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雨の中のキボシルリハムシ 2007/04/18
 キボシルリハムシはツツハムシの仲間で、産卵のときにはうしろ脚で卵を抱えておき、その卵を自分の糞で包み込む習性がある。

 ここ宮崎県、北諸県郡三股町の自宅周辺では、キボシルリハムシがたいへん多く、特に畦道のスイバの花穂には特に姿が目立つ。スイバやイタドリの葉っぱを食べるほか、コナラの葉っぱでもよく姿を見るから、かなり多食性のようだ。

 今日は朝から雨で、しかも気温が低かった。そんな天候のなか、キボシルリハムシたちはどうしているだろうかと少し見て回れば、意外にも晴れた日と同じくらい、たくさんの個体が見つかった。
 さすがに動きは鈍いが、彼らは雨に濡れながらでも交尾していたりする。

 これまで、新居に入居してからNTTのADSL回線を使ってきたが、こちらに転居してから、ケーブルTVがすぐそばまで来ていることがわかった。そこで、接続が安定しているケーブルTVのインターネットに急遽、乗り換えることにした。
 パソコン環境の事情から、いろいろ面倒な問題が発生し、ネット接続は少し不自由していたのだが、新規のケーブル接続でその問題を解決できそうだ。

 その他にもいろいろと新生活を立ち上げたことで細々とした問題が発生しており、逐一対処していれば、あっという間に時間が経ってしまう。
 地方ではもっとのどかに、時間が長くなると感じるように期待していたが、このところは、気忙しい日が続いている。

(写真/EOSキッスデジタルN  シグマ50ミリマクロ)

新開 孝

ヒメクロオトシブミとヤママユ 2007/04/17
 うちの敷地のすぐ隣は、クリ畑となっており、そこにはコナラとクヌギの若木も生えている。今朝は、子供たちの登校を見送ったあとに、そこのクヌギ若木でヒメクロオトシブミのゆりかご作りをしばらく見てみた(写真上)。

 ヒメクロオトシブミは、ゆりかごを作ったあとに、ゆりかごを切り落とす場合と、そのまま葉先に残す場合とがあるが、今朝、撮影したメスは、あとで切り落としたことが観察できた。
 また以前から見つけておいたヤママユの卵もふ化しており、1令幼虫を一匹だけだが見つけることができた(写真下)。

(EOS‐5D  EF100ミリマクロ)
新開 孝

ヒメスギカミキリ 2007/04/16
 今日は雨が降ったり、雷が鳴ったり、風が強かったりと、天候は不安定だった。
 雨はずっと降っていたわけではないが、地面が濡れているので今日は外の作業は中止。 室内で撮影セットの工作をした。昨日、自治会の支部長さんから、カブトムシの幼虫をいただいたので、さっそくその撮影用のセットを用意したわけであった。
 自治会への加入は任意ではあるが、加入しないと公設のゴミ収集場所へゴミを出すことができない。これまでの東京での生活とはかなり違う。税金払っておればそれで良かろう、とはいかないのだ。
役場でもできるだけ自治会には加入するよう、それとなく勧められた。なにせ引越ししたばかりで、多量のゴミを抱えていたから、あまり深く考えずとも、自治会への加入は必至と思えたのであった。
この自治会絡みの話は長くなるので割愛するが、私たちの住居が所属する地区の支部長さんは、何かと気を遣ってくださり、通りがかりにも私たちの姿を見かけると車を止めて声を掛けてくれ、立ち話をしているうちに、私の職業をようやく納得してくれたようで、すぐさまご自宅からカブトムシ幼虫の入ったプランターをわざわざ持って来てくれたのであった。

さて、私の仕事部屋の一つは撮影スタジオをメインとした部屋であるが、その片隅の机には、いつもこのようにレンズを装着したカメラが雑然と並んでいる。こんな状況になったのも、敷地内で草刈作業などをしているうちに、いろいろと撮影する機会が多く、いつのまにかカメラは出しっぱなし、置きっぱなし、となってしまった。

本題のヒメスギカミキリだが、このカミキリは室内にもよく入ってくる。
じつは、住居近辺にはスギやヒノキの植林が多く、むしろ広葉樹の雑木林は少ないのである。植林地も今の日本では全国的にそうであるように、手入れが行き届かず、たいへん荒れている。
 近所では植林地が圧倒的に多いのだが、それでもあちこちにわずかながらも、コナラやクヌギの林が見られる。それはいずれも若い木の林で、ほとんどがシイタケ栽培のための林である。
 
(写真上・E‐300 14‐54ミリズーム)
(写真下・EOS‐5D EF65ミリマクロ)
新開 孝

ハンミョウの道 2007/04/15(その3)

 庭のハンミョウたちが少しでも増えて欲しいので、草地の中に小道の裸地を作ることにした(写真上)。今日は草刈だけをしたが、完全な裸地とまでいかなくても半裸地を維持しようと思っている。敷地内にいるハンミョウの幼虫たちが育つ場所としては、崖の整備もしておいた。このわずかな崖も、これまではササで覆われていた。

 敷地内ではできるだけ多様な環境要素を揃えておき、いろいろな昆虫が出入りする空間にしたい。本来、何もしなくてもけっこう昆虫の種類数は多いようだが、手を入れることで、もっと確実に様々な昆虫を誘致できるのではないかと思う。その一つとして、ハンミョウたちをまずは頭に描いてみた。

(写真・E-300 14‐54ミリズーム)
新開 孝

スズメのお宿 2007/04/15(その2)
 先日、新居の浴室の換気口にスズメが営巣していることを書いたが、昨日の朝になって、パタリと雛たちの元気な鳴き声が聞こえなくなった。親鳥は頻繁に巣の近くまで来ているが巣の中に入っていく様子もない。
これは何かあったなと思い、さっそく巣の中を覗いてみれば、雛の姿は一羽も残っていなかった。一昨日の日没近くまで親の給餌を確認しているので、雛が消失したのは一昨日から昨日の早朝にかけての間ということになるだろう。一体、何が起きたのか?

巣の中を覗くときに、雛を飲み込んだアオダイショウがとぐろを巻いているのではないかと覚悟していたが、それもなく、ではイタチでも忍び込んで雛をさらっていったのであろうか?

昨日の午前中から、雛を失ったスズメの親夫婦が屋根のひさしの下にやってきては営巣場所をさかんに探しているのを見て、急いでその場所へ巣箱をかけてやった(写真上)。
時間もなかったので、巣箱は以前にダイコクコガネを飼育撮影した飼育箱を流用したものにした。すると巣箱をかけて数分もすると、さっそく親鳥たちがやってきて、今朝には巣材をせっせと運び込むようになった(写真中、下)。
5羽の雛を失ったショックにめげているよりも、すぐに出直し育児へと励んでいるわけである。
 
 で、うちの家ではもう1カップルのスズメがさかんに巣場所を探している。これも早急に巣箱をかけてみようかと考えている。

(写真上・E-300 14‐54ミリズーム)
(写真中、下・50‐200ミリズーム)

新開 孝

畦に咲く、マツバウンラン 2007/04/15(その1)
 先日、種名がわからなかった青紫色の花は、ある方からメールをいただき、ゴマノハグサ科のマツバウンランであることがわかった。

 マツバウンランは北アメリカ原産の帰化植物であるそうだ。本種の属するウンラン属は北半球の温帯地域に150種ほどが知られていて、そのうち日本に自生するのは、海岸の砂浜に咲くウンランという1種のみだそうだ。
 ウンランとは「海欄」と書き、海辺に生えるランという意味という。

 マツバウンランはほっそりとした立ち姿で、いかにも清々しい花を咲かせる。見慣れない花とは感じていたが、かといって今や在来種か帰化種かという区別は、たいへん難しくなってきている。

(E-500  35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

新開 孝

ビロードツリアブ 2007/04/14(その2)
庭のコバノミツバツツジが満開となったのは、二日前頃からだ。
今日は真夏日のようで日射しが厳しく、ほんとうに暑かった。

 コバノミツバツツジには多数のコアオハナムグリが訪花しており、花上は昆虫たちで賑わっていた。そこへビロードツリアブもやって来た。
 他にはツチバチ類や、ハナバチ類、そしてテングチョウも来た。

 撮影する時間は、正午前の30分程度であり、それ以外は草刈と買い物に出掛けていた。嫁さんは免許はもっているが、20年間もペーパードライバーだったので、例え車が2台あっても一人で買出しに出掛けることができない。これはとても非効率だ。
 早く車の運転に慣れて欲しいと思う。

(E-500  8ミリ魚眼 サンパックB3000S使用)
新開 孝

昨日の花 2007/04/14(その1)
 うちのすぐ隣の田んぼの畦に群生していた紫色の花の植物は、まだ種名を調査中。
今朝は、花のクローズアップや、葉、根部についていた肉厚の葉などを、細かく観察してみた。

 今日も午前中と午後の二回に分けて草刈作業をし、かなりくたびれてしまった。
草刈作業では、初めてチェンソーを使ってみた。敷地の北西側の斜面には、コウゾとササがはびこっており、なかでも大きな株はチェンソーを使わないとたいへんである。
 さすがにチェンソーでの仕事は捗った。チェンソーの扱いには細心の注意が必要であるが、うちの敷地では必需品である。

 またクヌギの林の南斜面もチェンソーを抱えて入ってみたが、刈り倒されたササが雑然と混み合っていて、とても伐採作業ができる状況ではなかった。まずはそうした伐採株の運び出し作業をしなければならない。
 ロビンソン・クルーソーに憧れてはいても、こりゃあ、たいへんだなあ、と思うしかない。

(E-500 35ミリマクロ+1.4倍テレコン)

新開 孝

フクロウ 2007/04/13
 昨夜は玄関の外に出てみると、「ゴロスケ、ホーホー」というフクロウの鳴き声が近くから聞こえた。嬉しくなって嫁さんを呼んだ。「ほら、フクロウが鳴いているよ!」
草むらからは、シブイロカヤキリモドキの「ビーーー」という鳴き声がにぎやかだった。
「あれはクビキリギスの仲間だよ」。

 フクロウの鳴き声を聞くのは、ほんとうに久し振りだ。しかし、こういう里山環境とは、少し昔の日本なら全国どこにでも当たり前にあったはずなのだろう。

 今日は昼前に玄関を出たところで、足元からハンミョウが飛び立った。先日は、敷地内で越冬個体を見つけたくらいだから、これも当然のことではあるが、やはりびっくりした。近くの神社などの境内などに行けば、おそらくわんさかとハンミョウが棲んでいるのだろう。

 朝、子供の見送りに下の田んぼまで出てみたら、あぜ道に見知らぬ花が群れて咲いていた(写真上)。調べてみたが種名がわからない。田んぼの畦はきれいに刈り込まれているが、そこには季節折々の植物が花を多数、咲かせる。人の手が入ってこそ、多様な自然環境が生み出され、維持されているわけだ。
 うちの北西側の斜面は刈り込まれることなく、放置されて荒れていたが、今日はそこを草刈してみた。斜面の草地を畦のように、様々な植物が花を咲かせる環境にしてみたいのであった。
 草刈にのめり込んでしまって、かなり疲れた。草刈り機で草を刈ること自体は、そうでもないが、時間をあけて今度は、その刈った草をかき集めるのが、またたいへんなのである。ススキの枯れ株を切り払っていると、カヤネズミの古巣が出てきた。

霧島山を眺めながら敷地の丘に座って休んでいると、子供がキャッチボールしている広場が眼下に見えた(写真下)。
 
 午後5時半、どっと疲れてシャワーを浴び、缶ビールを飲むと、これが最高においしかった。

(写真上・EOS-5D EF100ミリマクロ)
(写真下・E-500  ズイコーデジタルズーム 50-200ミリ)
新開 孝

ヨコヅナサシガメの羽化 2007/04/12(その2)
 庭のクヌギで越冬していたヨコヅナサシガメ幼虫たちが、今日になって羽化し始めた。
午後4時近くになって、クヌギを覗いてみるとすでに羽化直後の成虫が多くいたが、ちょうど羽化脱皮を始めた2個体を見ることができた。
 
 ヨコヅナサシガメは今でこそ関東に広く生息しているが、10〜20年前までは西日本にしか分布しておらず、さらに遡れば九州のみしか確認されていなかった時代もある。つまりヨコヅナサシガメは南方系の昆虫なのであるが、どういうわけかその分布域を北へと広げてきている。

 羽化の様子を撮影するには、クヌギの幹に抱きつく格好になってしまう。ところが、そこへオオスズメバチの女王が、頻繁にやってくるのであり、やはりブーンという重低音の翅音が天空から響いてくると、クヌギから離れざるを得ない。
 このオオスズメバチが、うちの林で営巣してくれればなあ、と矛盾した期待もしてしまう。

(EOS−5D  EF100ミリマクロ サンパックB3000S)

新開 孝

霧の朝 2007/04/12(その1)
 今朝は濃い霧に包まれた。
登校する子供たちも、20メートル先まで進むと霞んでしまうほど(写真上)。

しかし霧のおかげで、庭木にクモの糸が無数に張られていることが、よく目立つ(写真中)。
コガネグモの幼体も大きくなってきた(写真下)。

(E−500 35ミリマクロ+1.4倍テレコン)


新開 孝

タテハモドキ 2007/04/11
 今日は雲が多くすっきりしない天気だったが、正午前後の日射しはかなり強かった。
仕事場の勝手口を開けると、ツマキチョウのオスが庭を舞っていた。先日からツマキチョウの姿はよく見かける。

 庭に出てみると、カワセミがすぐ頭の上をかすめるように飛んで行った。カワセミはうちの裏にある池によく来ているようだ。どこか近所で繁殖しているのだろう。

 室内の片付け作業の休憩で一息つけようと庭に出てみたのだが、次にはタテハモドキが弱々しく舞う姿が目に入った。どうやらわが庭で越冬したようだ(写真上)。
 タテハモドキは昨年の11月にも撮影しているが、あのときの世代が、こうして再び姿を現したのだろう。暖かくなったとはいえ、まだ気温は高くはなくて、Tシャツ姿では過ごせないから、ましてタテハモドキにとってはまだまだ寒いのだろうと思える。
 地面に降り立って、じっとしている時間が長い。辛抱強く待っていると、何回かだけ翅を広げてくれた(写真下)。

 先日、風呂場の換気口が開かないので、これは怪しいと思っていたら、やはりスズメが営巣していることが判った。換気口に換気扇を付けるにあたって、電源の配線を確認しようとして発覚したわけである。いつごろヒナが巣立つのか、その育ち具合を見ておこうと思い、昨日の夜、換気口の蓋をはずしてみた。

 すると換気口の隙間にはわら屑がいっぱい詰まっており、5羽のヒナがうずくまっていた。
 さて、どうしたものか。とにかくもこのまま巣立つを待ってやるしかないが、どうにか親が持ち運んでくる餌がどんなメニューなのか、それを撮影してみたいと思っている。

 
(EOS−5D   EF100ミリマクロ)
新開 孝

庭の虫 2007/04/10(その2)
 免許証の住所変更は、うちから車で20分程度のところにある都城運転免許センターで行った。待合室の長椅子では寝転がった、おっさんがいたりして、なんとものどかであった。
 いろいろな手続きや買い物などの用事は、そのほとんどが車を使えば30分以内で事が済む。便利といえば便利だが、これも車が無いとどうにもならないから、将来的な不安を感じる。

 うちの庭ではシロツメクサが圧倒的に多く、他にはカラスノエンドウ、スイバ、ギシギシ、そしてススキなどの草本植物がはびこっている。よく見れば、スミレやコスミレ、ムラサキケマン、も多く、ホトケノザ、イヌガラシ、カタバミなども目立つ。
 そして、今日になって気づいたのだが、レンゲも数株があちこちに咲いていた。ほんの少しの時間、そのレンゲを眺めていたら、モンキチョウのメスがさかんに吸蜜していた。しばらくすると、入れ替わるようにしてニッポンヒゲナガハナバチがやってきた(写真上)。

 また庭の隅っこではミヤマセセリが日光浴をしていた(写真下)。
他の虫がやってくると、さかんに追いかけていく。うちの敷地内にはクヌギとコナラがあるから、そこで幼虫が育っているのだろう。

 レンゲ畑は敷地から下った谷戸に数箇所あって、他にも三股町内のあちこちにみられる。近年、全国的にはレンゲ畑がめっきり減ってしまったが、そういう中で、ここ三股町には嬉しい光景があふれている。

 来週あたりから、三股町のあちこちのフィールドを訪ねて出掛けてみたいと思っている。

(EOSキッスデジタルN  EF100ミリマクロ)

新開 孝

クロコノマチョウのメス 2007/04/10(その1)
 庭のクヌギの樹液にクロコノマチョウのメスが来ていた。時刻は正午過ぎころ。

 昨日、このメスを見かけたので、今日あたりは樹液に来ているのではないか、そう思って覗いてみたら、やはり居てくれた。

 しかし、樹液には先客のクロオオアリが数匹陣取っており、クロコノマチョウがゆっくり食事することができない。

(EOSキッスデジタルN  EF100ミリマクロ)


新開 孝
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