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オオカマキリとアブラゼミ 2007/09/07(その1)
 アキニレの幹で、オオカマキリがアブラゼミを抱え込むようにして貪っていた。

 アブラゼミの腹部はほとんど食べられてしまっていたが、セミはときおり翅をばたつかせる。まだ死にきれていないようだ。

(写真/E-330  8ミリ魚眼)

 新開 孝

ナンバンギセル 2007/09/06(その2)
 先日、倉庫の裏の草刈りをしていてナンバンギセルを見つけた。宿主であるススキの根際に隠れていたのだ。

 この株の花の色合いはあまりよくないが、ナンバンギセルを見つけると少しは嬉しくなる。種子をススキの株元に蒔いておけば、繁殖するらしい。

 今朝は先日やりかけて気になっていた草刈り作業を1時間ほど行なった。8月は忙しかったのと、来客が多かったので、草刈り作業はどうしても後回しになってしまった。そのせいで、西向き斜面と北側の丘のところがかなり繁ってしまった。

 草の繁り方で、またその刈り込み方で、草刈り機の刃はいろいろと替えたほうが作業性が高い。芝状に短く揃った草原では、ワイヤーカッターのほうが綺麗に仕上がるようだ。それで少しホームセンターで替え刃を見てみたら、なんとも種類が多く、価格もさまざまだ。

 手頃な値段でしかも使い勝手に満足がいくものを、と考えているうちにどうしても決まらず、時間切れとなってしまった。

 新開 孝

ウスイロコノマチョウとクロコノマチョウ 2007/09/06(その1)
 午前6時過ぎ。居間からクヌギを双眼鏡で覗いてみれば、クロコノマとウスイロコノマ(写真上)が来ていた。彼らは樹液を吸いに来たのだ。

 両者はでっかいジャノメチョウのなかまで、地味な姿ながら何故かしら気を惹かれる。それはこうして早朝のわずかな時間帯に出現したり、あるいは曇った日の薄暗い場所で出会ったりと、遭遇する頻度が少ないせいもあるだろう。

 今朝も朝陽の日射しがクヌギに当たり始めた途端、クロコノマもウスイロコノマもパッタリと姿を消してしまった。

 さて、ウスイロコノマチョウは奄美諸島以南では定着しているが、それよりか北の地方では、台風で運ばれたりした個体が、先々の環境下で一時的に発生したものということだ。

 今朝のウスイロコノマも、もしかしたら7月の台風で宮崎に流れてきた母蝶の子孫なのかもしれない。

 クロコノマとウスイロコノマの両者に焦点を合わせるためには、背景の明るさを犠牲にせざるを得なかった。背景を綺麗に描写しようとすると、どちらかがピンボケになってしまう。
 

(E-330 50-200ミリズーム  FL-50ストロボ使用)


 新開 孝

ツマグロヒョウモンのオス 2007/09/05(その2)
 おそらく今朝羽化したばかり、と思われるツマグロヒョウモンのオスが、私の長靴に止まっていた。

 止まっているだけなら別にどうでもよかったのだが、その彼は、しきりに口吻を伸ばして、食事中だった。

 どうやら長靴には私の汗が染み込んでいたか、それとも他の何かが染み込んでいたのか、それはわからないが、ともかく長い時間にわたって食事を続けていた。

 ちなみにこの長靴は片方に穴があいてしまい、そろそろ買い替え時期かと思っている。

(EOSキッスデジタルN 100ミリマクロ)


『サンパックのスレーブストロボ、PF20XD!!』

 サンパックのスレーブストロボPF20DXについては発表後に発売が延期になったりしていたが、来週の中頃には量販店に並ぶそうだ。

 私が問い合わせたところ、サンパックの担当者の方から返信いただけたので、間違いないと思う。

 この小型ストロボは、昆虫写真ではたいへん重宝する。待ちに待ったストロボだ。細かい機能や特徴はサンパックのホームページをご覧いただきたい。

 サンパックといえば、これまでにも様々なストロボを使ってきたが、とくにB3000Sは頑丈で、使い勝手がよくて、20台近くは購入したと思う。とくに積層電源やAC電源も使える上、光量もマニュアルで6段階調整できるのがいい。最小光量時の閃光時間は2万分の1近くで、飛翔する昆虫を撮影するにも最適であった。
 
 このB3000Sは、残念ながら製造中止となってしまい、今では入手不可能である。もっと買い置きしておけばなあ、と後悔している。
 新開 孝

コナラシギゾウムシの産卵 2007/09/05
 昨日の「コナラシギゾウムシの産卵行動」というタイトルは訂正した。

 じつは最初から産卵行動を期待していたのだが、結局、産卵はしなくてドングリの実の中身を食べていたことが後になってわかった。つまり昨日アップした写真は、食事するコナラシギゾウムシということになる。
 
 数時間にわたり口吻をドングリに差し込んだまま、ときおり排泄するのを観察していると、これはどうも産卵行動には至らないのではと思えたのだが、コナラシギゾウムシの産卵行動をまだ一度も見た事がなかったので、少し慎重になってしまった。

 たしかに、あとでドングリを割り開いてみると、食べ痕の大きな空洞ができていた。

 で、今日はようやくコナラシギゾウムシの産卵行動をビデオ撮影することができた。そして、産卵する前のトンネル掘り作業は、それほど時間を要するものではないことがわかった。

 コナラシギゾウムシの口吻の長さは、それを目一杯ドングリに差し込めば、ちょうどドングリの中心部に至る。産卵後のドングリを割り開いてみれば、たしかにその中心部に卵が納まっていた。

 産卵の様子はハイビジョンカメラで撮影できたが、スチール撮影はできなかった。ビデオ映像では産卵管を通っていく卵の様子も撮影できているが、ドングリ内に差し込まれた産卵管はさらに最奥部まで伸びていたのだろうか?

 つまり産卵管も口吻の長さ位まで伸長するのだろうか?という疑問が残った。

 さらに、コナラのドングリに産卵したのだから、やはりコナラシギゾウムシだろうとは思うが、思うだけではダメで、きとんと種名確認をしなければならない。

 今日の写真は交尾するコナラシギゾウムシ。交尾時間はけっこう長くて、しかもメスは、多回交尾するのではないか、と思えた。

(EOS-5D 100ミリマクロ)

新開 孝

コナラシギゾウムシ 2007/09/04
 うちの敷地内にあるコナラはせいぜい4本である。しかし、どれも大きな木で高い梢には青いドングリが多数成っている。

 数少ないコナラだが、それでもコナラシギゾウムシなどが、ここ数日中にメス2匹、オス3匹が見つかっている。

 オスはメスに比べると口吻の長さが短く、雌雄の判別は簡単だ。ただ、メスの口吻の長さを見ていると、ほんとうにコナラシギゾウムシだろうか?という疑問が湧く。むしろクヌギシギゾウムシのように見受けるのだが、例えばクヌギシギゾウムシでもコナラのドングリに産卵することが、あるだろうか?

 つまり本日の写真は、とりあえずコナラシギゾウムシとしておくが、後日、標本同定をして、種名を確認しておきたい。

 コナラシギゾウムシは、その長い口吻を使ってドングリに深い穴を穿ち、そこへ産卵する。

 (写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)
新開 孝

ショウリョウバッタ、夜の産卵 2007/09/03(その2)
 今夜は敬老会の催しについての自治会の話し合いに出席するため、午後8時少し前に玄関を出た。
 ところが玄関を出て数歩先の地面で、ショウリョウバッタのメスが産卵していた。

 ショウリョウバッタが夜間に産卵することは知っていたが、まだ一度も見た事がなかったので、いそいで撮影してみた。

 ショウリョウバッタは東京の清瀬市でもまだまだ多く見られたが、ここ宮崎の我が家の敷地内での生息密度は、すさまじいとさえ言えるほど濃い。まさにショウリョウバッタを踏まずして歩けないほどだ(ちょっとそれはオーバーかもしれないが、5〜6月ころの幼虫の数は半端ではなかった。歩けばザワザワと足下で跳ねる幼虫の姿は見飽きるくらい。)

 それほど数が多いので、ショウリョウバッタについては、産卵や羽化脱皮などもそのうち簡単に撮影できるだろうとは期待していた。それが今夜だった。

(写真/E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

 さて、自治会の会合に出てみれば、集まりが悪く、少ない人数のなかで私は二人羽織の役をすることとなった。顔だけ出演し、いろいろと食事を口に運ばれる役だ。で、さっそくこんどの金曜日には予行練習ということになった。
 新開 孝

動く眼玉模様 2007/09/03(その1)
 オオトリノフンダマシは、うちの周囲のクリ林に多い。

 今日は、メスのそばに小さな小さなオスも一緒に並んでいたので、雌雄を同時に撮影してみた。クモの図鑑を見ると、やはり雌雄が並んだ写真を掲載しているから、そういう場面は少なくないのだろう。

 さて、そのオオトリノフンダマシのメスをじっと眺めていると、大きな眼玉模様の外周にある黒帯が、モヤモヤと流れるように動くことに気付いた。

 その黒帯模様が流れるように周期的に変化する様は、まるで顔の表情の変化にも見てとれる。写真だとそれがわかりにくいが、これはビデオ映像だともっと面白いだろう。時間があれば、ビデオ撮影も試みてみようかと思うが、いつもこのような動きをしてくれるのかどうか、まだわからない。

(E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)
新開 孝

コガネグモのこども 2007/09/02(その2)
 コガネグモの卵のうからは、かなりの数のこどもたちがふ化して出てくる。

 そのこどもたちは、しばらくは身を寄せ合って過ごしているが、やがて分散してしまう。そうなるとあれほどたくさんいたこどもたちの姿は意外と見かけない。

 今日は少し成長した幼体を見つけた、少しいびつながらもちゃんと巣網を張っており、獲物も掛かっていた。

 1000〜2000匹単位で生まれるコガネグモのこどもたちのうち、成体まで無事に成長できるのは、ほんの数匹に過ぎないようだ。

(写真/E-330  35ミリマクロ+1.4倍テレコン 可動ライブビュー使用)

 このところNikonやCanonからデジカメ一眼レフの新機種が登場してきて、しかもライブビュー機能まで備えていたりする。

 ライブビューモニターは、しかしそれが可動しないと、ほんとうの威力を発揮できない。高い位置や低い位置の被写体を正確にファインダーに捉えるには、どうしても可動式ライブビューモニターが必要だ。

 ビデオカメラの世界では、ファインダーやモニターが可動なのは当たり前だが、スチルカメラでは、なぜかファインダーやモニターにかじりつくスタイルが主流である。

 今現在、一眼レフで可動ライブビューモニターを採用しているのは、OLYMPUSのE-330のみだ。撮影ロケにカメラを一台だけしか持っていけない状況となれば、迷わずE-330を選ぶ。

 どうやらE-1の後継機の参考モデルを眺めていると、その可動式モニターを採用しているように思える。ともかくも、今秋のOLYMPUS新型機種には大いに期待したい。

新開 孝

シロヘリクチブトカメムシ 2007/09/02(その1)
 ススキの野原で、シロヘリクチブトカメムシが食事をしていた。朝陽を背中に受けたシルエットはとても目立つ。

 撮影しているときには気付かなかったが、写真をあとで眺めてみると吸血されていた獲物は、イチモンジセセリの幼虫だった。よーく見れば、幼虫の下のほうには巣作りに張られた糸まで見えている。

 イチモンジセセリ幼虫はススキの葉っぱを筒状にして、その中に潜んでいる。普段は巣内に隠れているが、葉っぱを食べるときや脱糞するときには、体を巣外に晒すことになる。

 シロヘリクチブトカメムシはもともと、九州以南にすむ南方系のカメムシであったが、近年は四国から本州まで分布を拡げている。
 私が関東で実際に確認できたのは、埼玉県では所沢市の狭山湖周辺、東京都清瀬市では、金山緑地公園など。ホームページをいろいろ眺めていると、東京都内のあちこちで観察されているようだ。もうすっかり関東圏に定着しているのだろう。

 シロヘリクチブトカメムシがおもに生息しているのは、畑や水田の周囲や、河川の土手など、明るい草地環境だ。卵は多数を綺麗に並べて産むので、若い幼虫は集団で見つかる事も多い。

(E-330  14-54ミリズーム)新開 孝

ハイイロチョッキリ 2007/09/01
 コナラのドングリが葉っぱ付きのまま、地上に落ちてくる。これはハイイロチョッキリの仕業であり、ようやくそのチョッキリを捕らえることができた(写真上)。

 ただし捕まえたのはオスであり、ドングリに産卵するメスをビデオ撮影しなければならないので、まだまだチョッキリ探しは続く。

 地上に落ちたドングリをいくつか割り開いてみたら、卵が見つかった(写真中/産卵痕、下/産み込まれた卵)。

 しかし、いくつかのドングリでは、卵が無かったり、ふ化したはずの幼虫の姿が無かったりして、ハイイロチョッキリの産卵も全てがうまく育つわけではないことがよくわかった。

 興味深かったのは、卵室内にキクイムシの一種が潜んでいたことだ。キクイムシの種類によっては、ドングリ内に部屋を穿ち、そのなかで子育てするものがいる。もしかしたら、そういうキクイムシのメスは、ハイイロチョッキリの産卵孔を利用してドングリ内に潜入することもあるのかもしれない。そんな想像をしてみた。

(写真/EOS-5D 65ミリマクロ)


『マンソン裂頭条虫とチョロ』

 昨日、飼い犬のチョロを町内の犬猫病院に連れて行った。

 一ヶ月前に保健所から引き取った犬だが、年齢も不詳であり、避妊手術の必要もあって、ともかく健康診断を受けに行ったのであった。チョロはメス犬。

 獣医師の診断によれば、チョロは生後1年と8ヶ月という年齢であり、かなり柴犬の血が濃いということであった。柴犬の血を引いているので、もうこれ以上は大きくならない、とのこと。たしかに歯石の具合からしても、保健所の説明にあった生後3ヶ月、というのはちとおかしい、とは感じていた。体重は約6キロ。

 しかし、私は飼うなら柴犬がいいと以前から思っていたので、これも何かの巡り合わせだろうと納得している。

 いろいろ健康診断をしてもらった結果、なんとチョロは、フィラリアに感染していることが判明した。フィラリアは犬の死亡率では一番の病気らしい。それもかなりの陽性反応であった。これからしばらくは投薬治療する必要がある。

 さらに検便では、マンソン裂頭条虫の卵も見つかった。じつは以前、排便時にサナダムシのような奇妙な細長い寄生虫を私は見ており、これはちとヤバイなあ、と思っていたのである。そのときにはカメラを携えておらず残念だったが、そのことを獣医師に進言すると「あ、それはちょっと厄介ですね。なかなか駆除できないのですよ、マンソン裂頭条虫は。」とのこと。

 マンソン裂頭条虫は、カエルやヘビの体内にいて、それを食せば体内に感染する。毎日、パクパクとカエルを喰っていれば、間違いなく感染するわけだ。この条虫は人にも感染する。マムシの生血をすするという奇習もあるようだが、余程の勇気を必要とする。

犬猫病院などは初めて訪れたのだが、こんな田舎にあっても獣医師の語り言葉が関東言葉であることに気付いた。年齢は私よりか少し若い。人当たりが良く、おしゃれだ。トリマーとか院内で働くのは若い女性ばかり。それも少しうらやましい。病院の雰囲気はいかにもマイルドで、清潔感にあふれている。

 ともあれ、初診や健康診断、ワクチン注射などで、いきなり2万円超も支出があったのにはびっくりした。

 これから避妊手術もいろいろ合せれば3万円くらい、かかりそうだ。


新開 孝

満員電車 2007/08/31(その2)
 見ているだけで暑く感じる。
 ツマキシャチホコの幼虫たちは、なぜゆえにこうしてギュウギュウ詰めを好むのか? しかもなぜか行儀正しい。

 ここでおせっかいをして、幼虫たちを別々の葉っぱに分散させてみると、どうなるだろう?
 おそらくは、どの幼虫もうまく成長できないのではないだろうか?
 しかし、それはどこまでほんとうだろうか?

 そんな野外実験、思いつくのが少し遅過ぎたか。
 長かった夏休みも、もうあと二日でおしまいだ。

 自由業の私は、通勤電車に乗り合わせることは少なかったけれど、東京で暮らしていれば、いやでも満員電車を幾度となく経験した。

 あれは何だったのだろう?と今になって思う。

 人は集まりたがる動物なのだろう。人気タレント、政治家、宗教家、他、もろもろ集合フェロモンを放つ人間の同種がいっぱいあふれている。

 電車もきっと集合フェロモンを放っていることだろう。

(写真/E-500 8ミリ魚眼+1.4倍テレコン)
 
 新開 孝

マツムシモドキ 2007/08/31(その1)
 コナラの梢でハイイロチョッキリを探していたら、マツムシモドキのメスが捕虫網に入った。

 ドングリの成っている梢は高く、つなぎ竿でここぞという場所を掬っていくのであるが、なかなかハイイロチョッキリはネットに入ってこない。だからマツムシモドキは副産物というわけだ。

 本種は静岡県以西(八丈島や小笠原諸島も含む)に分布しており、どちらかというと南方系の昆虫。ちなみに私が初めて撮影したのは八丈島の民宿の部屋壁であった。

 マツムシモドキはオスにもメスにも、翅に発音器がないが、オスはアゴを葉っぱなどに打ちつけて発音するという。

 (E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)新開 孝

タイワンクツワムシの褐色型 2007/08/30
 サツマイモ畑にタイワンクツワムシのメスがいた。これまでは緑色型しか見かけなかったが、今朝のメスは初めて見る褐色型である。

 タイワンクツワムシはうちの庭の草地や、畑の回りなどでよく鳴いている。部屋まで聞こえてくる音色のなかでは、アオマツムシに次いで際立っている。

 クツワムシのほうは家の外にでれば、林の奥から聞こえてくるのがわかる。

 アオマツムシがにぎやかに鳴くと、他のマツムシやスズムシの鳴き声が聴き取れない。タイワンクツワムシはアオマツムシに負けじとばかり、ギュルギュルギュルと鳴く。

(写真/E-330  14-54ミリズーム)
新開 孝
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