| うちの畑のサツマイモか、あるいはアサガオで育ったのだろう。エビガラスズメの幼虫が家の回りを忙しそうに歩いていたのは、もうだいぶ前のことだった。
幼虫の体の色や忙しい歩き方を見れば、その幼虫が何をしたいかわかる。土の中に潜り込んで蛹になる場所を探していたのだ。そこでケースに土を入れて、その中へ幼虫を移しておいた。
それから半月以上たっただろうか。今日はそっと土を掘り起こしてみると、エビガラスズメの蛹がおしりをクリンクリンさせながら転がり出てきた。
何度みてもこの蛹は奇妙で面白い姿をしていて、写欲をそそられる。その象の鼻のような部分は、小腮環といい、つまり将来成虫になったときの口器の一部分である。おそらく幼虫から蛹になるときの脱皮時には、小腮環の先端は体から離れているのだろうが、脱皮完了後に癒着してしまうのではないだろうか。 しかし、このことは蛹化脱皮を実際に観察してみて是非とも確認してみたいものだ。
(写真/EOS-5D 100ミリマクロ) | |