| 先日、都城市の動物保護課という施設へ家族で赴いた。うちからだと農免道路の一本道をひたすら20分程も行った先で、交差点の信号も数えるほどしかない。
じつは先月の台風4号通過直後に迷子になったらしい子犬が子供の友人宅でしばらく飼われていた。うちの子供はその犬が気に入ったようで、どんな犬だった、と聞くと「柴犬だよ。お父さんが飼いたいと言ってた、柴犬だよ。だからうちで飼おうよ!」という答えだった。
それで結局、その子犬を見ぬまま保健所送りとなってしまったことを聞き、あわてて問い合わせてみると、動物保護課で収容し、3日間は飼い主の現れるのを待つという。
では、ともかくその子犬を見てみようよ、ということで都城市郊外のはずれにある動物保護課に出向いたのだ。 たくさんあるケージのなかで、懸命に吠え立てる子犬は、「ええ!!どこが柴犬!?それにほとんど吠えないと言ってたじゃん。」と、子供の言う言葉を信じた私は、ちょっとガックリきた。
しかし、係の人の説明によれば、「みんな出してくれって一生懸命、このときとばかり、吠えてるんですよ」と言う。見ればいろんな品種や雑種の犬がいた。そして施設の入り口には巨大な焼却炉があって、保護された犬のほとんどは、収容された4日後にはそこで処分される運命である。
子供達も私も、宮崎に引っ越したら犬を飼いたい、そういう夢があった。 それはとりあえず柴犬なんかいいよね、という漠然とした希望はあったのだが、「早く出して!!」と懸命に吠え立てる子犬の姿を見て、すぐにも家族みんなの意見は引き取ろうということになった。正式には払い下げ、というらしい。 で、三日間の公示後も飼い主があらわれず、本日、私と下の子と二人で子犬を引き取りに行ったのである。もちろん、これから先、飼い主が出てくれば、この犬はその飼い主に返さなければならない、という取り決めもあるが。
雑種、雌犬の生後3ヶ月で、名前は「チョロ」とした。安易な命名をしたのは私であったが、家族の反対はなかった。
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