ねぐらの様子を広く見てみたのが写真中。

 しかし、昆虫のねぐらは様々であって、身を晒して眠る種類もたいへん多い。ジガバチの一種は、口で植物の茎を噛み、脚を踏ん張ったまま行儀よく寝る。(写真下)
 ハナバチのなかま(2006年3月30日撮影)には脚を縮めて、口だけで茎につかまるものもいる。

(写真/E-300 14-54ミリズーム)新開 孝

クヌギ朽ち木の切断作業 2007/10/13(その3)
 今年の春、衰弱して立ち枯れ状態になっていたクヌギを切り倒した。

 このクヌギを切り倒した理由は、それが倒れたときには、うちの屋根に激突する可能性が大であったからだ。つまり危険回避の必要もあったわけである。

 さて、その切り倒したクヌギの幹は長さが4〜5メートルはあって、そのままでは移動もできない。それで少しずつ適当な長さに切断し、これを積んで昆虫誘致の場所にしようと前々から考えていた。しかし、この切断作業はけっこう時間と労力を要する。木の上部の枝と細い幹はある程度切断したのだが、ゴロンと横たわった太い幹はそのまま放置してあった。

 このところようやく涼しくもなったし、今日は午前中ずっとデスクワークをしていたこともあって、外で体を動かしたかくなった。そこで久しぶりにチェンソーを持ち出し、クヌギ倒木の切断作業を1時間あまり行なってみた。

 だがしかし、これはけっこうシンドイ。結局、4ブロックを切断したところでギブアップとなった。チェンソーの馬力のこともあるが、クヌギの枯れ木とはいえ、これは相当に固い。一箇所を切断するに20分程度は掛かる。チェンソーを支える腕力もけっこうなもので、20分間この腕力を維持するのもたいへん。しかも切りくずを吸い込むと呼吸も苦しい。
 チェンソーを扱うには細心の注意もいる。それは草刈り機操作時以上の神経を使う。それも疲れる要因となる。

 昆虫写真家がチェンソーを使う図もなんだか妙かもしれないが、野外スタジオの管理には必須の作業でもある。昆虫誘致のための努力は、できることは一応全て可能な限りやってみるというのが、私の方針である。

 クヌギの切断面にはミヤマカミキリ幼虫の穿ったトンネルが現れた。こんなに固い木の髄をこうして喰い進む威力には、さすがに凄いと思う。
 
 切断作業はあと5回は必要だ。

(写真/E-300  14-54ミリズーム)

 新開 孝

ハラビロカマキリの褐色型 2007/10/13(その2)
 ハラビロカマキリの体色はそのほとんどが緑色型であり、褐色型はかなり稀。
 そこで過去にも褐色型が見つかったときは必ずこの「ある記」では取り上げてきた。東京の清瀬市に住んでいた頃には、褐色型が見つかるのは年に一回あるかないかという程度で、いかに褐色型が少ないかがわかる。

 ところでここ三股町では、先月9/21に黄色型のハラビロカマキリを紹介した。で、今朝には褐色型を再び見つけることが出来た。


 褐色型ではあるが、翅の表面の下地には緑色がうっすらと見える。黄色型や褐色型とは言っても、緑色型との中間的な段階の体色もあるようだ。

(写真/E-300 14-54ミリズーム)
『撮影機材の話』

 野外における比較的小型種や倍率の高い撮影では、OLYMPUSのE-500とマクロ35ミリレンズとの組み合わせがもっとも多かった。内蔵ストロボとスレーブストロボを併用すれば、身軽できわめて小回りの効く撮影ができたからだ。

 これまでの撮影カット数はフォルダー番号とファイル番号によれば約23000カットになる。E-500は2005年の11月に購入したので、ほぼ2年間使ってきたわけで、単純計算すると、年間11500カットをE-500で撮影したことになる。
 撮影条件によってカメラを使い分けてきたので、E-500の使用頻度は少ない方だろうが、それでもごく最近小雨のなかで撮影を強行したため、カメラ背面に少し雨滴が付着したことがあった。すぐに拭き取ったが、これがおそらく原因となって、操作ボタンのいくつがしだいに機能しなくなった。

 最初は十字キーボタンの左ボタン、そして消去ボタンの2箇所の作動が不安定になり、ついこのあいだから全く機能停止した。この程度ならまだ使えないことはなかったが、とうとう内蔵ストロボのポップアップボタンも効かなくなり、さすがに仕事では使えないカメラとなってしまった。

 さて、どうするか?本来ならとっくにE-510を導入して、E-500は自宅待機に格下げされているところだろうが、なにさま年内発売予定のE-1後継機が気になって仕方が無い。  新開 孝
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