| その動き、アメーバのごとし!(その3) 2007/09/24 | | ウジ虫の数匹を摘み採って、シャーレ内で撮影してみた(写真上)。
体長5ミリ。頭部はつやのある黒色で、体に脚や突起などは見当たらない。体は半透明で、中の茶色の消化管などが透けて良く見える。体表面は粘着物で覆われているかのようだ。
ウジ虫は互いに体を密着させて、絡めるようにしながら移動していく。写真上は数匹で移動し始めた列の最前部。お互い同士が、足場を提供しながら移動していくような、とても不思議な動きだ。
じっと動かなくなったウジ虫集団を見ていると、そのままではいづれ干涸びて全滅するように感じた。 ウジ虫集団にとって、どうやら暗さとある程度の湿度が必要なのだろうと推測した。 そこでケースに入れた湿った土の上に、集団を置いてみた。すると数時間で、ほとんどのウジ虫が土のなかに潜り込んだ(写真中)。
ここまでの観察は昨日の出来事。
そして本日、土のなかを見てみると、ウジ虫のほとんどは蛹となっていた(写真下)。
ここで、ようやく学研の『日本産幼虫図鑑』のDiptera(ハエ目)の頁を開いてみたのである。 本種は、クロバネキノコバエ科の一種であるようだ。
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