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風呂場の珍客 2008/10/14
 このところ、お風呂洗いはぼくの仕事となってしまった。

 今夜も風呂場でスポンジを手にしたところ、ハタと一匹のカメムシと目が合った。
 薄暗いので最初はクサギカメムシかと思ったが、そうではなく、キマダラカメムシだった。いったい、どこから侵入したのだろう?洗濯物を取り入れたときだろうか。
 
 キマダラカメムシは九州において、人里環境を中心に分布を拡大しているカメムシだ。その理由とはなんだろう?

(OLYMPUS E-3  25ミりレンズ+2倍テレコン+魚露目8号)

 電化製品とか文具などその類いの買い物は、お隣の都城市まで出掛ける。車で15分くらいだろうか。
 市内にはパソコンを扱う量販店も数軒ある。しかし、残念なことに、最近使い始めたブルーレイのデータ用ディスクを扱っている店は少なく、置いてあっても品数が貧弱すぎる。とくに50GBの容量のものは皆無だ。ブルーレイの棚に並んでいるのは録画用ディスクばかり。

 

新開 孝

三股町のクロマダラソテツシジミ、その1 2008/10/13(その1)
 写真上は、三股町役場の駐車場中央にある時計塔とソテツの植え込み。


 写真中は、葉を切り落とされたソテツの頭頂部。ここの産毛のような部分には多数のクロマダラソテツシジミの卵が産み付けられている。半数ほどは既にふ化済みだった。

 写真下は、クロマダラソテツシジミ幼虫による食害が目立つ、ソテツ。写真のソテツでは、終令幼虫が数匹見つかった。

 

 「三股町のクロマダラソテツシジミ」については、(その2)で、詳述しています。
 新開 孝

三股町のクロマダラソテツシジミ 2008/10/13(その2)
 先日、近所のセイタカアワダチソウに訪花していたクロマダラソテツシジミ。その発生場所はそう遠くないはずだと思えた。

 昨日はうちから歩いて7分の田上地区、納骨堂の敷地内で本種の成虫を確認できた(写真上)。ここは8月のお盆祭りの会場にもなった場所で、ソテツの小さな植栽が3株ある。そのわずかな繁殖場所で、メスは若芽にさかんに産卵していた。メスを追飛するオスもいる。
 ぼくの住む田上地区では、ソテツのある場所は、この納骨堂以外ではあまり見かけない。よくもまあ、こんな狭いオアシスに運良く辿りついたものだと感心する。

 ならば、三股町内において、ソテツの多い場所とは何処だろう?

 ソテツを好んで植えるのは公園など公共の場所だろう。個人宅の庭にも稀にソテツを見かけるが、せいぜい一株程度の事が多い。
 そこで公共の場としては中心的存在の、三股町役場に赴いてみた。なるほど、行ってみると役場の敷地内には立派なソテツが植栽されていた。
 やはり町役場という行政の中心たる権威を誇るためにも、立派なソテツの植え込みは、大事な装飾として必要だったのだろう。お金もずいぶんと掛かったことだろう。三股町の地域性を語る上では、町内に自生しないソテツは不向きだ。しかし、ソテツには南国の象徴として重厚な存在感などが備わっているからかもしれない。

 さて、役場の駐車場に入ると、すぐにもソテツに絡むようにして舞う、クロマダラソテツシジミの姿が目に入った。それはハエのごとく、というほどの数でもないが、遠目にも何か異様な光景に見えるほどよく目立つ。
 チョウという生き物をある程度知っていると、その異様さ加減もわかるのだが、頻繁にこの役場に出入りする町民の多くの方々が、あるいは役場で毎日働く職員の方々のほとんどが、おそらくはまったく気付きもしない光景に違いないと思えた。
 もっともクロマダラソテツシジミ幼虫による食害もかなり目立つ。したがって、役場敷地内の植栽を管理する部署の方々や、実際に手入れする園芸業者の方などはすでに気付いており、防除すべき段取りをすでに整えているのかもしれない。
などと、いろいろ想像をめぐらしながら、さっそくカメラを抱えてソテツへと歩み寄ってみた。

 役場の正面玄関脇の花壇には吸蜜に来ている成虫も多い(写真中)。役場の敷地内にはクロマダラソテツシジミの吸蜜源まで用意されているのだから、チョウにとってはまさに居心地の良いすみかとなっている。トウワタも数株植えてあるから、カバマダラが訪れることもあるのだろう。

 ソテツの葉では、食事中の終令幼虫も数匹、見る事が出来た(写真下)。

 クロマダラソテツシジミを撮影しているうちに、サッカークラブの子どもたちがやって来た。どうやら練習試合のあと、役場の駐車場で散会ということのようだ。役場の駐車場は休日中は開放されている。うちの子の同級生もいて、「あ、拓水くんのお父さんだ!」と声がした。
 
 私に気付いたお父さんの一人が、子どもたちにぼくが何をしているのか、聞いてみて、と言っているのも耳に入った。どうも男というのは好奇心を丸出しにするのをためらう傾向があるように思う。個人差もあるだろうけど、観察会で説明していても男親は遠巻きに退き、前に身を乗り出してくるのは大概、お母さん達だ。

 
新開 孝

ヒラタミミズクの羽化、その1 2008/10/11(その1)
 先日の7日に宮崎県南部の南郷町、大島から持ち帰ったヒラタミミズクの幼虫は2匹だった。

 うち一匹は、翌朝に羽化した。羽化したヒラタミミズクはメスで、本種はメスのほうがオスよりか一回り大きいことがわかった。羽化時刻は早朝6時ころと思われた。
 モクタチバナの水差しに落ち着いているもう一匹の幼虫も近いうちに羽化するだろうと、いつでも撮影できる状態にして、毎日、観察してきた。何より本種の羽化兆候というものを知りたかった。そして、もちろん羽化の瞬間も見てみたい。

 昨晩遅く、どうやら今朝には羽化するだろうと確信できた。ともかく油断は禁物!夜中の2時、3時、そして早朝4時、と定刻ごとに起きて、ヒラタミミズク幼虫の様子を観察した。すると、なるほど幼虫の体型、落ち着き具合などから、羽化がしだいに近づいていることがわかった。しかし、決定的な兆しはまだもう一歩先だ。

 午前6時。いよいよ撮影待機に入った。三脚に据えたカメラの後ろに坐る。この段階からはもう目が離せない。ほんのちょっとした体の動き、変化も見落とさないようにファインダー越しにしっかりと観察する。

 せんべい布団のように薄っぺらだった幼虫の体は、長い時間をかけてわずかに厚みを増していた。脚もふんばっているせいだろうか、体が葉表面から浮き上がっているのが、強い影でよくわかるだろう(写真上)。

 羽化の脱皮は、幼虫胸部背面が盛り上がり中央表皮が縦に避けて始まる。この様子はセミの羽化などと似通っている(写真中)。
 幼虫は葉に刺し込んだ口針で体を支えており、脚のふんばりはもう効かないようだ。そのせいか、おしりを抜く最後の段階で、体全体が時計方向にほぼ90度回転してしまった(写真下)。
 
新開 孝

ヒラタミミズクの羽化、その2 2008/10/11(その2)
 ヒラタミミズクの羽化は午前6時から7時までに完了した。

 羽化後はかなりの長時間、脱け殻に寄り添うようにして、体がしっかりするまで休んでいる(写真上)。

 脱け殻は厚みを失って、ペラペラの真っ平らになる(写真中)。

 今回羽化した個体もメス。体が大きいのと腹側を見れば、産卵管があるのでメスと判別できる(写真下)。

 こうして、メスの羽化を2例、そして南郷町、大島ではすでに成虫2匹を見ていることからも、野外における本種の羽化時期というのが、秋に入って今頃と言えるだろうか。そうだとすれば、今後これからヒラタミミズクの幼虫を見つけるのはしだいに難しくなってくるとも考えられる。新開 孝

キオビエダシャク 2008/10/11(その3)
 今朝は遅めに犬の散歩に出た。待たせたから、そのぶんゆったりと散歩してみた。秋晴れで日射しはかなりキツい。外を歩くにはTシャツでちょうどいい。土曜日ということもあって、田上地区では稲刈り作業が盛んだ(写真上)。
 
 昨日の夕方、近くのイヌマキでキオビエダシャクの幼虫を見つけた(写真中)。
手にとってみると、緊張したのか糞をした。
 イヌマキに古い食痕はあるが、いくら探しても幼虫は最初に見つけたのと他には一匹しか見当たらなかった。どうも幼虫期は終わりつつあるのでは、という感触。

 その夕べの感触が的中していたのだろうか。チョロと幼虫がいたイヌマキのところへ行ってみると、キオビエダシャクの成虫が数匹、飛んでいた。梢にすぐ止まったキオビエダシャクは、どれも羽化したばかりと思われる新鮮な個体だ(写真下)。
 
 午後5時過ぎ、ふたたび犬の散歩に出てみれば、セイダカアワダチソウの花で吸蜜しているキオビエダシャクの成虫を2匹、見た。他にはどんな花にやってくるだろうか。少し毒々しい姿の本種が、花に夢中になっている様子を撮影してみたいと思う。
 

新開 孝

稲刈り 2008/10/09(その1)
 ようやく晴れ間に恵まれた。
 そこで今日は、こどもの学校で例年の稲刈り行事。

 ぼくは3年生のクラスのアルバム委員としては、今年はじめて出向いてみた。6月の田植えのときには、忙しくて参加していない。3年生の生徒数は17名。しかし、全校生徒が学年混合の8斑に分かれているので、どの子が3年生なのか、わかる子はわずか。上の子が6年生で在校していた去年なら、6年生は8名だったので初対面でも何とか撮影はできた。
 稲刈り作業のあとで、学年別の集合写真を撮った。あらためて3年生のお友達の顔ぶれを眺めてみると、初めて見る子がずいぶんと多いことに気付いた。
 全校生徒数が70名程度の小さな小学校といえど、自分のこどものクラス全員の顔を覚えるだけでも、けっこうな時間が必要だ。まして、さらに名前となると、、、、。

 田んぼの畦道に入ると、トノサマバッタが次々と足下から飛び出してきた。こんな場所にもいるのか、と少し意外な気がした。トノサマバッタはこのところ成虫がたいへん目立つようになっているが、同時に若い幼虫もよく見かける。
  
 夕方の犬の散歩の途中、ギシギシの葉上をヨツモンカメノコハムシが歩いていた(写真下)。

※写真下は当初、イチモンジカメノコハムシとしていましたが、ヨツモンカメノコハムシであることが判明したので、訂正しました。

「撮影の不調とは」

 子ども達の稲刈りの様子を撮影していて、カメラに取り付けたストロボのモード変更が途中からおかしくなった。ハイスピードシンクロFP発光がTTLとマニュアル両モードとも、何度試しても選択できない。同じストロボを数台使っているが、その中で一台だけ調子のおかしいのがあることは前から気付いていた。どうやら、そのハズレを今日は持ってきてしまったようだ。
 しかもモード変更がうまく機能しなくなった段階で、シャッターを押してもストロボが発光しなくなっていた。急遽、内蔵ストロボに切り替え、カメラの撮影モードの設定もすべてマニュアル操作にした。

 こういう機材の不調は、ときとして復調したりもするので、念入りに時間をかけて、どういう不具合があるのか徹底的に調べておかないといけない。
それを怠っていたために今日は撮影現場で困ってしまったが、始末が悪い事に、うちに戻って深夜に試してみたら、ストロボはちゃんと機能するのであった。

 
新開 孝

クロマダラソテツシジミ 2008/10/09(その2)
 宮崎南部の海岸線を中心に、クロマダラソテツシジミはかなり多く観察されている。先日、渡島した南郷町、大島でもクロマダラソテツシジミはアメリカセンダングサの花で吸蜜する姿を見たばかり。

 ところが、今日は近所でトノサマバッタを観察中に、クロマダラソテツシジミを見つけた。三股町で本種を見るのは自分としては初めてのこと。

 三股町内でもあちこちにソテツが植えられてはいるのだろうが、ぼくはあまり熱心に本種の観察をしていない。こどもの通う、梶山小学校の校庭にあるソテツをたまに覗いて見るくらいだが、そこでは幼虫の食痕をまだ確認できていない。
 お隣の都城市内では発生しているようだから、三股町にいてもおかしくはないだろう。
 新開 孝

ヤママユのメス 2008/10/08(その1)
 昼食を終えて、ふと外の庭を見てみると、ヤママユがパタン、パタンと草むらではねていた。遠目でも大きなヤママユはすぐに判る。

 縁側からサンダル履きで駆け寄ってみれば、つい昨夜あたりに羽化したと思われる、新鮮なメスであった。お腹も丸々と肥えている。

 このヤママユのメスは、何かに驚いて木々の梢から飛び出してきたのだろうか?4枚の翅を大きく広げ、とても興奮しているようだ。撮影したあと手を差し伸ばすと、翅をばたつかせ大暴れする。そのため、翅が大きく破れてしまった。

 ヤママユの羽化時期としては、遅いほうだろう。うちの林で生まれ育ったものかどうかはわからないが、うちのクヌギやコナラに卵をたくさん産んでいって欲しいものだ。もっとも、このメスがオスと出会って交尾できたかどうか、それも気に掛かる。
 新開 孝

イシガケチョウ 2008/10/08(その2)
 うちの林の縁にあるイヌビワでは、イシガケチョウの幼虫が育っており、小さな若葉には山吹色の卵も点々と見つかる。

 そうかと思えば、イシガケチョウの成虫がツイーッ、ツイーッと滑るように低空飛翔して、犬のおしっこの染み付いた地面に降りる。イシガケチョウのすみかが、そのままわが家にあるということで、このことだけでもずいぶんと満足感に浸ることができそうだ。
 ただし、それはある時点で眺めたときの光景であって、一年を通して常時、イシガケチョウのすみかとなっているわけではない。何といっても食樹のイヌビワは、大きな株一つと他には貧弱な小木が少しあるに過ぎないからだ。
 また、イヌビワについた幼虫も、終令まで育つことはあっても、その後、蛹になるまでに姿を消すことが多い。

 さて、近所のセイタカアワダチソウの花にイシガケチョウのメスが来ていた。他にもコアオハナムグリ、オオモンツチバチ、モンシロチョウ、イチモンジセセリ、ツマグロヒョウモンなど、多くの昆虫が訪れている。
 それにしても、こうした花のにぎわいの中に、ニホンミツバチの姿がまったく無いことが、気に掛かる。ニホンミツバチは去年の夏にすぐ近くの花で一度撮影しただけだ。
 新開 孝

南郷町、大島に渡る 2008/10/07
 九州に移り住んだら、是非とも見てみたい!そう思っていた虫の一つが「ヒラタミミズク」だ。

 1年経って、もうそろそろ見つかる頃だろうと軽く考えていたが、どうもそう簡単にいかない。何度も図鑑を眺めては、探索ポイントをいろいろ想像してみるが、埒があかない。うちの庭はもちろん、出歩く先々でめぼしい葉っぱを注意してみるが、まったく見つかる気配すら感じられない。

 今日はそこで、日南市のYママさんにヒラタミミズク発見の場所を案内してもらうことにした。先月、Yママさんのブログに、なんと!ヒラタミミズク幼虫の写真が載っていたからである。それも図鑑のヒラタミミズク写真を眺めていたその夜に!

 幼虫がいるなら、きっとその場所の近辺には同種の個体が複数生息している可能性は高い。それに幼虫ならば、左程大きくは移動しないだろう、と思えた。

 ヒラタミミズク幼虫の発見場所は、日南市の南、南郷町の沖合に浮かぶ「大島」。南北約3.5キロの細長い島には人家が5軒あるのみ。昔は集落もあったそうで、学校跡もあった。目井津港から船に乗って約15分で島に着く。

 発見場所までは通常歩いて40分程度の道のりだが、いろいろと観察しながら歩いていると2時間近くも費やしてしまった。ヒラタミミズク幼虫がついていた木は、ヤブコウジ科のモクタチバナ。なるほど、葉は厚く表面はツルツルしている。ヒラタミミズク幼虫が潜むには好都合なわけだ。

 さて、Yママさんが1週間前に撮影したという梢を覗いてみた。しかし、幼虫はいない。しばらく見ていると、その近くでヒラタミミズクの成虫が一匹、見つかった(写真上)。おお!これがヒラタミミズクの成虫か!成虫もかなり面白い姿をしている。1週間も経てば幼虫がすでに成虫になっていてもおかしくはない。だがここで諦めるのは早い。まだ近辺に幼虫が残っているはずだ。

 しつこくモクタチバナの葉の茂みを探索していると、ついに幼虫も見つかった(写真中、下/腹側)。見事な隠れ技だ!葉っぱにうまーく同化している。まるで、せんべい布団だ。
 幼虫を腹側から見てみると、これまた宇宙人だ!

 このあと、さらに幼虫一匹、そして別の場所のモクタチバナでも成虫一匹を見つけた。つまり今日の成果は、幼虫2、成虫2だった。今頃はちょうど羽化時期なのかもしれないが、ヒラタミミズクの周年経過についての知識は全くないので、今後の課題としたい。 

 新開 孝

タイワントビナナフシ、飛翔する! 2008/10/06(その1)
 10月3日、宮崎市で行なった講演の内容で誤りがあったので、訂正しておきます。

 講演のなかで、「タイワントビナナフシは翅があっても広げて滑空する程度」と話しましたが、今日の観察でそれが間違っていることに気付きました。

 庭にいたタイワントビナナフシを手で持って高所から落とすと、見事に翅をはばたかせて飛翔しました。さらに梢に止まらせると、そこから別の梢へと自ら飛翔して移動しました。
 飛行距離がどの程度まで伸びるのかはわかりませんが、タイワントビナナフシはちゃんと飛翔できることを確認しました。
 そこであわてて文献を調べてみると、タイワントビナナフシが飛翔できると、ちゃんと記載されていました。

 今日は宮崎日日新聞社の方が取材に来られ、タイワントビナナフシの翅を見てもらおうと、高所から何度も落としてみたのです。そこで自分の観察不足に気付いたというわけです。
 講演に来ていただいた皆さんにお詫び申し上げると同時に、会場でお話しを聞いた方で、もしこの記事を読んだ方がいらっしゃれば、お友達などに教えてもらえれば、と願います。

 これを機会に、タイワントビナナフシ飛翔シーンの再撮影を行なうつもりです。


 新開 孝

朽ち木に集う 2008/10/06(その2)
 うちの林のクヌギ朽ち木を覗いてみた。
 立ち枯れたものを地上高1メートル20センチあたりで切り倒しており、その根元部分が残っている。この朽ち木にはおびただしいキノコ類が繁殖し、多種類の昆虫たちが集う。

 今朝はノコギリクワガタのオスが来ていた(写真上)。もう樹液のにぎわいは無くなったが、今日はアカメガシワの樹液に頭を突っ込んでいるコクワガタのオスも見ている。
 9月なかば以降、行き場を失ったように放浪する?クワガタムシに出会すことが多くなった。

 ノコギリクワガタを撮影していると、いつのまにやら地面の方からユミアシゴミムシダマシが登ってきて、ピタリとキノコの縁に静止した(写真下)。
 ユミアシゴミムシダマシは体長25ミリと、ゴミムシダマシ科のなかでも最大クラスの大きさがある。うちの庭や林にはけっこう個体数が多いのだが、撮影してもこれまで紹介するチャンスがなかった。
 ゴミムシダマシ類は、「ゴミダマ」と略称され、国内では300種以上が記載されていて、その姿形、大きさもさまざまだ。


新開 孝

羽化は明朝か? 2008/10/06(その3)
 ツチイナゴの新成虫がこのところ増えてきた。

 ショウリョウバッタやカマキリなどの羽化シーンを今シーズンは撮影し損ねたこともあって、せめてツチイナゴの羽化はおさえておこうと思っていた。
ツチイナゴはきわめて数が多い上に、羽化が近づいた幼虫を見極めるのも簡単。
 
 そこで、今朝あたり羽化するだろうと目星を付けていた個体がいたのだが、他の用事に気をとられて、撮影はできなかった。現場に駆けつけてみれば、写真のようにすでに羽化殻も吹っ飛ばされて、翅を伸ばしている最中だった。

 羽化や脱皮、そして卵のふ化シーンなどは、長年経験を積んでいてもそのタイミングを読み誤ったり、ちょっとした気の緩みで逃してしまうこともある。これまでの経験から、「これはヤバイな!」と感じたときは、だいたいにしてその予感が的中し、辛い目に遭う。
 「また仕切り直しだな!」と次のチャンスがすぐにある場合は良いが、「あ〜あ、来年に持ち越しか」となることも少なくない。締め切りのある仕事だと、笑って済まされる事ではない。新開 孝
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