| ハキリバチの母バチは、自分が巣として選んだ竹筒の位置や形状をよく記憶している。それは回りの風景などもきっちりと視覚情報として憶えているからだ。
しかし、例えば私が撮影をする上で、竹筒をほんの少し動かしたり、カメラやストロボなどの撮影機材を回りに設置すれば、母バチの記憶にも少し混乱をもたらす。花蜜を集めて戻ったきた母バチは、巣の様子が少し変わったことに気付くと、自分の戻るべき竹筒を見失い、あちこちと探し回るのである。
しばらくはウロウロしていて、ようやく自分の巣を確認できると、
「ここだよね!」と自分に言い聞かせるように、そっと触角で触れてから巣の中に飛び込んだ(写真上)。一旦、自分の巣場所を再確認できたなら、次からは迷う事が無い。
(写真下)は、育児室用の建材となる葉っぱを運び込むところ。
なお、ハキリバチ類は国内でも20数種はいるが、識別はたいへん難しい。今日のハキリバチについても正確な種名はまだ調べていない。
(写真/EOS-5D 100ミリマクロ) | |