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遊歩道の昆虫 2003/09/02
(写真上)は脱皮を終えたばかりのクワコ幼虫。止まっている葉はヤマグワである。ここは私のマンション裏の駐車場に抜ける小道であり、ほとんど毎日のようにそばをすり抜ける。ここのヤマグワに限らず、空掘川の遊歩道の植え込みにはあちこちにヤマグワが生えており、散歩すればクワコ天国が嫌でも目に入る。植え込みにあるヤマグワはほとんどが鳥の落とした糞に混じった種子の実生である。つまりヤマグワの果実を食べる鳥たち。種子をあちこち散布してもらうヤマグワ。ヤマグワで育つクワコ。そしてクワコを食べる鳥たち。という具合に生物連鎖がなりたっていて、これは見ていて楽しい。クワコはさらにクモや寄生バチ・ハエ、アシナガバチなど様々な天敵に取り囲まれている。ヤマグワを喰う昆虫にはキボシカミキリ、クワカミキリ、クワエダシャクなど、思い付くまま書き出すとキリがないほどだ。また小鳥たちをねらって、たまにだがチョウゲンボウも上空を舞う。もちろん植え込みそのものも生態系に取り込まれる。(写真下)のキバラヘリカメムシ幼虫群は、野生のものよりこうして人工植栽のニシキギなどで見かけることのほうが多い。生物と生物の関わりが複雑になればなるほど、見ていて頼もしい。キバラヘリカメムシにとって天敵はなんだろうか?えっ!?カメムシ嫌いの人間!なるほど、そうかもしれない。
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